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「メニエール病の耳鳴り」はどんな音がするかご存じですか? セルフチェックのポイントを医師が解説

 公開日:2026/04/13

メニエール病における耳鳴りは、患者さんにとって大きな悩みの一つです。低音性の耳鳴りが特徴的とされていますが、音の種類や大きさ、片側性という性質など、メニエール病に特有のパターンがあります。発作周期との関連や変動パターンについても触れながら、耳鳴りの特性を詳しく解説します。

大津 和弥

監修医師
大津 和弥(医師)

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三重大学医学部卒業。三重大学附属病院で研修。市立四日市病院、三重大学附属病院などに勤務後、国立がんセンター東病院研修。三重大学附属病院 耳鼻咽喉・頭頸部外科 講師を務め、小松病院で一色信彦、田邊正博の音声外科医師の指導の下音声外科手術を研鑽。市立ひらかた病院耳鼻咽喉科部長、市立ひらかた病院耳鼻咽喉科主任部長、音声外科センター長などを歴任。大阪医科薬科大学臨床教授。現在は大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニック 院長。

耳鳴りの種類と特性

メニエール病における耳鳴りは、患者さんにとって大きな悩みの一つです。耳鳴りの特徴を理解することで、症状との向き合い方や対処法を見つける手がかりとなります。

メニエール病に特有の耳鳴りの音質

メニエール病の耳鳴りは、低音性の耳鳴りが特徴的です。「ゴー」「ブーン」「ザー」といった低い音として聞こえることが多く、まるで遠くで機械が回っているような、あるいは風が吹いているような音と表現されます。高音性の「キーン」「ピー」という耳鳴りが起こることもありますが、低音性のほうがより一般的です。

耳鳴りの大きさや性質は一定ではなく、時間帯や体調によって変化します。めまい発作の前後では耳鳴りが強くなる傾向があり、発作の前兆として耳鳴りの増強に気づく方もいます。逆に発作が治まると耳鳴りも軽減することがあります。

片側性であることも重要な特徴です。多くの場合、難聴やめまいが起きている側の耳で耳鳴りを感じます。ただし、病気の進行に伴って両側に症状が現れることもあり、約15〜30%の患者さんで両側性のメニエール病が報告されています。

耳鳴りの変動パターン

メニエール病の耳鳴りは、発作周期に関連した変動パターンを示すことがあります。発作が近づくにつれて耳鳴りが徐々に大きくなり、耳の圧迫感とともに強まっていきます。発作のピーク時には耳鳴りも最も強く感じられ、めまいや難聴と重なることで不快感が増します。

発作が治まると耳鳴りも軽減する傾向がありますが、完全に消失することは少なく、軽度の耳鳴りが持続的に残る方も少なくありません。この残存する耳鳴りは、次第に慣れてあまり気にならなくなる場合もあれば、常に意識してしまい精神的負担となる場合もあります。

また、疲労やストレス、睡眠不足などによって耳鳴りが悪化することがあります。静かな環境では耳鳴りをより強く感じやすく、特に就寝時に気になって眠りにくくなる方もいます。逆に日中の活動中や周囲に音がある環境では、耳鳴りが目立たなくなることもあります。

進行に伴う変化としては、病気が長期化すると耳鳴りの性質が変わることがあります。当初は変動性だった耳鳴りが、次第に持続性となり、常に存在する症状になる可能性があります。ただし、適切な治療により耳鳴りの程度を軽減できる場合もあります。

まとめ

メニエール病は慢性疾患であり、長期的な付き合いが必要です。しかし、適切な治療と生活習慣の改善により、多くの方が症状をコントロールし、日常生活を維持できています。初期症状を見逃さず、早めに専門医を受診することが、良好な経過につながる鍵となります。回転性めまいや耳鳴り、難聴といった症状が気になる場合は、ためらわずに耳鼻咽喉科を受診し、専門医の診察を受けてください。適切な診断と治療により、症状の進行を抑え、生活の質を保つことができるでしょう。

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