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メニエール病の診断基準とは? めまいの原因を特定する3つの検査項目を医師が解説

 公開日:2026/04/12

回転性めまいの原因を正確に特定するためには、専門的な診断プロセスが必要です。耳鼻咽喉科で行われる聴力検査や平衡機能検査の内容から、良性発作性頭位めまい症・前庭神経炎・突発性難聴など類似疾患との鑑別方法まで、診断の流れをわかりやすく解説します。

大津 和弥

監修医師
大津 和弥(医師)

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三重大学医学部卒業。三重大学附属病院で研修。市立四日市病院、三重大学附属病院などに勤務後、国立がんセンター東病院研修。三重大学附属病院 耳鼻咽喉・頭頸部外科 講師を務め、小松病院で一色信彦、田邊正博の音声外科医師の指導の下音声外科手術を研鑽。市立ひらかた病院耳鼻咽喉科部長、市立ひらかた病院耳鼻咽喉科主任部長、音声外科センター長などを歴任。大阪医科薬科大学臨床教授。現在は大津耳鼻咽喉科・ボイスクリニック 院長。

回転性めまいの医学的診断

回転性めまいの原因を特定し、適切な治療を行うためには、専門的な診断が不可欠です。メニエール病の診断には複数の検査が用いられ、他の疾患との鑑別が行われます。

耳鼻咽喉科での検査内容

メニエール病が疑われる場合、耳鼻咽喉科で詳しい検査を受けることになります。まず問診で、めまいの性質や持続時間、随伴症状、発作の頻度などが詳しく聞かれます。症状の記録をつけている場合は、それを見せることで診断の助けとなります。

聴力検査(純音聴力検査)では、各周波数の音がどの程度聞こえるかを調べます。メニエール病では特に低音域の聴力低下が見られることが多く、発作の前後で聴力が変動することも特徴的です。発作間欠期には聴力が回復することもあるため、複数回の検査が必要になる場合もあります。

平衡機能検査では、眼振(がんしん)と呼ばれる目の動きを観察します。赤外線CCDカメラを使用したフレンツェル眼鏡や、電気眼振図(ENG)などで、めまいに伴う特徴的な眼の動きを記録します。また、体の揺れを測定する重心動揺検査も行われることがあります。

他の疾患との鑑別方法

回転性めまいを引き起こす疾患は複数あるため、メニエール病と他の疾患を区別することが重要です。良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、頭の位置を変えたときに短時間(通常1分以内)の回転性めまいが起こる疾患で、難聴や耳鳴りを伴わない点がメニエール病と異なります。

前庭神経炎は、激しい回転性めまいが数日間続く疾患ですが、難聴は伴わず、めまいが治まった後も長期間ふらつきが残ることがあります。聴神経腫瘍は徐々に進行する難聴と軽度のめまいが特徴で、MRI検査で腫瘍の有無を確認できます。

突発性難聴も急に聴力が低下する疾患ですが、めまいは軽度であったり、まったくなかったりすることが多く、めまいの反復性がない点でメニエール病と区別されます。

診断基準としては、2回以上の回転性めまい発作があること、各発作が20分から12時間続くこと、聴力検査で確認された変動性の難聴があることなどが挙げられます。これらの基準を満たし、他の疾患が除外された場合にメニエール病と診断されます。

まとめ

メニエール病は慢性疾患であり、長期的な付き合いが必要です。しかし、適切な治療と生活習慣の改善により、多くの方が症状をコントロールし、日常生活を維持できています。初期症状を見逃さず、早めに専門医を受診することが、良好な経過につながる鍵となります。回転性めまいや耳鳴り、難聴といった症状が気になる場合は、ためらわずに耳鼻咽喉科を受診し、専門医の診察を受けてください。適切な診断と治療により、症状の進行を抑え、生活の質を保つことができるでしょう。

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