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筋肉のぴくつきは「ALS」のサイン? 初期症状を見逃さないための知識とは

 公開日:2026/01/27
ALSが難病に指定される理由

ALSは国の指定難病に含まれており、医療費助成の対象となっています。なぜ難病に指定されているのか、どのような支援制度があるのかを理解することは、患者さんやご家族が利用できる公的サービスを知るうえで大切です。ここでは、難病指定の基準とALSが該当する理由、そして実際に受けられる医療費助成や支援制度について詳しくご紹介します。

田頭 秀悟

監修医師
田頭 秀悟(たがしゅうオンラインクリニック)

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鳥取大学医学部卒業。「たがしゅうオンラインクリニック」院長 。脳神経内科(認知症、パーキンソン病、ALSなどの神経難病)領域を専門としている。また、問診によって東洋医学的な病態を推察し、患者の状態に合わせた漢方薬をオンライン診療で選択する治療法も得意としている。日本神経学会神経内科専門医、日本東洋医学会専門医。

ALSが難病に指定される理由

ALSは国の指定難病に含まれており、医療費助成の対象となっています。難病とは、原因が不明で治療法が確立されておらず、長期の療養を必要とする病気を指します。ALSはまさにこの条件を満たしており、患者さんの生活や経済面への影響が大きいため、公的支援が整備されています。

難病指定の基準とALS

難病指定を受けるためには、発病の機構が明らかでなく、治療方法が確立されていないこと、希少な疾患であること、そして長期にわたり療養を必要とすることが求められます。ALSはこれらすべての要件を満たしています。
発症のメカニズムについては運動神経細胞が選択的に変性することが知られていますが、なぜその変性が起こるのかという根本的な原因は解明されていません。運動神経細胞の変性過程では、細胞内にタンパク質が異常に蓄積したり、酸化ストレスが増大したりすることが観察されていますが、それらが原因なのか結果なのか、あるいは他の要因が関与しているのかについては、現在も研究が続けられています。
また、患者数は人口10万人あたり約7〜11人程度と推定されており、決して多い疾患ではありません。さらに、発症後は進行性に筋力低下や呼吸機能の低下が進むため、長期間にわたる医療的ケアやリハビリテーション、介護が不可欠です。こうした背景から、ALSは厚生労働省により指定難病の一つに位置づけられています。

医療費助成と支援制度

難病指定を受けているALSの患者さんは、特定医療費(指定難病)助成制度を利用できます。この制度は、認定を受けた患者さんの医療費自己負担額を所得に応じて軽減するものです。
申請には都道府県が指定する医療機関で診断を受け、臨床調査個人票を作成してもらう必要があります。助成を受けることで、通院費用や入院費用、処方薬の負担が大幅に軽減されるため、経済的な不安を抱える患者さんやご家族にとって重要な支えとなります。申請手続きには一定の時間がかかることがあるため、診断が確定した段階で早めに主治医や医療ソーシャルワーカーに相談することが推奨されます。
また、訪問看護やリハビリテーション、福祉用具の貸与などについても、介護保険や障害者総合支援法といった別の制度を組み合わせて活用できます。専門の相談支援員や難病相談支援センターに相談することで、利用可能な制度を漏れなく把握し、適切な支援を受けることが可能です。制度の利用には申請や更新手続きが必要になる場合があるため、定期的に情報を確認し、必要な書類を準備しておくことが大切です。

まとめ

ALSは現在のところ根本的な治療法が確立されていない難病ですが、早期発見と適切な支援により、患者さんの生活の質を長く保つことが可能です。初期症状を見逃さず、疑わしい場合には神経内科を受診することが大切です。
また、医療費助成や福祉制度を活用することで、経済的な負担を軽減しながら療養を続けられます。患者さんご自身とご家族が孤立せず、医療チームや支援団体とつながりながら、希望を持って日々を過ごせる環境を整えることが何よりも重要です。
少しでも気になる症状がある方や、ご家族に不安を感じている方は、まずは専門医に相談してみてください。早期の相談により、適切な診断と支援の導入が可能になり、より良い療養生活を送るための第一歩となります。

この記事の監修医師