目次 -INDEX-

  1. Medical DOC TOP
  2. 配信コンテンツ
  3. 体の“どこ”が腫れたら「深部静脈血栓症」のサイン?見逃しやすい初期症状と予防法を医師が解説

体の“どこ”が腫れたら「深部静脈血栓症」のサイン?見逃しやすい初期症状と予防法を医師が解説

 公開日:2026/04/11
体の“どこ”が腫れたら「深部静脈血栓症」のサイン?見逃しやすい初期症状と予防法を医師が解説

深部静脈血栓症は、初期段階では症状が軽微であったり、まったく症状が現れなかったりすることがあり、見逃されやすい病態です。しかし、血栓が形成されて血液の流れが妨げられると、身体にいくつかの特徴的なサインが現れます。ここでは、片側の足に限定した症状の出現や、腫れ・皮膚の色調変化・熱感といった代表的なサインについて解説します。

本多 洋介

監修医師
本多 洋介(Myクリニック本多内科医院)

プロフィールをもっと見る
群馬大学医学部卒業。その後、伊勢崎市民病院、群馬県立心臓血管センター、済生会横浜市東部病院で循環器内科医として経験を積む。現在は「Myクリニック本多内科医院」院長。日本内科学会総合内科専門医、日本循環器学会専門医、日本心血管インターベンション治療学会専門医。

深部静脈血栓症の代表的なサイン

深部静脈血栓症は初期段階では症状が軽微であったり、まったく症状が現れないこともあるため、見逃されやすい傾向があります。しかし、血栓が形成されて血液の流れが妨げられると、いくつかの特徴的なサインが身体に現れるようになります。

片側の足に限定した症状の出現

深部静脈血栓症のサインとして注目すべきは、多くの場合、症状が片側の足に限定して現れる点です。血栓は通常、左右どちらか一方の静脈に形成されるため、腫れや痛み、違和感も片足だけに集中して起こります。両足に同時に症状が出る場合は、別の病態である可能性が考えられるため、片側性という特徴は重要な判断材料となります。例えば、右足のふくらはぎだけが張って重だるく、左足にはまったく症状がない、といったアンバランスな状態が典型的です。

足の腫れと皮膚の色調変化

血栓によって静脈の流れが滞ると、血液が足に溜まりやすくなり、むくみ(浮腫)が生じます。このむくみは通常のむくみよりも範囲が広く、押すとへこんだ跡がしばらく戻らないことがあります。また、皮膚の色が赤紫色や青白く変化したり、静脈が浮き出て見えるといった外見上の変化を伴うこともあります。足首からふくらはぎ、太ももにかけて広がる腫れは、血栓の位置や範囲を反映しており、症状が強いほど血栓が大きい、または広範囲に及んでいる可能性があります。

皮膚温度の上昇と熱感

血栓ができた部位では炎症反応が起こるため、触れると熱を持っているように感じられることがあります。患側の足を触ってみて、反対側の足と比べて明らかに温度が高い場合は、深部静脈血栓症のサインとして疑う必要があります。熱感は腫れや痛みと同時に現れることが多く、静脈の周囲に沿って帯状に広がることもあります。発熱を伴う場合もありますが、全身的な発熱がなくても局所的な熱感だけで血栓の存在を示唆することがあるため、注意が必要です。

まとめ

深部静脈血栓症は、ふくらはぎの痛みや片足だけが腫れるといった特徴的なサインを見逃さないことで、早期発見が可能です。こうした症状に気づいた際には、自己判断でマッサージをしたり放置したりせず、速やかに医療機関を受診することが重要です。適切な診断と治療により、肺塞栓症といった重篤な合併症を予防し、後遺症のリスクを減らすことができます。日常生活では長時間の同一姿勢を避ける、十分な水分を摂取する、リスク要因を把握しておくといった予防対策を心がけることで、血栓形成のリスクを下げることができます。気になる症状がある場合は、循環器内科や血管外科を受診し、専門的な評価を受けることをおすすめします。

この記事の監修医師

注目記事