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「コカイン」を服用すると脳内の働きはどうなる?【医師監修】

 公開日:2026/02/23
コカインの主な作用—脳内での働きと即効性の仕組み

コカインは使用後数秒から数分で強い興奮作用を発揮する中枢神経系の刺激薬です。脳内の神経伝達物質であるドパミン、ノルアドレナリン、セロトニンの再取り込みを阻害し、これらの物質が神経細胞間に過剰蓄積することで強烈な快感や高揚感を生み出します。この即効性の仕組みと脳内での働きについて詳しく解説します。

伊藤 有毅

監修医師
伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)

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専門領域分類
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医

コカインの主な作用—脳内での働きと即効性の仕組み

コカインは中枢神経系に作用する刺激薬であり、使用後わずか数秒から数分で強い興奮作用を発揮します。この即効性の背景には、脳内の神経伝達物質であるドパミン、ノルアドレナリン、セロトニンの再取り込みを阻害する働きがあり、これらの物質が神経細胞間に過剰に蓄積されることで強烈な快感や高揚感を生み出します。

通常、神経伝達物質は神経細胞間で信号を伝えた後、元の細胞に回収される仕組みになっています。しかし、コカインはこの回収を妨げることで、脳内に過剰な量の神経伝達物質が残り続け、本来得られる快感をはるかに超える刺激が脳に伝わります。その結果、使用者は強い陶酔感や自信の高まり、疲労感の消失を体験することになります。こうした作用は短時間で消失するため、繰り返し使用したい衝動が生まれやすく、依存への入口となる特徴があります。

ドパミンを中心とした興奮作用のメカニズム

コカインがもたらす多幸感の主な原因は、ドパミンの再取り込み阻害にあります。ドパミンは快感や意欲を生み出す『報酬系』と呼ばれる脳の回路で重要な役割を果たしており、通常は食事や社会的交流など自然な快感に反応して分泌される物質です。

コカイン使用時には、この報酬系が異常に活性化され、本来得られる快感をはるかに超える刺激が脳に伝わります。使用者は強い陶酔感や自信の高まり、疲労感の消失を体験しますが、この状態は短時間で消失するため、繰り返し使用したい衝動が生まれやすくなります。脳の報酬系が薬物によって人為的に刺激されることで、自然な快感では満足できなくなる状態が形成され、これが依存への入口となります。

交感神経系への影響と覚醒効果の現れ方

コカインはノルアドレナリンの再取り込みも阻害するため、交感神経系が過度に刺激されます。これにより心拍数の上昇、血圧の急激な増加、呼吸の促進、瞳孔の散大といった身体反応が現れます。

使用者は覚醒状態が強まり、集中力が高まったように感じることがありますが、実際には身体に大きな負担がかかっています。食欲が抑制され、睡眠欲求も低下するため、短期間に体力を消耗しやすい状態になります。こうした交感神経系の過剰な活性化は、心臓や血管に深刻なダメージを与えるリスクを伴い、急性の健康被害につながる可能性があります。使用者自身は高揚感や覚醒感を感じていても、身体は限界を超えた負荷を受けている状態であることを理解しておく必要があるでしょう。

まとめ

コカインは使用すると身体と精神に深刻なダメージをもたらし、依存性が非常に高い違法薬物です。心血管系や呼吸器系への急性の負担、認知機能の低下、強い精神的依存など、多岐にわたる影響が生じます。依存症からの回復には専門的な治療と長期的なサポートが不可欠であり、一人で抱え込まず、医療機関や支援機関に相談することが重要です。早期に適切な対応を取ることで、健康と生活を取り戻す道が開かれます。薬物に関する悩みや不安を感じたら、ためらわず専門家に相談してください。

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