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若年性アルツハイマー型認知症の検査方法とは?MRIや最新のPET検査を医師が詳しく解説

 公開日:2026/02/16
若年性アルツハイマー型認知症の検査方法とは?MRIや最新のPET検査を医師が詳しく解説

正確な診断を得るためには、認知機能検査や画像診断など複数の検査を組み合わせた総合的な評価が必要です。近年では脳内のアミロイドβを確認できる検査も登場し、診断の精度が向上しています。どのような検査が行われるのか、それぞれの検査の目的と内容について解説します。

田頭 秀悟

監修医師
田頭 秀悟(たがしゅうオンラインクリニック)

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鳥取大学医学部卒業。「たがしゅうオンラインクリニック」院長 。脳神経内科(認知症、パーキンソン病、ALSなどの神経難病)領域を専門としている。また、問診によって東洋医学的な病態を推察し、患者の状態に合わせた漢方薬をオンライン診療で選択する治療法も得意としている。日本神経学会神経内科専門医、日本東洋医学会専門医。

若年性アルツハイマー型認知症の検査方法

診断には、複数の検査を組み合わせた総合的な評価が必要です。早期発見のためには適切な検査を受けることが重要となります。

認知機能検査と神経心理学的評価

認知機能検査は診断の基本となります。MMSE(Mini-Mental State Examination)やHDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)などのスクリーニング検査が初期評価に用いられます。これらの検査では、記憶力、見当識、計算能力、言語機能などを短時間で評価します。
より詳細な評価が必要な場合は、神経心理学的検査が実施されます。記憶検査(WMS-Rなど)では、即時記憶、遅延再生、視覚記憶などを詳しく調べます。実行機能検査(ウィスコンシンカード分類テスト、Trail Making Testなど)では、計画能力や注意の切り替え能力を評価します。
言語機能検査では、語想起(言葉の流暢性)、理解力、命名能力などを確認します。視空間認知検査では、図形の模写や時計描画などを通じて、空間認識能力を評価します。これらの検査結果を総合的に分析することで、認知機能のどの領域にどの程度の障害があるかを明らかにできます。

画像診断と血液検査

認知症の診断において、脳の画像検査は非常に重要な役割を果たします。MRI(磁気共鳴画像)検査では、脳の萎縮の程度や分布を詳細に評価することができます。アルツハイマー型認知症では、記憶に関与する海馬や側頭葉内側部の萎縮が特徴的にみられます。若年性アルツハイマー型認知症では、これらに加えて頭頂葉を含む比較的広範囲の萎縮が目立つこともあります。
CT(コンピュータ断層撮影)検査は、脳腫瘍や慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症など、認知症と似た症状を呈するほかの疾患を除外する目的で行われます。緊急性の判断や全体像の把握に有用な検査です。
SPECT(脳血流シンチグラフィ)検査では、脳の血流分布を評価します。アルツハイマー型認知症では、側頭葉から頭頂葉にかけての血流低下がみられることが多く、画像所見として診断の補助になります。
PET(陽電子放出断層撮影)検査の一つであるアミロイドPETでは、アルツハイマー病の原因物質とされるアミロイドβの脳内蓄積を画像として確認できます。
近年、アルツハイマー病の疾患修飾薬(レカネマブなど)が登場したことにより、2023年12月以降、これらの新薬の投与適応を判断する目的に限って、アミロイドPET検査や脳脊髄液検査が保険適用となっています。 特に若年性アルツハイマー型認知症が疑われる場合、これらの検査が治療方針の決定に重要な役割を果たすことがあります。ただし、実施可能な医療機関は限られており、検査の適応については専門医による慎重な判断が必要です。
血液検査は、甲状腺機能低下症やビタミンB12欠乏症など、治療可能な原因による認知機能低下を除外する目的で行われます。また近年では、血液中のアミロイドβやタウタンパク質を測定する新しい検査法の研究も進んでおり、将来的には診断やスクリーニングの補助として活用されることが期待されています。

まとめ

若年性アルツハイマー型認知症は、65歳未満で発症する進行性の神経変性疾患です。初期症状には記憶障害、見当識障害、判断力の低下などがあり、日常生活や仕事に支障をきたします。原因は脳内でのアミロイドβとタウタンパク質の蓄積であり、遺伝的要因や生活習慣病が危険因子となります。
診断には認知機能検査と画像検査を組み合わせた総合的評価が必要で、治療は薬物療法と非薬物療法を併用します。薬物療法では、コリンエステラーゼ阻害薬やNMDA受容体拮抗薬により症状の進行を遅らせることが期待されます。非薬物療法では、認知リハビリテーションや運動療法、環境調整などにより生活の質の維持を目指します。
早期発見と適切な治療、社会資源の活用により、本人と家族の生活の質を維持することが可能です。介護保険サービス、障害者手帳、障害年金などの制度を活用し、若年性認知症支援コーディネーターや地域包括支援センターなどの相談窓口を利用することで、必要な支援を受けられます。気になる症状がある場合は、早めに専門の医療機関を受診することが大切です。

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