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【警告】悪玉増&善玉減の二重苦!トランス脂肪酸が血管を壊す「2つの最悪な脂質異常」

 公開日:2026/04/06
トランス脂肪酸が身体に及ぼす影響

トランス脂肪酸を摂取すると、体の中でさまざまな変化が起こります。特に心血管系への悪影響が数多くの研究で報告されており、血液中の脂質バランスを悪化させることが明らかになっています。悪玉コレステロールの増加と善玉コレステロールの減少という二重の悪影響に加え、炎症反応を引き起こし血管内皮細胞の機能を低下させる可能性も指摘されています。これらの影響が蓄積することで、重大な疾患のリスクが高まります。

武井 香七

監修管理栄養士
武井 香七(管理栄養士)

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帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科卒業 横浜未来ヘルスケアシステム、戸塚共立第一病院3年7ヶ月勤務 株式会社コノヒカラ、障がい者グループホーム半年勤務 その後フリーランスを経て株式会社Wellness leadを設立。栄養士事業と健康事業を行なっている。

保有免許・資格
管理栄養士資格

トランス脂肪酸が体に及ぼす影響

トランス脂肪酸を摂取すると、体の中でどのような変化が起こるのでしょうか。健康への影響は多岐にわたり、特に心血管系への悪影響が数多くの研究で報告されています。

血中脂質への影響

トランス脂肪酸の最も大きな問題は、血液中の脂質バランスを悪化させることです。具体的には、悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールを増加させ、同時に善玉コレステロールと呼ばれるHDLコレステロールを減少させます。この二重の悪影響は、飽和脂肪酸よりも強いとされています。LDLコレステロールは血管壁に沈着して動脈硬化の原因となり、HDLコレステロールは余分なコレステロールを回収する働きがあるため、その減少は血管の健康維持を妨げます。さらに、トランス脂肪酸は血液中の中性脂肪を増加させる可能性も指摘されています。これらの脂質異常は、心筋梗塞や脳卒中といった重大な疾患のリスクを高める要因となります。

炎症反応と血管への影響

トランス脂肪酸は体内で炎症反応を引き起こすことも報告されています。炎症性サイトカインと呼ばれる物質の産生を促進し、全身性の慢性炎症状態を引き起こす可能性があります。慢性炎症は動脈硬化の進行を加速させるだけでなく、糖尿病やがん、認知機能の低下など、さまざまな疾患との関連が指摘されています。また、血管内皮細胞の機能を低下させることで、血管の柔軟性が失われ、血圧の上昇や血栓形成のリスクが高まります。血管内皮は血液の流れを調整し、血栓を防ぐ重要な役割を担っているため、その機能低下は循環器疾患の発症に直結します。トランス脂肪酸の摂取が続くことで、こうした悪影響が蓄積していくと考えられています。

まとめ

トランス脂肪酸は「食べるプラスチック」という強烈な表現で語られることがありますが、化学的にはまったく異なる物質です。しかし、健康への悪影響は科学的に証明されており、特に心血管疾患のリスクを高めることが明らかになっています。日本人の平均摂取量は国際基準を下回っていますが、加工食品を頻繁に摂取する方は注意が必要です。原材料表示を確認し、ショートニングなどの加工油脂を多く含む食品を避けること、揚げ物の頻度を減らすこと、そして良質な脂質を含む食材を積極的に取り入れることが、健康維持につながります。過度に不安になるのではなく、正しい知識に基づいて日々の食選択を見直していきましょう。気になる症状がある場合や、食生活の改善について相談したい場合は、医療機関や管理栄養士に相談することをおすすめします。

この記事の監修管理栄養士

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