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「抗がん剤投与による脱毛」は投与からどれくらいで抜け始める?【医師監修】

 公開日:2026/03/22

脱毛は多くの方にとって心理的負担の大きい副作用です。毛髪が抜け始める時期や回復までの経過、頭皮のケア方法について詳しく解説します。アピアランスケアの重要性や、ウィッグなどの準備についても触れながら、外見の変化に向き合うためのサポート情報をお届けします。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

抗がん剤による脱毛のメカニズム

脱毛は抗がん剤治療における代表的な副作用の一つで、多くの患者さんにとって心理的な負担が大きい症状です。

脱毛の時期と経過

脱毛の開始時期は使用する薬剤によって異なりますが、一般的には投与開始後2〜3週間で毛髪が抜け始めます。初めは枕や排水口に普段より多くの髪が見られるようになり、次第に全体的に薄くなっていきます。脱毛の進行は比較的急速で、数週間のうちに大部分の毛髪が抜けることも少なくありません。
治療を継続している間は脱毛した状態が続きますが、治療が終了すると毛母細胞の機能が回復し、新しい毛髪が生え始めます。最初は産毛のような細く柔らかい毛が生え、徐々に太く成長していきます。完全に元の状態に近づくまでには個人差がありますが、6ヶ月から1年程度を要することが一般的です。

脱毛への心理的対応とケア

脱毛は外見の変化を伴うため、患者さんの心理的負担は大きいとされています。治療前にウィッグ(かつら)を準備したり、帽子やスカーフなどを用意したりすることで、脱毛への不安を軽減できることがあります。医療用ウィッグは自然な見た目のものが多く、助成金制度を設けている自治体もあります。
頭皮のケアも重要です。脱毛中の頭皮は敏感になっているため、低刺激性のシャンプーを使用し、優しく洗髪します。爪を立てず、指の腹で軽くマッサージするように洗い、タオルで押さえるように水分を取ります。ドライヤーの熱風は避け、自然乾燥か冷風を使用します。直射日光や乾燥から頭皮を守るため、外出時には帽子を着用することが勧められます。
近年は「アピアランスケア(外見ケア)」が体系化されており、がん相談支援センターやアピアランス支援外来もあります。

まとめ

抗がん剤治療は、がんと向き合うための重要な選択肢です。治療には副作用が伴いますが、適切な知識と対処法を持つことで、多くの副作用は軽減できます。脱毛や食事の制限など生活に影響する面もありますが、これらは一時的なものであり、治療終了後には回復が期待できます。わからないことや不安なことがあれば、遠慮せずに医療スタッフに相談し、自分に合った治療とケアを受けることが大切です。定期的な受診と検査を通じて、安全に治療を進めていきましょう。

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