「HIV感染症」のリスクがあるのはどんな時?性的接触以外の意外な感染ルートも解説!

HIVは特定の体液を介して感染するウイルスであり、日常生活における通常の接触では感染することはありません。感染経路を正しく理解することは、不必要な不安を取り除き、適切な予防行動を取るために欠かせません。主な感染経路には性的接触と血液を介した感染があり、それぞれの感染のメカニズムや現在の状況を把握しておくことが重要です。ここでは、HIV感染症の主要な感染経路について、具体的な状況とともに詳しく解説します。

監修医師:
吉野 友祐(医師)
HIV感染症の主要な感染経路
HIVは特定の体液を通じて感染するウイルスであり、日常生活における通常の接触では感染しません。感染経路を正しく理解することは、不必要な不安を解消し、適切な予防策を講じるために重要です。
性的接触による感染のメカニズム
HIVの一般的な感染経路は、性的接触によるものです。感染している方の血液、精子、腟分泌液にはウイルスが含まれており、性行為の際に粘膜や傷口を通じて体内に侵入することで感染が成立します。肛門性交、腟性交のいずれでも感染の可能性があり、特に粘膜が傷つきやすい行為では感染リスクが高まります。なお、口腔性交は一般にリスクは低いですが、出血や潰瘍などがあるとリスクが上がります。
性感染症に罹患している場合、粘膜に炎症や潰瘍があることでHIVの侵入がより容易になり、感染リスクが数倍に上昇すると報告されています。また、感染している方の体内ウイルス量が多いほど、感染する可能性も高まります。適切な予防策を講じることで、性的接触による感染リスクを大幅に低減できます。
血液を介した感染の状況
HIVは血液を介しても感染します。かつては輸血や血液製剤による感染が問題となりましたが、現在の日本では献血された血液に対する厳格な検査が行われており、輸血による感染リスクは極めて低い水準に抑えられています。一方で、注射針や注射器の共用による感染は依然として重要な問題です。
薬物依存症の方が注射薬物を使用する際に注射器を共用する行為は、感染リスクが高い状況として知られています。また、医療現場における針刺し事故も感染経路の一つですが、適切な事後対応により感染を防ぐことが可能です。刺青やピアスの施術時に適切に滅菌されていない器具を使用した場合にも、理論上は感染の可能性があります。
まとめ
HIV感染症は、早期発見と適切な治療により、通常の生活を送ることが可能な疾患です。感染経路を理解し、コンドームの使用や定期的な検査といった予防策を講じることで、感染リスクを大きく低減できます。感染の可能性がある場合には、早期に検査を受け、必要に応じて速やかに治療を開始することが重要です。
現在の医療では、継続的な服薬によりウイルスを抑制し、免疫機能を維持することができます。正しい知識を持ち、不安がある場合には医療機関や保健所に相談することで、健康を守る第一歩を踏み出しましょう。HIV感染症に関する理解を深め、偏見や差別のない社会づくりに貢献していくことも大切です。