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症状を自覚してからではもう遅い。生活習慣病は早め早めの対応を【東京都中央区 高橋医院】

 更新日:2023/03/27
高橋医院
高橋医院

健康診断で「二次検査が必要」と記載があったとしたら、それは生活習慣病のサイン。ところが、その二次検査をしない人がかなり多いというのが現実。しかし、生活習慣病は、放置したままでは重大な合併症を引き起こしかねない恐ろしい病でもある。そこで肝臓の専門医として、長年生活習慣病に取り組んできた高橋医院の高橋宏樹副院長に、早め早めの二次検査の重要性、生活習慣病の改善方法などについてお話ししていただいた。


Doctor’s Profile
高橋 宏樹
高橋医院 副院長

東京慈恵会医科大学卒業。東京慈恵会医科大学大学院修了後、スウェーデン・カロリンスカ研究所留学を経て、東京慈恵会医科大学附属柏病院、東京慈恵会医科大学附属病院に勤務し、肝臓疾患や生活習慣病について実績を積む。現在、高橋医院副院長。糖尿病の専門医である院長とともに、日々生活習慣病の改善に努める患者を専門的アプローチにより支えている。日本内科学会認定医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医。

生活習慣病は現代人にとって避けられない「ミスマッチ病」

生活習慣病は現代人にとって避けられない「ミスマッチ病」
まず初めに、生活習慣病とはどんな病気なのか教えていただけますか?

生活習慣病とは、糖尿病・脂質異常症・高血圧・高尿酸血症など、生活している上での習慣が主な原因と考えられる症状の総称です。放置していると、動脈硬化を引き起こしてしまう恐ろしい病気です。動脈硬化が進行すると、心筋梗塞や脳梗塞になって麻痺が残ったり、寝たきりになったりする恐れがあり、最悪の場合は大切な命を失ってしまうこともあります。

そのようなリスクを避けるためにはどうすればよいのですか?

生活習慣病のもうひとつの恐ろしさは、初期の段階では「自覚症状がない」ということです。しかし、自覚症状がないからといって放置していたら、先ほどお伝えしたようなリスクが高まります。そこで重要になるのが健康診断です。
健康診断で「二次検査が必要です」と言われたら、「特に症状がないから大丈夫だろう」などと自己判断せずに、できるだけ早く二次検査を受けてください。早めの受診ならば生活習慣を変えれば改善されますが、自覚症状が出てからでは投薬も必要になりますし、治療期間も費用も負担が大きくなってしまいます。やはり心筋梗塞、脳梗塞により寝たきりになることを避けるためには、早めの二次検査が必要です。

どうして生活習慣病になってしまうのでしょうか?

実は、ホモサピエンスである人間の遺伝子は、古来からほとんど変わっていないんですよ。ところが、食生活など生活環境はすさまじく変化しています。つまり、私たちがご先祖からいただいている遺伝子は、ファストフードや車、エレベーターの使用による運動不足には慣れていない遺伝子なんです。ですから現代人が生活習慣病になるのはある意味必然で、致し方ないことともいえます。
生活習慣病は、現代人と生活習慣の「ミスマッチ病」なんですよ。特に私たち日本人は、糖尿病になりやすい遺伝子を持っています。欧米人と同じような食生活にはもともと向いていない遺伝子なんです。
生活習慣病は現代人にとって避けられない「ミスマッチ病」

早めの二次検査で無理のない生活習慣病治療を

早めの二次検査で無理のない生活習慣病治療を
生活習慣病の傾向として、年代や性別ごとに注意すべきことはありますか?

女性も男性も、やはり40代になると特に注意が必要になってきますね。いつまでも若いと思って、20代の若者と一緒にお酒を飲んで最後にラーメンを食べたりしていれば、やはり確実に生活習慣病が進行していきます。また、40代50代の男性は忙しいし、自分の若さへの過信もあって、なかなか二次検査に行かない方が多いのですが、それがどれだけ危険なことか理解していただきたいですね。
女性の場合は、閉経を迎えると一気にリスクが高まります。それまでいろんなリスクを抑えていてくれたエストロゲンという女性ホルモンが分泌されなくなるためです。体重も増えやすくなります。ですから女性の場合、40代で太っている方は要注意です。閉経後は太りやすくなるので、閉経前の40代から生活習慣を改善し、40代のうちに、閉経後も健康な生活を送るための準備を始めることが大変重要になります。

二次検査から治療までの流れについて教えてください。

二次検査にはできるだけ多く、これまで受けた健康診断の検査結果を持ってきてください。健康診断は経年変化と数値の両方が重要になるんです。健康診断で数値が悪い項目がある人は、実はほかの項目の数値も年々悪化しているケースが非常に多いんです。
今のところは正常値だけれど、年々悪化している項目が潜んでいる恐れがあり、その場合はその症状に併せて改善しなければならないんです。
当院では、初回の問診は最低でも20分くらいかけます。検査は血液検査です。生活習慣を細かくお聞きして、なぜそうなったかを明確にしてから治療方針を立てていきます。

治療について具体的に教えてください。

かなり進行している人は投薬などが必要になりますが、早めに二次検査に来ていただければ、ほとんどの人は生活習慣の改善だけで正常の数値に戻ります。
実は早めの治療なら、体重を3%減らすだけでほとんどの数値が正常値に戻るということがわかっているんです。とはいえ、やみくもなダイエットはリバウンドにつながるので、かえって逆効果。そこで、食生活と運動を中心に、一人ひとりに合わせた具体的なアドバイスで改善を図っていきます。
通院の頻度は1カ月に一度程度、投薬が必要ない場合は2~3カ月に一度でも大丈夫です。大切なのは、原因を明確にし、その原因を解決するアプローチをすること。そのために、専門知識のある医師のアドバイスが必要になるんです。
早めの二次検査で無理のない生活習慣病治療を

数値が改善されても通院しなければならないのですか?

早めの二次検査で治療に移り、生活習慣が改善された場合は、正常値になれば特に通院しなくとも大丈夫です。ただし、それはあくまでも改善した生活習慣を維持できているということが大前提になります。
よくない生活習慣に逆戻りして再び数値が悪化すれば、やはりまた通院していただくしかないですね。現代社会はストレス社会ですので、その点は仕方がない面もあるんですね。そういう患者さんがいらしたときには、「しょうがないよ」って受け入れて、まずは気持ちを軽くしていただいて、そしてまた一から寄り添って治療方針を立てていきます。
いろいろな情報があふれていますが、食生活、運動について伝えたいことはありますか?

どちらも無理なく続けられる方法を見つけるのが一番です。食生活についてはカロリー計算などより、白いご飯より玄米、白いパンよりライ麦パン、白いご飯は1日50g程度と糖質の多い食べ物を減らす、ポテトチップスを食べてしまうならせめてナッツやチーズにするなど、栄養の「質」にこだわった取り組みやすい方法をお伝えしています。
運動については、皆さん大きな誤解をされているのですが、はっきりいって、「人間は運動だけでは痩せない」んです。いくら運動しても食生活が改善されない限り痩せません。なのに、「自分が太っているのは運動していないからだ」と運動不足を免罪符にして、食生活を改善しない人が多いんですね。生活習慣病の改善にはもちろん運動も必要ですが、何より食生活が重要であるということを強くお伝えしたいですね。

早めの二次検査で無理のない生活習慣病治療を
運動というと、ジムに通うという印象があるのですが…。

人間の体は、太れば痩せるように、痩せれば太るように、調整する力が働くんです。ですから急激に運動して体重を落とすことには、リバウンドの危険が伴います。それよりも、きちんと食生活を改善しながら、無理なくできる運動を続けることが大事です。
具体的には週に3~4回は前の人を追い越す程度の早歩きを20分ずつ行う有酸素運動、またスクワットやツマ先立ちなどで下半身の筋肉を鍛える無酸素運動が効果的です。これは筋肉をつけることで、基礎代謝をアップすれば太りにくい体質になるからです。こうした運動を朝夕1セットずつ行うといいですね。

専門医のいるクリニックで早めに生活習慣病を改善しよう

二次検査を受ける医療機関を選ぶポイントについて教えてください。

やはり一人の専門医が、一人ひとりに合わせてアドバイスしてくれる医療機関がよいと思います。生活習慣病にはあらゆる分野が関わってくるので、分野ごとに違う専門家にマニアックなアドバイスをされても、なかなか実行に移しにくい面があります。
あまりにたくさんの情報を違う人から言われても、患者さんはパニックになってしまうんですよ。それよりも、やはり一人の医師がトータルに科学的なアドバイスができるクリニックをおすすめします。
専門医のいるクリニックで早めに生活習慣病を改善しよう

先生のクリニックでは、ブログなどでもわかりやすく情報も伝えられているそうですね。

当院では私が肝臓の専門医、院長が糖尿病の専門医として新しい情報を常に研究し、生活習慣病に関するあらゆるガイドラインを把握し、海外の文献なども読み込んでいます。その原動力は、一人でも多くの方に生活習慣を変えて健康になっていただき、通院しなくて済む生活を提供したいという思いです。食生活の細かな知識やダイエットの新しい情報などをブログにアップしているのも、そうした思いの表れの一つです。セカンドオピニオンも対応しておりますので、気になる方はぜひ気軽に来ていただきたいですね。

専門医のいるクリニックで早めに生活習慣病を改善しよう
最後に読者にメッセージをお願いいたします。

病気にならないように、薬を飲まないようにしましょう。そのためには健康診断で異常があったら、できるだけすぐに二次検査を信頼できる医療機関で受けてください。そして早めにケアを始めれば、薬を飲まなくても改善できます。さらに、病気にならない生活習慣を身につければ、健康寿命を延ばすことにもつながります。
心筋梗塞や脳梗塞で寝たきりになってしまったりしたら、自分だけの問題では済みません。家族に重い介護の負担を強いることにもなります。そうならないで済むためにはどうすればよいのか、それは一人ひとりによってまったく違ってきます。一人ひとりの原因を明らかにし、トータルでのアドバイスをさせていただくためには来院していただくしかないので、とにかく早め早めに二次検査を受けていただきたいですね。

編集部まとめ

健康診断で異常が見つかったら早めに二次検査を受けなければならないという、その重要性が深く理解できるお話をしていただきました。また、生活習慣病を改善するには、専門医によるトータルケアが効果的だということも知ることができました。高橋医院は八丁堀駅から徒歩1分と好アクセスのクリニック。忙しいけれど数値が悪かったので病院を探している…という方は、お仕事帰りにまずは高橋医院を訪れてみてはいかがでしょうか。

医院情報

髙橋医院

高橋医院
所在地 〒104-0032
東京都中央区八丁堀3-26-8
高橋ビル1階
アクセス 東京メトロ日比谷線・JR京葉線 八丁堀駅より徒歩1分
診療内容 生活習慣病 糖尿病 他

この記事の監修医師