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「HIV感染症」治療を”診断後すぐ”に始める理由はご存知ですか?開始時期を医師が解説!

 公開日:2026/02/23
「HIV感染症」治療を”診断後すぐ”に始める理由はご存知ですか?開始時期を医師が解説!

抗レトロウイルス療法の効果を十分に引き出すためには、適切なタイミングで治療を開始し、継続的に服薬することが不可欠です。現在のガイドラインでは早期治療が推奨されており、感染が診断された時点で治療を始めることで、免疫機能の低下を防ぎ良好な健康状態を維持できます。また、決められた通りに服薬を続けることで薬剤耐性ウイルスの出現を防ぐことができます。ここでは、治療開始の判断基準と服薬アドヒアランスの重要性について解説します。

吉野 友祐

監修医師
吉野 友祐(医師)

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広島大学医学部卒業。現在は帝京大学医学部附属病院感染症内科所属。専門は内科・感染症。日本感染症学会感染症専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本医師会認定産業医。帝京大学医学部微生物学講座教授。

HIV感染症の治療開始時期と継続

抗レトロウイルス療法を開始する時期と治療を継続することの重要性について理解しておくことが大切です。治療の効果を引き出し良好な健康状態を維持するためには、適切なタイミングでの治療開始と継続的な服薬が必要です。

治療開始の判断基準

現在の治療ガイドラインでは、HIV感染が診断された時点で、CD4数にかかわらず抗レトロウイルス療法を開始することが推奨されています。以前はCD4数が一定レベルまで低下してから治療を開始していましたが、早期に治療を開始することで、免疫機能の低下を防ぎ、日和見感染症やほかの合併症のリスクを低減できることが明らかになりました。
特に妊娠している方、エイズ指標疾患を発症している方、HIV関連腎症などの合併症がある方は、速やかに治療を開始することが重要です。治療開始前には、患者さんと医師が十分に相談し、治療の目標や服薬方法、副作用への対処法などについて理解を深めたうえで開始されます。

服薬アドヒアランスの重要性

抗レトロウイルス療法の効果を維持するためには、決められた時間に決められた量の薬を確実に服用する服薬アドヒアランスが極めて重要です。服薬の中断や不規則な服用は、薬剤耐性ウイルスの出現を招き、治療効果が低下する原因となります。
服薬を継続するための工夫としては、生活リズムに合わせた服薬時間の設定、スマートフォンのアラーム機能の活用、ピルケースの使用などがあります。また、副作用が気になる場合や服薬が困難な状況がある場合には、医師や薬剤師に相談することで、薬剤の変更や対処法の提案を受けられます。継続的な治療により、HIV感染症は管理可能な慢性疾患として捉えられるようになっています。また、最近では1ヶ月あるいは2ヶ月に1回の注射剤(筋肉注射)による治療も可能となっており、内服をせず確実な通院をすることで、服薬アドヒアランスを気にすることなく適切な治療を受けることも可能になっています。

まとめ

HIV感染症は、早期発見と適切な治療により、通常の生活を送ることが可能な疾患です。感染経路を理解し、コンドームの使用や定期的な検査といった予防策を講じることで、感染リスクを大きく低減できます。感染の可能性がある場合には、早期に検査を受け、必要に応じて速やかに治療を開始することが重要です。
現在の医療では、継続的な服薬によりウイルスを抑制し、免疫機能を維持することができます。正しい知識を持ち、不安がある場合には医療機関や保健所に相談することで、健康を守る第一歩を踏み出しましょう。HIV感染症に関する理解を深め、偏見や差別のない社会づくりに貢献していくことも大切です。

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