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『急性骨髄性白血病』の検査方法は「何」? 血液・骨髄検査の流れ【医師解説】

 公開日:2026/03/15
急性骨髄性白血病の検査方法

急性骨髄性白血病の診断には、血液検査から骨髄検査まで、さまざまな検査が必要となります。血液中の細胞の数や形態を調べることから始まり、骨髄での詳しい解析を通して確定診断に至ります。ここでは、診断に至るまでの検査の流れと内容について解説します。

山本 佳奈

監修医師
山本 佳奈(ナビタスクリニック)

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滋賀医科大学医学部 卒業 / 南相馬市立総合病院や常磐病院(福島)を経て、ナビタスクリニック所属/ 専門は一般内科

急性骨髄性白血病の検査方法

急性骨髄性白血病の診断には、さまざまな検査が必要となります。ここでは、診断に至るまでの検査の流れと内容について解説します。

血液検査と血球算定

診断の第一歩は血液検査です。採血を行い、赤血球、白血球、血小板の数を測定します。急性骨髄性白血病では、未熟な白血病細胞(芽球)が増加することで白血球数が高値を示すこともあれば、正常な白血球が減少して全体の白血球数が低下することもあります。白血球数の異常は必ずしも一定のパターンを示さないため、総合的な評価が必要です。
血液像の観察も重要な検査です。顕微鏡で血液を観察し、白血病細胞(芽球)の有無を確認します。末梢血液中に芽球が出現している場合、白血病が強く疑われます。芽球は正常な成熟した白血球とは形態が異なり、大きな核を持つ未熟な細胞として観察されます。
貧血の程度や血小板減少の程度も評価されます。ヘモグロビン値が低下している場合は貧血の存在を示し、血小板数が減少している場合は出血傾向のリスクが高いことを意味します。これらの数値は、治療の緊急性や輸血の必要性を判断する上でも重要な情報となります。

骨髄検査と細胞診

確定診断のためには骨髄検査が必須となります。骨髄検査には、骨髄穿刺と骨髄生検の2つの方法があります。骨髄穿刺では、胸骨や腸骨(腰の骨)に細い針を刺して骨髄液を採取します。局所麻酔を行うため、痛みは軽減されますが、採取時には圧迫感や鈍い痛みを感じることがあります。
採取した骨髄液は、顕微鏡で詳しく観察されます。原則として骨髄中の芽球の割合が20%以上で急性骨髄性白血病と診断されます。ただし、特定の染色体異常(例:t(15;17)、t(8;21)、inv(16)など)がある場合は、芽球が20%未満でも急性骨髄性白血病と診断されることがあります。芽球の形態や染色の特徴、遺伝子異常の有無などを総合的に評価し、FAB分類やWHO分類などの国際的な基準に基づいて詳細なタイプ分けが行われます。
骨髄生検では、骨髄組織そのものを採取して組織学的に評価します。骨髄穿刺で十分な情報が得られない場合や、骨髄の構造を詳しく調べる必要がある場合に実施されます。採取した組織は病理検査に提出され、細胞の配列や骨髄の構造、線維化の程度などが詳しく調べられます。

まとめ

急性骨髄性白血病は、病型や年齢、遺伝子異常などにより予後は異なりますが、近年は分子標的薬や移植治療の進歩により、寛解や長期生存が期待できるようになってきています。気になる症状がある場合は、速やかに医療機関を受診し、血液検査を含めた詳しい評価を受けることが大切です。診断後は、専門医と十分に相談しながら、一人ひとりの状態に合った治療を選択していくことが重要です。医療の進歩により新しい治療法も登場しており、希望を持って治療に臨むことができます。まずは信頼できる血液内科を受診し、専門的な評価と治療を受けることをおすすめします。

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