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「低血糖」のサインを見逃さない! セルフチェックのポイント・対策を医師が解説

 公開日:2026/03/25
低血糖症状への対処と予防策

低血糖は迅速かつ適切に対処すれば回復可能ですが、繰り返すと生活の質を低下させる要因となります。発症時の応急処置法を習得するとともに、日常生活の中で低血糖を未然に防ぐ工夫を実践することが、安全で継続可能な糖尿病治療につながります。

井筒 琢磨

監修医師
井筒 琢磨(医師)

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江戸川病院所属。専門領域分類は内科(糖尿病内科、腎臓内科)
2014年 宮城県仙台市立病院 医局
2016年 宮城県仙台市立病院 循環器内科
2019年 社会福祉法人仁生社江戸川病院 糖尿病・代謝・腎臓内科
所属学会:日本内科学会、日本糖尿病学会、日本循環器学会、日本不整脈心電図学会、日本心血管インターベンション治療学会、日本心エコー学会

低血糖症状への対処と予防策

低血糖は迅速な対応により回復可能ですが、繰り返すと生活の質を低下させ、心血管イベントのリスクを高める可能性も指摘されています。適切な対処法を知り、予防に努めることが大切です。

低血糖時の応急処置

低血糖症状を感じたら、すぐに速やかに吸収される糖質を摂取します。ブドウ糖10g(市販のブドウ糖タブレット3〜4個)が推奨されますが、手元にない場合は砂糖10〜20g、清涼飲料水150〜200mL、ジュース100〜200mLなどで代用できます。これらを摂取してから15分程度で症状が改善することが多いです。
改善しない場合は、さらに同量の糖質を追加摂取し、医療機関に連絡します。意識がない、あるいは痙攣を起こしている場合は、無理に口から糖質を与えず、すぐに救急車を要請します。グルカゴン点鼻製剤キットを処方されている方は、周囲の方に使用方法を事前に説明しておくと安心です。

低血糖を防ぐための生活習慣

低血糖を予防するには、規則正しい食事時間を守り、薬の服用タイミングを適切に管理することが基本です。外出時や運動時には予備の糖質を携帯し、血糖値が下がりやすい状況を避けます。
運動を行う際は、開始前に血糖値を測定し、100mg/dL未満であれば補食を摂ることが勧められます。運動後も血糖値が下がりやすいため、長時間の運動後は特に注意が必要です。アルコールは肝臓での糖新生を抑制し、低血糖を引き起こしやすくするため、飲酒時には必ず食事を伴い、量を控えることが望ましいです。
自己血糖測定を活用し、どのような場面で血糖値が下がりやすいかを把握することも有効です。低血糖の頻度や重症度を医師に報告し、必要に応じて薬の種類や量を調整してもらうことで、より安全な治療継続が可能となります。

まとめ

糖尿病は一度発症すると、完全に治癒することは難しいとされています。しかし、適切な食事管理、定期的な検査、必要に応じたインスリン療法や薬物治療により、血糖値を良好に管理し、合併症の発症や進行を防ぐことは十分に可能です。三大疾病のリスクを低減し、低血糖症状への対処法を身につけることで、安全で質の高い日常生活を送ることができます。自己判断で治療を中断せず、定期的に医療機関を受診し、専門家の助言を受けながら管理を続けていくことが大切です。

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