淋病にかかる原因と治療方法を解説！自宅で簡単に検査できる淋病検査キットもおススメ！

淋病にかかる原因と主な症状

この病気は主に性交渉や性的行為から淋菌に感染して起きる性感染症ですので、性行為以外での感染はほとんどありません。

男性が感染すると主に尿道炎を発症し、女性では子宮頸（けい）管炎を起こします。また、感染は性器だけとは限らず、咽頭に感染すれば咽頭淋病を、さらに肛門や結膜にも発症します。淋病は自然に治癒することはなく、軽症だからといって放置しておくことは危険です。男女とも病状が進行すると不妊のリスクが発生し、さらに重篤な病気をも引き起こします。

淋病とは？

淋菌に感染したことで起きる性感染症ですが、とても感染しやすい病気といわれています。しかし、淋菌はもともと弱い菌で、人の粘膜の中でしか生きていけません。粘膜から離れれば数時間で感染性は失われ、日光や乾燥、温度変化、消毒剤で死滅してしまうのです。このような性質から性行為以外での感染はほとんどありません。

淋病の感染原因と感染経路

淋病が自然発生することはありません。淋菌に感染した粘膜と接触することにより感染します。つまり、人から人へと感染していくため、感染経路として考えられているのは、性行為、産道感染、自家感染（淋菌がついた手で目をこするなど）の3つとされています。

なお、淋菌は温度変化や日光、乾燥に弱いことから、お風呂やトイレ、ドアノブなどの日常生活で感染することはごくまれです。性行為がもっとも多くの淋病の感染経路であることを認識しましょう。また、不特定多数の間での性行為や海外での遊びのあとは特に注意が必要といわれています。

淋病の症状

淋菌に感染するとその場所によりそれぞれ異なった症状があらわれます。感染場所は性器とは限らず、咽頭や目、直腸にも発症します。

男性器であれば、尿道に発症するため、排尿時に多く症状があらわれます。女性器では子宮頸管に症状が出ますが、女性の場合は症状も軽く無症状のことも多くあります。また、男女ともに発症するのが咽頭淋病で、症状としては、風邪のような喉の違和感です。

淋病の原因となる炎症の種類とは

淋菌感染症にかかると、男性は淋菌性尿道炎、女性は淋菌性子宮頸管炎を多く発症します。また、男女ともに発症するのは咽頭淋病という病気ですが、そのほかにも発症する場所により病気が異なります。ここでは男性・女性の性器感染の場合の症状について詳しく説明します。

淋菌性尿道炎

男性の場合は、男性器から感染すると、尿道に炎症を起こす淋病性尿道炎を発症します。初期には以下の症状が多いといわれていますが、個人差があることも覚えておきましょう。

・排尿時の痛み
・黄白色の膿が出る
・ねばねばした分泌物が出る
・尿道の不快感やかゆみ、熱っぽさ

淋菌性子宮頸管炎

女性器に感染すると、子宮頸管（子宮の入り口）に炎症を起こします。男性に比べて女性の症状は軽く、無症状の場合もありますが、下記の症状が出た場合は淋病を疑ってみましょう。デリケートゾーンに起こる変化について、日ごろから注意をはらっておくことが必要です。

・おりもの（帯下）の増加
・軽い異臭
・性行為時の出血
・下腹部痛

咽頭淋菌

男女とも感染する病気です。性器から喉（咽頭）の粘膜に感染し炎症を起こしますが、喉への感染についてはあまり認知されていません。しかし、性器に感染した場合の10～30%は咽頭からも淋菌が検出されている事実もあります。初期症状としては、「喉がイガイガする」「喉の痛みと腫れ」「発熱」などが見られますが、風邪と見過ごしてしまうことが多く見られます。

淋菌性結膜炎

目に感染するのはレアケースといわれていますが、結膜（目の表面）にも感染します。淋病性結膜炎という病気で、感染後12～48時間と短時間のうちに発症するのが特徴です。「まぶたの腫れ」「目の充血」「多量の膿（うみ）性の目やに」などが初期症状としてあげられます。また、合併症として角膜の潰瘍や、全眼球炎、さらには失明の症例もあるので注意しましょう。

淋病の原因となる淋菌の検査方法

淋病かもしれないと不安がよぎったら、まずは医療機関で検査を受けましょう。精密検査には、抗原検査と遺伝子検査があります。即日の簡易判定ができる検査から精密検査まで多くの検査方法がありますので、自分に合った検査方法を見つけましょう。検査可能時期、検査方法の種類と自宅でできる検査についても説明していきます。

淋菌の検査が出来る時期

性行為から24時間以上経過すれば検査は可能です。また、無症状であっても検査可能な検査方法（TMA法やSDA法など）もありますので、不安を感じたらすぐに検査の検討をおすすめします。

淋菌の検査結果が出るまでの期間

検査を受けてから結果が出るまでの期間は検査方法によって異なります。最短で即日結果が出る方法もありますが、遅くとも1週間以内に判定が出ることが多いようです。しかし、淋病の抗体ができるまでは、感染してから1～3カ月程の期間がかかるため、陰性判定が出ても、100%陰性とはいえません。そのため、性的接触からおよそ3カ月後に再検査することをおすすめします。その結果、陰性であれば淋病には感染していないことになります。

尿検査

排尿時の痛みや尿道のかゆみなどの症状がある場合は、淋病が疑われ尿検査を行います。トイレで尿を採取し、検査機関に送ってPCR検査で病原を特定します。それはクラミジア感染症の場合も同様な症状が見られるためです。結果の判明までは2～4日要しますが、即日検査では精度に違いがあるので、時間はかかってもPCR検査の精度の高さを優先させます。

膣分泌物検査

淋菌性子宮頸管炎の感染が疑われた場合には、膣分泌物検査が行われます。方法は検査用の綿棒で子宮の入り口（膣）をこすり、検体を採取します。その後検査機関に送り、判定結果を待ちます。

うがい検査

喉の痛みや腫れ、咳、発熱など風邪のような症状がある場合は、淋病咽頭炎が疑われるため、うがい液検査を行います。コップに入った生理食塩水を口に含んで、ガラガラうがいをして検体を採取。検査機関にまわしてPCR検査を行い、検査結果は2～4日で判明します。

自宅で出来る淋病検査キット

感染の疑いがあっても、人目を気にするあまり、受診をためらってしまうこともあるでしょう。そういった不安を解消するために、誰にも知られず自宅で検査することのできる検査キットについて説明します。
この方法の利点は、秘匿性に優れているところです。パッケージも配慮されて、家族にも分からないようキットが郵送されてきます。検査キットが届いたら検体を採取し返送するだけで、個人が特定されることもありません。結果もWEB上で確認できる手軽さです。
もし、判定結果が陽性だった場合はオンライン診療も可能で、クリニックに行かなくても治療可能な場合もあります。

淋病の原因となる淋菌の治療方法と費用

淋病の治療では、3割負担の保険診療と全額負担の自費診療を選ぶことができます。金額の差があることはもちろんですが、それぞれにメリット、デメリットがあります。

自由診療は全額自己負担ですので費用はかかりますが、秘匿性を重視していますので、誰にも知られず診療を受けられるという利点があります。なお、淋病は無症状では保険が適用されない場合もあります。症状がある場合は自費と保険診療をよく比較し考えた上で選択するとよいでしょう。

具体的な治療方法は内服薬、点滴、注射の3種類です。それぞれに長所、短所がありますので、3つの説明をします。

抗生物質の点滴

点滴治療のメリットは即座に薬が体内に行き届くため、有効性が高い点にあります。セフトリアキソン（抗生物質）を静脈に入れる治療法です。しかし、病院に行かなければ点滴は受けられず、時間もかかります。また自由診療では内服薬に比べて治療費がかかる点も考慮しておきましょう。

抗生物質の飲み薬

内服治療のメリットはほかの治療法よりも安価である点と、時間がなくても自宅で手軽に治療できることがあげられます。主な治療薬はアジスロマイシン、オーグメンチンなどの抗生物質の内服薬で、治療できると診断された場合は、90%以上の有効性があるといわれています。また、点滴や注射にアレルギー反応が見られる場合にも処方されるようです。

筋肉注射

注射治療には静脈注射と筋肉注射があり、抗生物質の成分により注射部位が違います。筋肉注射にはスペクチノマイシンが使われますが、どちらも点滴同様、素早く体内に薬がいきわたるため、非常に有効性が高いものです。しかし、点滴同様に病院での治療となるため、手軽にとはいきませんが、点滴よりも時間的には短くてすむことは利点です。

保険診療の場合の費用

保険診療では、1回の診察料、検査代等を含め2000円前後ですむとされています。ただし、服薬や点滴、注射の場合も保険診療内ではできますが、別途2000円くらいの費用は発生します。

自費診療の場合の費用

自由診療では、その名の通りクリニックによって自由に費用が設定できるため、それぞれのクリニックにより費用は異なります。一般的には1回の内服薬での治療費としておよそ、7000円～9000円が相場となるようです。また、点滴及び注射治療の場合は、9000円～22000円とされています。
自費、保険を両方行っているクリニックの場合は、メリットとデメリットをよく検討して自身に合う方法を選ぶとよいでしょう。

淋病の原因となる淋菌に感染しないために

自覚症状がない状態で感染に気づかず治療が遅れると、どんどん病気は進行し、体のいろいろなところに感染が広がってしまうというのが淋病の怖いところです。

このくらい大丈夫だろうと侮っていると、パートナーとのピンポン感染を引き起こして、男女とも不妊症を発症するリスクも抱えることになります。さらに、最悪の場合は中枢神経系や心臓血管系なども侵され、重篤な病気になる可能性すらあることを知っておいてほしいと思います。

淋病の予防方法

淋病に予防接種はありません。感染しても免疫ができるわけではないので、何度も感染します。まずできる予防としては、性的接触時にはコンドームを必ず使用することです。また、行為の前後にはシャワーで清潔にし、予防対策を怠らないようにしましょう。

まとめ

この病気は主に性交渉や性的行為で感染して起きる性感染症ですが、症状がないからといって、そのまま不安の中にいるよりも病気の不安を取り除くために、疑いをはっきりさせることが必要です。そのためには検査を受ける勇気をもちましょう。現在は秘匿的な検査や治療が可能になってきています。積極的にこういったしくみを利用してください。また、複数の性的パートナーがいる場合には、定期的に検査を受けるような努力をぜひ意識づけてください。