へバーデン結節になる4つの原因を医師が解説

へバーデン結節がなぜ発症するのか、そのメカニズムは完全には解明されていませんが、いくつかの要因が関与していると考えられています。遺伝的素因や加齢に伴う変化、ホルモンバランスの変動などが複合的に作用することで発症すると推測されています。ここでは、主な原因について詳しく見ていきます。

監修医師:
佐々木 政幸(久我山整形外科ペインクリニック)
平成8年(1996年)
昭和大学医学部卒業
慶應義塾大学医学部 整形外科学教室入局、以後関連病院
済生会宇都宮病院 至誠会第二病院 厚生連魚沼病院 国立療養所村山病院(現 村山医療センター)
厚生連伊勢原協同病院 東京都保健医療公社 大久保病院にて勤務
平成22年(2010年)
久我山整形外科ペインクリニック(東京都杉並区) 開院
NPO法人『腰痛・膝痛チーム医療研究所』副理事長
TV放送作家の医療アドバイザー
【専門・資格・所属】
日本整形外科学会 整形外科専門医・脊椎脊髄病医
(前 スポーツ医・リウマチ医・運動器リハビリテーション医)
(前 日本脊椎脊髄病学会認定 脊椎脊髄外科指導医)
【メディア出演】
2011.9 テレビ朝日 スーパーJチャンネル スーパーDr
2012.4 韓国MBS TV 四足歩行世界一 いとう さんの医学的見地から
2012.10 テレビ朝日 スーパーJチャンネル
2013.4 テレビ朝日 やじうまテレビ コメント
2013.4 フジテレビ スーパーニュース コメント
2013.5 フジテレビ あげるテレビ コメント
2013.6 テレビ朝日 モーニングバード コメント BS午後のニュースルーム コメント
2013.8 テレビ朝日 ゆうゆう散歩枠 通販 コメント
2013.10 テレビ朝日 スクープ映像 監修
2013.12 テレビ朝日 ゆうゆう散歩枠 通販 コメント
2014.1 テレビ朝日 ゆうゆう散歩枠 通販 コメント
2014.5 フジテレビ スーパーニュース コメント
2014.7 フジテレビ ノンストップ コメント
2014.10 BS朝日 通販枠 コメント
2014.11 TBS ニュースキャスター コメント
2015.1 TBS 金スマ
2015.4・8・9 テレビ朝日 ゆうゆう散歩枠 通販 コメント
2016.2 テレビ朝日 中居正広のミになる図書館 医療監修
2016.3 TBS 水曜日のダウンタウン 医療監修 他
その他多数
2020.7以降 RIZAPに医学的協力を開始
目次 -INDEX-
へバーデン結節の主な原因
へバーデン結節がなぜ発症するのか、そのメカニズムは完全には解明されていませんが、いくつかの要因が関与していると考えられています。遺伝的素因、加齢に伴う変化、ホルモンバランスの変動などが複合的に作用することで発症すると推測されています。
遺伝的要因とホルモンの影響
へバーデン結節には遺伝的な要因が関与していることが報告されています。母親や祖母がへバーデン結節を持っている場合、その子どもや孫にも発症しやすい傾向があります。これは、関節の構造や軟骨の質、炎症への反応性などが遺伝的に受け継がれるためと考えられています。
女性ホルモン(エストロゲン)の変動も、発症に大きく関わっているとされます。へバーデン結節は40代から60代の女性に多く見られ、これは閉経前後のホルモンバランスの変化と関連していると推測されています。エストロゲンには関節や骨を保護する作用があり、その分泌が減少することで関節の変性が進みやすくなると考えられています。
実際に、閉経後に症状が現れる女性が多く、ホルモン補充療法を受けている方では症状が軽い傾向があるという報告もあります。ただし、ホルモン療法にはほかのリスクもあるため、へバーデン結節の治療のみを目的として行われることは一般的ではありません。
男性でも発症することはありますが、女性に比べると頻度は低く、発症年齢も高齢になってからのことが多いでしょう。このような性差も、ホルモンの関与を示唆する根拠の一つとなっています。
加齢と関節への負担
加齢に伴う関節軟骨の変性は、へバーデン結節の重要な原因の一つです。年齢を重ねると、関節軟骨の弾力性が失われ、修復能力も低下します。軟骨がすり減ることで、骨同士が直接こすれ合うようになり、痛みや変形が生じます。
指は日常生活で頻繁に使われる部位であり、長年にわたる反復的な動作が関節に蓄積的な負担をかけます。特に、職業や趣味で指先を酷使する方は、関節への負荷が大きくなるため、発症リスクが高まる可能性があります。
美容師、調理師、裁縫職人、ピアニスト、書道家など、指先の細かい動作を長時間繰り返す職業の方に多く見られることが報告されています。ただし、指を使わない方でも発症することはあり、職業的な負担だけが原因ではないことがわかっています。
関節への外傷や骨折の既往も、将来的なへバーデン結節の発症リスクを高めることがあります。若い頃に指先を怪我した部位が、年齢を重ねてから変形性関節症を起こすケースも報告されています。
まとめ
指先の関節に痛みや変形が現れるへバーデン結節は、適切な知識と対処によって症状の進行を遅らせ、生活の質を保つことが可能です。早期に症状に気づき、指への負担を減らす工夫をしながら、必要に応じて医療機関を受診することが大切です。保存的治療から外科的治療まで、さまざまな選択肢があるため、自分の症状や生活スタイルに合った方法を医師と相談しながら選びましょう。食生活や生活習慣の改善も、関節の健康維持に役立ちます。症状が気になる方は、早めに整形外科やリウマチ内科を受診し、専門医のアドバイスを受けることをおすすめします。