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慢性骨髄性白血病の診断に必要な「検査」とは?早期発見に必要な検査項目と手順【医師解説】

 公開日:2026/03/28

確定診断には、血液検査から骨髄検査、染色体分析まで、複数の検査を組み合わせて行います。血液検査では白血球数の異常な増加を確認し、骨髄検査では細胞の状態を詳しく調べます。フィラデルフィア染色体の有無を確認する染色体分析は診断の決め手となります。それぞれの検査がどのような役割を果たすのか、段階的な診断プロセスについて詳しく解説します。

山本 佳奈

監修医師
山本 佳奈(ナビタスクリニック)

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滋賀医科大学医学部 卒業 / 南相馬市立総合病院や常磐病院(福島)を経て、ナビタスクリニック所属/ 専門は一般内科

慢性骨髄性白血病の診断に必要な検査

慢性骨髄性白血病の診断には、複数の検査が組み合わされます。正確な診断が適切な治療の出発点となるため、段階的な検査が重要です。

血液検査による初期評価

診断の第一歩は血液検査です。白血球数、赤血球数、血小板数などを測定し、異常を確認します。慢性骨髄性白血病では、白血球数が著しく増加しており、特に好中球系の細胞が多く見られます。血液塗抹標本を顕微鏡で観察することで、未熟な白血球の存在も確認できます。

血液生化学検査では、尿酸値やLDH(乳酸脱水素酵素)の上昇が見られることがあります。これらは細胞の破壊が進んでいることを示す指標となります。血液検査は簡便で身体への負担も少ないため、定期的な健康診断でも実施されています。異常が見つかった場合は、さらに詳しい検査へと進むことになるでしょう。

骨髄検査と染色体分析

確定診断には骨髄検査が必要となります。腸骨(骨盤の骨)に針を刺して骨髄液を採取し、細胞の状態を詳しく調べます。骨髄検査では、白血球の種類や成熟度、芽球の割合などを評価します。局所麻酔を行うため、痛みは最小限に抑えられます。

骨髄液を用いて染色体分析を行い、フィラデルフィア染色体の有無を確認します。染色体分析には通常、培養に数日を要しますが、より迅速に結果が得られるFISH法(蛍光in situハイブリダイゼーション)という方法もあります。さらに、PCR法(ポリメラーゼ連鎖反応)を用いて、BCR-ABL融合遺伝子を直接検出することも可能です。これらの検査により、慢性骨髄性白血病の確定診断が行われます。

まとめ

慢性骨髄性白血病は、初期には症状が現れにくい病気ですが、定期的な健康診断や血液検査が、早期発見につながることがあります。染色体異常によって引き起こされるこの病気は、分子標的薬の登場により治療成績が大きく向上しました。現在では、慢性骨髄性白血病は適切な治療により長期にわたりコントロール可能な慢性疾患と位置づけられています。適切な治療を継続することで、多くの方が通常の日常生活を送りながら病気と向き合うことができます。症状や身体の変化に気づいたときは、早めに医療機関を受診し、専門医に相談することが大切です。治療法の選択肢も広がっており、個々の状況に応じた適切な治療を受けることで、長期にわたる安定した疾患コントロールが期待されています。

この記事の監修医師