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LDLコレステロール低下の味方は「○○」が豊富な食品! 毎日の賢い取り入れ方は?

 公開日:2026/04/27
LDLコレステロール低下の味方は「○○」が豊富な食品! 毎日の賢い取り入れ方は?

「食事を変えるとコレステロール値が変わる」と聞いても、何をどう食べればいいのか迷うことがあるかもしれません。実は、食物繊維を多く含む食品を意識的に選ぶだけで、LDLコレステロールの吸収を穏やかに抑える効果が期待できます。野菜・豆類・海藻など身近な食品を上手に活用するポイントと、毎日の食事への組み込み方をご紹介します。

本多 洋介

監修医師
本多 洋介(Myクリニック本多内科医院)

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群馬大学医学部卒業。その後、伊勢崎市民病院、群馬県立心臓血管センター、済生会横浜市東部病院で循環器内科医として経験を積む。現在は「Myクリニック本多内科医院」院長。日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医。

LDLコレステロールを下げる食べ物①|食物繊維が豊富な野菜・豆類・海藻

食事改善はLDLコレステロール管理の中心的な役割を果たします。その中でも、最も効果的で実践しやすいのが、食物繊維を豊富に含む食品を積極的に摂取することです。食物繊維にはコレステロールの吸収を直接的に抑制する働きがあり、毎日の食生活に意識的に取り入れることで着実な改善が期待できます。

なぜ食物繊維がLDLコレステロールに効くのか

食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があり、特にLDLコレステロール低下に大きく関与するのは水溶性食物繊維です。水溶性食物繊維は、その名の通り水に溶けやすい性質を持ち、腸内で水分を吸収してゲル状になります。このゲルが、食事に含まれるコレステロールや、コレステロールを原料として肝臓で作られる「胆汁酸」を強力に吸着します。通常、胆汁酸は小腸でその多くが再吸収され肝臓に戻りますが、水溶性食物繊維に吸着された胆汁酸は便とともに体外へ排出されます。すると、胆汁酸が不足した肝臓は、血中のLDLコレステロールを材料にして新たな胆汁酸を生成しようとします。このプロセスにより、結果的に血液中のLDLコレステロールが消費され、数値が低下するという仕組みです。

積極的に取り入れたい食品の例

水溶性食物繊維を特に豊富に含む食品には、以下のようなものがあります。バランスよく食事に組み込むことが効果的です。

穀類:大麦(β-グルカンを特に多く含む)、オートミール、全粒粉パン、玄米
野菜類:ごぼう、にんじん、ブロッコリー、オクラ、アボカド、かぼちゃ
豆類:大豆、納豆、豆腐、レンズ豆、ひよこ豆などの豆類全般
海藻類:わかめ、ひじき、めかぶ、もずく、昆布
果物類:りんご、いちご、柑橘類、キウイフルーツ(これらに含まれるペクチンが水溶性食物繊維の一種)
その他:こんにゃく(グルコマンナン)、きのこ類

上記の食品を日常の食事に巧みに組み込むことで、LDLコレステロールの上昇を穏やかにし、低下を促す効果が期待されます。「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、食物繊維の1日の目標摂取量を成人男性で21g以上、成人女性で18g以上としていますが、多くの現代人がこの目標に達していないのが現状です。まずは毎食に野菜やきのこの小鉢を一品加える、白米にもち麦を混ぜて炊く、みそ汁に海藻を入れるなど、簡単な工夫から始めてみましょう。

LDLコレステロールを下げる食べ物②|不飽和脂肪酸を含む魚・ナッツ・植物油

脂質をすべて敵視するのは誤りです。LDLコレステロール管理において重要なのは、脂質の「量」だけでなく「質」を意識すること。身体に良い影響を与える脂質を積極的に選び、悪い影響を与える脂質を減らす「脂質のアップグレード」が鍵となります。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違い

脂肪酸は、化学構造の違いから大きく「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられます。飽和脂肪酸は、常温で固体のものが多く、肉の脂身(牛・豚)、バター、ラード、生クリーム、チーズなどの乳脂肪、そしてココナッツオイルやパーム油といった植物性油脂にも多く含まれます。これらは体内でLDLコレステロールを増やす作用があるため、過剰摂取は避けるべきです。
一方、不飽和脂肪酸は常温で液体のものが多く、LDLを低下させる方向に働くとされ、積極的な摂取が推奨されています。

不飽和脂肪酸はさらに「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分類されます。特に注目したいのが、オメガ9系脂肪酸(オレイン酸など)と、体内で生成できない必須脂肪酸であるオメガ3系脂肪酸(EPA・DHA・α-リノレン酸)やオメガ6系脂肪酸です。中でも青魚に豊富なEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は、LDLや中性脂肪を低下させるだけでなく、血液をサラサラに保ち、血栓の形成を防ぐ抗炎症作用も期待されています。

食事に取り入れやすい食品の選び方

オメガ3系脂肪酸(EPA・DHA)を豊富に含む食品の代表格は、サバ、イワシ、アジ、サンマ、ブリなどの青魚です。週に2〜3回、できれば1日あたり切り身1枚程度を目安に魚料理を食卓に加えることで、脂肪酸バランスの改善が期待できます。刺身や焼き魚、煮魚など、油を使わない調理法が理想的です。缶詰(サバ缶、イワシ缶など)も手軽にEPA・DHAを摂取できる優れた選択肢です。

また、くるみやアーモンドなどのナッツ類、えごま油やアマニ油(α-リノレン酸)、オリーブオイルやアボカド(オレイン酸)も良質な不飽和脂肪酸の供給源です。例えば、バターの代わりにオリーブオイルを使う、サラダにナッツやアボカドを加えるといった工夫が効果的です。ただし、これらも脂質であり高カロリーなため、過剰摂取は肥満につながります。1日の摂取量を守り、「脂質の質を見直す」という意識を持つことが、LDL管理の重要なステップとなります。

まとめ

LDLコレステロールの改善には、食物繊維・良質な脂質・大豆製品などの食品選択と、飽和脂肪酸・トランス脂肪酸の摂取を控えることが基本となります。薬を使わずに改善できるケースもありますが、自己判断は危険を伴うため、必ず医師との相談を経て判断することが大切です。おやつも工夫次第でLDLコレステロール管理の味方になります。まずはかかりつけの内科・循環器内科で数値を確認し、自分に合った対策を始めてみてください。

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