HIV感染症を防ぐ「コンドームの使い方」はご存じですか?予防のコツを医師が解説!

性的接触によるHIV感染を防ぐために、コンドームの正しい使用は基本的かつ効果的な予防方法です。コンドームは物理的なバリアとして機能し、適切に使用することで感染リスクを大幅に低減できます。さらに、コンドーム以外の補助的な予防手段を組み合わせることで、より確実な予防効果が期待できます。ここでは、正しいコンドームの使用方法と、コンドーム以外の補助的予防手段について詳しく解説します。

監修医師:
吉野 友祐(医師)
HIV感染症のコンドーム使用による予防
HIVの感染を防ぐためには感染経路に応じた適切な予防策を講じることが重要で、性的接触による感染を防ぐ基本的で効果的な方法はコンドームの正しい使用です。コンドームによる予防効果と正しい使用方法について理解しておきましょう。
正しいコンドームの使用方法
コンドームは、性行為の際に精子や腟分泌液、血液が直接接触することを防ぐ物理的なバリアとして機能します。正しく使用すれば、HIVを含む性感染症の予防に高い効果があることが確認されています。コンドームは性行為の開始時から終了時まで一貫して使用することが重要で、途中から使用したり途中で外したりすると予防効果が低下します。
使用時には、まず包装を傷つけないように開封し、勃起した状態で精子溜まりの空気を抜きながら根元までしっかりと装着します。性行為後は、抜く前にコンドームの根元を押さえながら抜き、精子が漏れないように外します。使用済みのコンドームは再使用せず、適切に廃棄します。また、油性の潤滑剤はコンドームを破損させる可能性があるため、水性またはシリコン性の潤滑剤を使用することが推奨されます。
コンドーム以外の補助的予防手段
コンドームに加えて、ほかの性感染症の予防や早期治療もHIV感染リスクの低減に寄与します。性感染症に罹患していると、粘膜の炎症や潰瘍によってHIVが侵入しやすくなるため、定期的な検査と適切な治療が重要です。また、性的パートナーの数を限定することや、お互いの感染状況を確認してから関係を始めることも有効な予防策です。
近年では、暴露前予防内服(PrEP)と呼ばれる方法も選択肢の一つとなっています。これは、HIV陰性の方がある種類の抗HIV薬を適切な用法容量を事前に服用することで、感染リスクを低減させる方法です。日本でも一部の医療機関で実施されていますが、医師との相談のうえで適応を判断する必要があります。ただし、PrEPはあくまで補助的な予防手段であり、HIV感染症以外の性感染症を予防することもできません。コンドームの使用と併用することが推奨されます。
まとめ
HIV感染症は、早期発見と適切な治療により、通常の生活を送ることが可能な疾患です。感染経路を理解し、コンドームの使用や定期的な検査といった予防策を講じることで、感染リスクを大きく低減できます。感染の可能性がある場合には、早期に検査を受け、必要に応じて速やかに治療を開始することが重要です。
現在の医療では、継続的な服薬によりウイルスを抑制し、免疫機能を維持することができます。正しい知識を持ち、不安がある場合には医療機関や保健所に相談することで、健康を守る第一歩を踏み出しましょう。HIV感染症に関する理解を深め、偏見や差別のない社会づくりに貢献していくことも大切です。