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健康診断で「クレアチニン値」が高いと指摘されたときにまずすべきこと

 公開日:2026/03/29
健康診断で「クレアチニン値」が高いと指摘されたときにまずすべきこと

健康診断でクレアチニン値の高値を指摘された場合、まずは再検査を行い、一時的な変動か持続的な異常かを確認することが大切です。その後、必要に応じて専門的な検査を受けることで、原因を特定し適切な治療へとつなげることができます。受診の目安や精密検査の流れについてご説明します。

田中 茂

監修医師
田中 茂(医師)

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2002年鹿児島大学医学部医学科卒業 現在は腎臓専門医/透析専門医として本村内科医院で地域医療に従事している。
専門は内科学・腎臓内科・血液透析・腹膜透析・臨床疫学・生物統計学

高値を指摘されたときの対応と精密検査

健康診断でクレアチニン値の高値を指摘された場合、まずは再検査を行い、一時的な変動か持続的な異常かを確認することが重要です。その後、必要に応じて専門的な検査を受けることで、原因を特定し適切な治療へとつなげることができます。

再検査と医療機関受診の目安

クレアチニン値が基準値をわずかに超えている程度であれば、まずは数週間後に再検査を行い、値が安定しているか上昇傾向にあるかを確認します。一時的な脱水や筋肉の疲労によって高値を示すこともあるため、再検査は十分な水分摂取を心がけ、激しい運動を控えた状態で受けることが望ましいです。eGFRが60未満、あるいはクレアチニン値が明らかに高い場合には、速やかに内科または腎臓内科を受診することが推奨されます。特に、むくみや尿の泡立ち、夜間頻尿、倦怠感(けんたいかん)といった症状がある場合には、早期の受診が必要です。

精密検査の内容と診断の流れ

専門医療機関では、尿検査によって尿タンパクや尿潜血、尿中クレアチニンを測定し、腎臓からの排泄状態を詳しく調べます。血液検査では、血液中の老廃物の一つである尿素窒素(BUN)や電解質、貧血の有無なども併せて評価します。画像検査として、超音波(エコー)検査やCT検査を行い、腎臓の大きさや形態、結石の有無、尿がせき止められて腎臓が腫れてしまう水腎症の程度などを確認します。必要に応じて腎生検が実施され、腎組織を直接採取して顕微鏡で観察することで、糸球体腎炎や間質性腎炎といった病態を正確に診断します。これらの検査結果を総合的に判断し、慢性腎臓病の病期分類や原因疾患の特定、治療方針の決定が行われます。早期発見と早期介入により、腎機能の低下を遅らせ、透析導入を回避できる可能性が高まります。

まとめ

クレアチニン値は、腎臓の機能を映し出す重要な指標であり、健康診断での定期的な測定が早期発見の鍵となります。高値を指摘された場合には、原因を正しく見極め、必要に応じて専門医療機関を受診することが大切です。慢性腎臓病の進行を遅らせるためには、薬物療法に加えて、生活習慣の改善と適切な食事管理が欠かせません。日々の小さな取り組みが、長期的な腎機能の維持につながります。気になる症状や検査値の変化があれば、早めに医療機関へ相談し、専門家のサポートを受けながら健康を守っていきましょう。

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