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透析宣告されたらどうなる?末期腎不全を生き抜く「2つの透析法」と移植という選択

 公開日:2026/03/26
糖尿病性腎症が進行した段階での治療

腎機能がかなり低下した段階では、透析療法や腎移植といったより専門的な治療が必要になってきます。それぞれの治療法には特徴があり、患者さんの生活スタイルや身体の状態に応じて最適な方法を選ぶことが大切です。透析療法の種類や腎移植という選択肢について、具体的な内容をご紹介します。

井筒 琢磨

監修医師
井筒 琢磨(医師)

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江戸川病院所属。専門領域分類は内科(糖尿病内科、腎臓内科)
2014年 宮城県仙台市立病院 医局
2016年 宮城県仙台市立病院 循環器内科
2019年 社会福祉法人仁生社江戸川病院 糖尿病・代謝・腎臓内科
所属学会:日本内科学会、日本糖尿病学会、日本循環器学会、日本不整脈心電図学会、日本心血管インターベンション治療学会、日本心エコー学会

糖尿病性腎症の進行した段階での治療

腎機能がかなり低下した段階では、より専門的な治療が必要になります。この時期の対応が、その後の生活の質を左右することもあります。

透析療法の準備と導入

腎機能が正常の15%未満に低下すると、透析療法を検討する段階に入ります。透析には血液透析と腹膜透析の2つの方法があり、それぞれに特徴があります。血液透析は週3回程度、医療機関で4時間ほどかけて血液を浄化する方法です。腹膜透析は自宅で行うことができ、1日に数回、腹腔内に透析液を入れて老廃物を除去します。どちらの方法が適しているかは、患者さんの生活スタイルや身体の状態によって異なります。透析導入前には、シャント(血液の出入口)を作る手術や、カテーテルの挿入などの準備が必要です。透析が必要になる時期について、主治医とよく相談しておくことが大切でしょう。

腎移植という選択肢

透析療法以外の治療法として、腎移植があります。腎移植は、健康な腎臓を提供者から受け取り、自分の体内に移植する治療法です。移植には生体腎移植(親族などから提供を受ける)と献腎移植(脳死または心停止後の提供者から受ける)の2種類があります。腎移植が成功すれば、透析から解放され生活の質が向上する可能性があります。ただし、移植後は拒絶反応を防ぐための免疫抑制薬を生涯にわたって服用する必要があり、定期的な通院も欠かせません。また、提供者の確保や高額な医療費など、クリアすべき課題もあります。腎移植を希望する場合は、早めに移植施設で相談を始めることが推奨されます。

まとめ

糖尿病性腎症は、早期には症状が現れにくい一方で、進行すると透析が必要になる深刻な合併症です。しかし、血糖値や血圧の適切な管理、定期的な検査、そして生活習慣の改善によって、発症を予防したり進行を遅らせたりすることは十分に可能です。症状が出てからではなく、糖尿病と診断された時点から腎臓を守る取り組みを始めることが大切です。気になる症状がある方や、長期間糖尿病と付き合っている方は、ぜひ一度専門医に相談してみてください。

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