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「鍋」の何を食べ過ぎると「むくみや体重増加」を招く?冬に食べた時の効果も解説!

 公開日:2026/02/26
「鍋」の何を食べ過ぎると「むくみや体重増加」を招く?冬に食べた時の効果も解説!

鍋料理を健康的に楽しむためには、だしの取り方や具材の組み合わせに工夫が必要です。昆布や鰹節から自分でだしを取ることで、塩分を大幅に減らせます。タンパク質源には脂質の少ない鶏肉や白身魚、豆腐を選び、野菜ときのこ類をバランスよく組み合わせることで、栄養価の高い鍋料理になります。ただし、塩分の摂りすぎや食べ過ぎには注意が必要です。本記事では、健康的な鍋の作り方と、食べる際に気をつけたいポイントを解説します。

武井 香七

監修管理栄養士
武井 香七(管理栄養士)

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帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科卒業 横浜未来ヘルスケアシステム、戸塚共立第一病院3年7ヶ月勤務 株式会社コノヒカラ、障がい者グループホーム半年勤務 その後フリーランスを経て株式会社Wellness leadを設立。栄養士事業と健康事業を行なっている。

保有免許・資格
管理栄養士資格

健康に良い鍋の作り方の基本ポイント

鍋料理を健康的に楽しむためには、いくつかの工夫が重要です。スープの塩分濃度を抑え、バランスの取れた具材を選ぶことで、栄養価が高くカロリーが適正な鍋料理を作ることができます。

だしの取り方と塩分コントロールのコツ

鍋のベースとなるだしは、味の要となる部分です。市販の顆粒だしや液体だしは手軽ですが、塩分や添加物が多く含まれることがあります。昆布や鰹節、煮干しなどから自分でだしを取ることで、塩分を大幅に減らせます。
昆布だしは昆布を水に浸しておくだけで簡単に作れます。鰹節や煮干しは沸騰した湯に入れて数分煮出し、濾して使用します。これらのだしには旨味成分であるグルタミン酸やイノシン酸が含まれており、塩分が少なくても十分な風味を感じられます。
調味料を加える際は、少量ずつ味を見ながら調整することが大切です。醤油やみそは塩分が高いため、使いすぎに注意しましょう。ポン酢やごまだれなどのタレも、かけすぎると塩分過多になります。レモンや柚子などの柑橘類を絞って酸味を加えると、塩分を減らしても満足感のある味わいになります。
だしをしっかり取ることで、素材本来の味を引き立て、調味料への依存を減らすことができます。旨味成分が豊富なだしは、脳の満足感を高める働きがあり、食事全体の満足度向上にもつながるでしょう。

バランスの良い具材の組み合わせ方

健康的な鍋を作るには、タンパク質、野菜、炭水化物をバランスよく配置することが重要です。タンパク質源としては、脂質の少ない鶏肉、白身魚、豆腐、卵などを選びます。野菜は色の濃い緑黄色野菜と、淡色野菜をバランスよく組み合わせると、ビタミンやミネラルを幅広く摂取できます。
きのこ類は低カロリーで食物繊維が豊富なため、積極的に取り入れたい食材です。しいたけ、えのき、しめじ、まいたけなど、複数の種類を使うことで食感と風味に変化が生まれます。海藻類(わかめ、昆布、もずくなど)もミネラルが豊富で、鍋料理に適しています。
炭水化物は、うどんや春雨、餅などを適量加えることで、エネルギー補給とともに満足感が高まります。ただし、〆の雑炊やラーメンを加える場合は、スープに溶け出した脂質や塩分も一緒に摂取することになるため、量を控えめにすることが望ましいでしょう。

調理時に気をつけたい健康的な工夫

鍋料理の調理過程でいくつかの工夫をすることで、栄養価を高め、健康への悪影響を抑えることができます。食材の下処理や火加減、食べる順序などにも配慮すると、より身体に優しい食事になるでしょう。

肉の脂身を取り除くなどの下処理

肉類を使用する際は、目に見える脂身をあらかじめ切り落としておくと、カロリーと飽和脂肪酸の摂取を減らせます。豚肉や牛肉は、しゃぶしゃぶ用の薄切り肉を選ぶと、湯にくぐらせる際に余分な脂が落ちやすくなります。
鶏肉の皮も脂質が多いため、気になる場合は取り除いてから使用するとよいでしょう。ひき肉を使う場合は、脂身の割合が低いものを選ぶことが推奨されます。魚介類はDHAやEPAなどの良質な不飽和脂肪酸を含むため、積極的に取り入れたい食材です。
野菜は流水でよく洗い、土や農薬を落としてから使用します。根菜類は皮をむかずに使うと、食物繊維やビタミンを無駄なく摂取できます。きのこ類は水で洗うと風味が落ちるため、キッチンペーパーなどで軽く拭く程度にするとよいでしょう。

火加減と煮込み時間の調整方法

鍋料理は火加減によって仕上がりが大きく変わります。強火で一気に煮ると、食材の表面は火が通っても中心部が生のままになることがあります。中火から弱火でじっくり煮込むことで、食材全体に均一に熱が通り、旨味も引き出されます。
ただし、長時間煮込みすぎると、ビタミンCやビタミンB群など水溶性ビタミンがスープに溶け出してしまい、具材の栄養価が低下する場合があります。葉物野菜は火が通りやすいため、食べる直前にさっと煮る程度にすると、栄養素の損失を抑えられます。
アクが出る食材(肉類、一部の野菜)は、初めにアクを取り除くことで雑味が減り、スープが澄んで美味しくなります。アクには不要な脂質や不純物が含まれることがあるため、取り除くことは健康面でも有益です。
火加減の調整は、食材ごとの特性を理解することで適切に行えます。根菜類は火が通りにくいため早めに入れ、葉物野菜は最後に加えるなど、投入のタイミングを工夫すると、それぞれの食材が適度な食感と栄養価を保ちます。

冬に鍋料理を食べるメリットとは

冬季は気温の低下により身体が冷えやすく、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすい時期です。鍋料理は身体を温め、栄養補給ができるため、冬の健康維持に適した料理といえます。

体温を保ち代謝を促進する効果

冷えは血行不良を招き、免疫力の低下や疲労感の増加につながることがあります。温かい鍋料理を食べることで、身体の内側から温まり、血液の循環が改善されます。血流が良くなると、酸素や栄養素が全身の細胞に届きやすくなり、老廃物の排出もスムーズになるでしょう。
生姜やねぎ、にんにくなどの香味野菜には、身体を温める成分が含まれており、冷え性の改善に役立つといわれています。また、唐辛子に含まれるカプサイシンは、体温を上昇させ発汗を促す作用があるとされています。発汗により体内の余分な水分や老廃物が排出され、むくみの軽減にもつながる可能性があります。
代謝が活発になることで、エネルギー消費量が増加し、体重管理にも好影響を与えることが期待できます。ただし、汗をかきすぎると脱水症状を引き起こすことがあるため、適度な水分補給が必要です。
冬場の体温維持は、風邪などの感染症予防だけでなく、筋肉の硬直防止や関節痛の軽減にも寄与します。身体が温まることで副交感神経が優位になり、リラックス状態に入りやすくなる効果も期待できます。

旬の食材を活用した栄養補給

冬野菜は寒さに耐えるために糖分や栄養素を蓄える傾向があり、甘みが強く栄養価が高いものが多くあります。白菜、大根、ねぎ、春菊、ほうれん草、かぶなどは冬が旬の野菜であり、鍋料理に適しています。これらの野菜にはビタミンCや葉酸、カリウムが豊富に含まれており、免疫機能のサポートや疲労回復に寄与します。
旬の食材は価格も手頃で手に入りやすく、新鮮なものを使用できるため、味も栄養価も優れています。地域で採れた野菜を使うことは、輸送にかかるエネルギーを削減し、環境への負担を減らす意味でも意義があります。
魚介類も冬が旬のものが多く、たらやぶり、牡蠣、ホタテなどは鍋料理によく用いられます。これらは良質なタンパク質とともに、ビタミンB群やミネラルを含み、栄養バランスの向上に役立ちます。
旬の食材を活用することは、季節に応じた身体の需要に応える意味でも重要です。冬に不足しがちなビタミンやミネラルを、旬の野菜や魚介類から効率的に摂取できます。

鍋料理が心身にもたらすリラックス効果

鍋料理は栄養面だけでなく、精神的なリラックス効果も期待できます。家族や友人と囲む鍋は、コミュニケーションの場となり、心の健康にも良い影響を与えるでしょう。

家族や友人との食卓がもたらす心の健康

鍋料理は複数人で分け合って食べることが多く、会話を楽しみながら食事ができます。食事を共にすることで、家族の絆が深まり、孤独感が軽減されるといわれています。現代社会では一人で食事をする機会が増えており、孤食が心身の健康に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。
共同で調理や準備をすることで、協力する喜びや達成感を味わえます。子どもが料理に参加することで、食への関心が高まり、好き嫌いの改善につながることもあります。家族との時間を大切にすることは、精神的な安定や幸福感の向上に寄与するでしょう。
鍋を囲むことで、自然と対話が生まれ、日常の出来事や感情を共有する機会が増えます。こうしたコミュニケーションは、ストレスの軽減や精神的なサポートにつながります。特に冬場は日照時間が短く、気分が落ち込みやすい時期でもあるため、温かい食事と会話を通じて心の健康を保つことが大切です。

温かい食事によるリラクゼーション

温かい料理を食べると、副交感神経が優位になり、リラックス状態に入りやすくなります。副交感神経は休息やリラックスを司る神経であり、ストレスの軽減や睡眠の質の向上に関わっています。冬の寒い日に温かい鍋を食べることで、心身ともにほっとする感覚を得られます。
香り豊かなだしや香味野菜の風味は、嗅覚を刺激して食欲を増進させ、満足感を高めます。ゆっくりと食事をすることで、消化も促進され、食後の胃もたれを防ぐ効果が期待できます。忙しい日常の中で、鍋を囲む時間を設けることは、心の余裕を取り戻すきっかけになるでしょう。
温かい食事は身体の緊張をほぐし、筋肉のこわばりを和らげる効果もあります。食事をゆっくり楽しむことで、咀嚼回数が増え、唾液の分泌が促進されます。唾液には消化酵素が含まれており、消化の初段階を助ける役割があります。心身のリラックスは、免疫機能の安定や睡眠の質向上にもつながるため、鍋料理を通じて得られるリラクゼーション効果は多面的といえるでしょう。

鍋料理を食べる際に注意すべき点

鍋料理は健康的な食事ですが、食べ方や調理法によっては健康に悪影響を及ぼすこともあります。塩分の過剰摂取や、食べ過ぎによるカロリーオーバーには注意が必要です。

塩分の摂りすぎに注意する

鍋料理の注意点として、塩分の過剰摂取が挙げられます。スープには調味料の塩分が溶け込んでおり、具材にも塩分が染み込みます。スープを大量に飲むと、知らず知らずのうちに多くの塩分を摂取してしまいます。厚生労働省の指針では、成人の1日の塩分摂取目標量は男性7.5g未満、女性6.5g未満とされています。
塩分の過剰摂取は高血圧の原因となり、心臓病や脳卒中のリスクを高めることが知られています。また、腎臓への負担も増加し、腎機能の低下を招く可能性があります。むくみや体重増加の原因にもなるため、塩分管理は健康維持に欠かせません。
塩分を控えるには、だしをしっかり取って旨味を引き出し、調味料の使用量を減らすことが有効です。タレを使う際も、小皿に少量ずつ取り分け、つけすぎないように心がけましょう。レモンや酢、香辛料を活用することで、塩分を減らしても味わい深い鍋料理を楽しめます。

食べ過ぎによるカロリーオーバーを防ぐ

鍋料理は美味しく、ついつい食べ過ぎてしまうことがあります。〆の雑炊やうどん、ラーメンを加えると、炭水化物の摂取量が増え、総カロリーが大幅に上昇します。スープに溶け出した脂質や塩分も一緒に摂取するため、栄養バランスが崩れる可能性があります。
食べ過ぎを防ぐには、あらかじめ食べる量を決めておくことが有効です。野菜を多めに入れてかさを増やし、満腹感を得やすくする工夫も役立ちます。ゆっくりとよく噛んで食べることで、満腹中枢が刺激され、適量で満足できるようになるでしょう。
アルコールを飲みながら鍋を食べる場合、食欲が増進され食べ過ぎになりやすいため注意が必要です。アルコール自体もカロリーを含むため、適量を心がけることが大切です。翌日に胃もたれや体重増加を感じた場合は、食事量や内容を見直すことが推奨されます。

衛生面と食材の取り扱いで気をつけること

鍋料理を安全に楽しむためには、衛生管理が欠かせません。生肉や魚介類を扱う際は、十分に加熱し、食中毒のリスクを減らすことが重要です。

生肉や魚介類の十分な加熱

鍋料理では生の肉や魚介類を加熱しながら食べるため、加熱不足による食中毒のリスクがあります。特に鶏肉や豚肉には、カンピロバクターやサルモネラ菌などの病原菌が付着していることがあり、十分に加熱しないと感染症を引き起こす可能性があります。
肉類は中心部まで完全に火を通し、赤みがなくなるまで加熱することが推奨されます。魚介類も同様に、しっかりと加熱してから食べるようにしましょう。生の食材を扱った箸やトングは、取り分け用や食べる用の箸と別にすることが大切です。
鍋を囲む際、複数人で同じ鍋をつつくため、唾液などを介した感染のリスクもあります。取り箸を使用し、直箸を避けることで衛生的に食事ができます。特に風邪やインフルエンザが流行する時期には、こうした配慮が感染拡大の防止に役立ちます。

残ったスープや具材の保存方法

鍋料理で残ったスープや具材は、適切に保存しないと細菌が繁殖し、食中毒の原因となることがあります。食べ終わった後は、できるだけ早く冷まして冷蔵庫に保管することが推奨されます。室温で長時間放置すると、細菌が増殖しやすくなるため注意が必要です。
再加熱する際は、中心部まで十分に加熱し、沸騰させてから食べるようにしましょう。何度も繰り返し温め直すと、栄養価が低下し、風味も損なわれます。保存期間は冷蔵で1〜2日を目安とし、できるだけ早めに食べ切ることが望ましいでしょう。
残り物を保存する際は、粗熱を取ってから冷蔵庫に入れることが基本です。熱いまま入れると冷蔵庫内の温度が上昇し、他の食品の鮮度にも影響します。保存容器は清潔なものを使用し、蓋をしっかり閉めて密閉することで、細菌の侵入を防げます。適切な保存方法を守ることは、食品の安全性を保つうえで不可欠です。

まとめ

鍋料理は、カロリーを抑えながら栄養バランスの取れた食事を楽しめる優れた料理です。スープの種類や具材の選び方次第で、健康効果を高めることができます。冬に身体を温め、免疫力を高める効果も期待できるため、寒い季節には積極的に取り入れたい料理といえるでしょう。
家族や友人と温かい鍋を囲むことは、栄養補給だけでなく、心の健康にも良い影響を与えます。会話を楽しみながらゆっくりと食事をすることで、リラックス効果が得られ、日々のストレス軽減にもつながるでしょう。冬の健康維持に、鍋料理を上手に活用してください。

この記事の監修管理栄養士

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