健康のための「運動」が逆効果に!? 知っておきたい『低血糖』を防ぐ生活のコツ

食事のタイミングや運動量、飲酒の習慣など、日々の生活パターンは血糖値の変動に大きな影響を与えます。不規則な生活が続くと、身体のエネルギー供給が不安定になり、低血糖のリスクが高まります。自身の生活習慣を見直すことが、低血糖症の予防につながる重要な第一歩となります。

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
目次 -INDEX-
低血糖症になりやすい生活習慣
日常の生活習慣も、低血糖症の発症リスクに大きく影響します。食事のタイミングや内容、運動量、飲酒習慣などが血糖値の変動に関わるため、自身の生活パターンを見直すことが予防につながります。
不規則な食事や過度な運動
食事を抜いたり、食事時間が大幅に遅れたりすると、身体のエネルギー源である糖が不足し、低血糖状態に陥りやすくなります。特に朝食を抜く習慣がある方や、仕事の都合で食事時間が不規則になりがちな方は注意が必要です。血糖値は食後に上昇し、時間の経過とともに徐々に低下していくため、適切な間隔で食事を摂ることが血糖の安定に寄与します。
また、過度な運動は筋肉が大量の糖を消費するため、血糖値が急激に低下する原因となります。特に空腹時や食後長時間経過してからの激しい運動は、低血糖症状を引き起こしやすくなります。運動前には適量の炭水化物を摂取し、運動中や運動後も必要に応じて補食を取ることが推奨されます。
規則正しい食事と、自身の体力や血糖状態に見合った運動量の調整が、低血糖予防の基本となります。ただし、適切な運動量や食事の間隔には個人差があるため、自身の身体の反応を観察しながら調整することが大切です。
飲酒習慣と栄養状態
アルコールの摂取は肝臓での糖新生(肝臓が、筋肉の成分などから糖分を作り出す仕組みのこと)を抑制するため、血糖値の低下を招くことがあります。特に空腹時の飲酒や、長時間にわたる大量飲酒は低血糖のリスクを高めます。アルコールが体内で代謝される過程で肝臓の機能が占有されるため、血糖を維持するための糖の放出が妨げられるのです。
さらに、栄養状態が不良な方や極端なダイエットを行っている方も、低血糖症になりやすい傾向があります。身体に蓄えられた糖や脂肪が不足すると、エネルギー源が枯渇し、血糖値を正常に保つことが困難になります。ただし、栄養不足による影響の現れ方には個人差があり、基礎疾患の有無や年齢によっても変わってきます。
飲酒時には必ず食事を伴い、適量を守ることが大切です。また、バランスの取れた食事を心がけ、極端なカロリー制限は避けるべきです。
まとめ
低血糖症は、糖尿病治療中の方だけでなく、さまざまな疾患や生活習慣によって誰にでも起こり得る状態です。なりやすい方の特徴を理解し、原因を把握することで、予防と早期対処が可能になります。症状の兆候を見逃さず、適切な食べ物や治療によって血糖値を安定させることが重要です。低血糖を繰り返す場合や、日常生活に支障をきたす症状がある場合には、専門の医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることをおすすめします。