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「HIV感染症」は4週間で判定できる?進化している精度と早期発見のメリットを解説!

 公開日:2026/02/19
「HIV感染症」は4週間で判定できる?進化している精度と早期発見のメリットを解説!

HIV感染の有無を確認するためには血液検査が必要であり、現在ではさまざまな検査方法が確立されています。検査にはスクリーニング検査と確認検査があり、段階を踏んで正確な診断が行われます。早期発見のためには、適切な時期に適切な検査を受けることが重要です。ここでは、HIV検査で用いられるスクリーニング検査の仕組みと、診断確定までの流れについて詳しく解説します。

吉野 友祐

監修医師
吉野 友祐(医師)

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広島大学医学部卒業。現在は帝京大学医学部附属病院感染症内科所属。専門は内科・感染症。日本感染症学会感染症専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本医師会認定産業医。帝京大学医学部微生物学講座教授。

HIV感染症の検査方法の種類

HIV感染の有無を確認するためには血液検査が必要で、検査には複数の種類があります。早期発見のためには適切な時期に適切な検査を受けることが重要です。

スクリーニング検査の仕組み

HIV検査の第一段階では、スクリーニング検査が行われます。現在主流となっているのは、HIV抗原抗体検査と呼ばれる方法です。この検査では、HIVに対する抗体(感染後に体内で作られるタンパク質)と、HIVの一部であるp24抗原の両方を検出します。抗原抗体検査は、感染の可能性がある機会から概ね4週以降で検出しやすくなりますが、結果の解釈は検査法と時期によって変わります。
従来の抗体検査のみの方法と比べて、抗原抗体検査は早い段階で感染を検出できる利点があります。検査結果が陽性となった場合、偽陽性(実際には感染していないのに陽性と判定される)の可能性を排除するため、さらに詳しい確認検査が行われます。スクリーニング検査は保健所や医療機関で受けることができ、多くの保健所では無料・匿名で検査を実施しています。

確認検査と診断確定までの流れ

スクリーニング検査で陽性となった場合は、確認検査が行われ、HIV感染の有無を詳しく調べます。確認検査には、血液中のHIVの遺伝子を検出する核酸増幅検査(PCR検査)や、HIV-1/2に対する特異抗体を確認する検査が用いられます。現在は、イムノクロマト法による特異抗体検査が多くの医療機関で採用されており、検査結果を比較的迅速に得られる点が特徴です。医療機関や検査体制によっては、ウエスタンブロット法による抗体確認が行われる場合もあります。
これらの確認検査の結果を総合的に判断し、HIV感染の診断が確定します。診断が確定した後は、CD4数やウイルス量(血液1ミリリットルあたりのウイルスコピー数)を測定し、現在の免疫状態とウイルスの活動性を評価します。これらの検査結果をもとに、治療開始の時期や治療方針が決定されます。早期に診断を受け、適切な時期に治療を開始することが、長期的な健康維持につながります。

まとめ

HIV感染症は、早期発見と適切な治療により、通常の生活を送ることが可能な疾患です。感染経路を理解し、コンドームの使用や定期的な検査といった予防策を講じることで、感染リスクを大きく低減できます。感染の可能性がある場合には、早期に検査を受け、必要に応じて速やかに治療を開始することが重要です。
現在の医療では、継続的な服薬によりウイルスを抑制し、免疫機能を維持することができます。正しい知識を持ち、不安がある場合には医療機関や保健所に相談することで、健康を守る第一歩を踏み出しましょう。HIV感染症に関する理解を深め、偏見や差別のない社会づくりに貢献していくことも大切です。

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