HIVの感染を抑える「72時間以内の処置」はご存じですか?早期対応を医師が解説!

感染の可能性がある行為があった後でも、速やかに対応することで感染を防げる可能性があります。曝露後予防は感染リスクのある行為の後に抗HIV薬を服用する緊急的な予防法であり、早期に開始するほど効果が高まります。また、不安を抱えたまま過ごすのではなく、早期に医療機関や保健所に相談することで、適切なアドバイスや必要な検査を受けられます。ここでは、曝露後予防の実施方法と医療機関での早期相談の意義について解説します。

監修医師:
吉野 友祐(医師)
HIV感染症の曝露後予防と早期対応
感染の可能性がある行為があった後でも速やかに対応することで感染を防げる可能性があります。曝露後予防(PEP)は感染リスクのある行為の後に抗HIV薬を服用する予防法で、早期対応の重要性を理解しておくことが大切です。
曝露後予防の実施方法と時間的制約
曝露後予防(Post-Exposure Prophylaxis、PEP)は、感染の可能性がある行為から72時間以内に抗HIV薬の服用を開始し、28日間継続する方法です。できるだけ早く開始することで、予防効果が高まります。PEPは、性的接触や針刺し事故など、HIVへの曝露があった際の緊急的な予防手段として用いられます。
PEPを実施するためには、速やかに医療機関を受診する必要があります。医療機関では、曝露の状況や相手の感染状況(わかる場合)を評価し、PEPの適応を判断します。PEPには複数の抗HIV薬を組み合わせた治療が用いられ、副作用として吐き気や倦怠感などが現れることがありますが、継続して服用することが重要です。PEP実施中および終了後には、定期的な検査が行われます。
医療機関での早期相談の意義
感染の可能性がある行為があった場合、不安を抱えたまま過ごすのではなく、早期に医療機関や保健所に相談することが大切です。医師や専門スタッフは、状況に応じた適切なアドバイスや必要な検査、予防措置を提供できます。また、感染の不安がある場合の心理的なサポートも受けられます。
早期に相談することで、PEPの実施が可能な時間内に対応できる可能性が高まります。また、ほかの性感染症の検査や治療も同時に受けることができ、総合的な健康管理につながります。感染の有無にかかわらず、専門家に相談することで正確な情報を得られ、今後の予防行動にも役立てることができます。ためらわずに早期に相談することが、自分自身と周囲の方々の健康を守ることにつながります。
まとめ
HIV感染症は、早期発見と適切な治療により、通常の生活を送ることが可能な疾患です。感染経路を理解し、コンドームの使用や定期的な検査といった予防策を講じることで、感染リスクを大きく低減できます。感染の可能性がある場合には、早期に検査を受け、必要に応じて速やかに治療を開始することが重要です。
現在の医療では、継続的な服薬によりウイルスを抑制し、免疫機能を維持することができます。正しい知識を持ち、不安がある場合には医療機関や保健所に相談することで、健康を守る第一歩を踏み出しましょう。HIV感染症に関する理解を深め、偏見や差別のない社会づくりに貢献していくことも大切です。