目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 配信コンテンツ
  3. パーキンソン病と同じ原因? 「レビー小体型認知症」の発症メカニズムを解説!【医師監修】

パーキンソン病と同じ原因? 「レビー小体型認知症」の発症メカニズムを解説!【医師監修】

 公開日:2026/02/09
パーキンソン病と同じ原因? 「レビー小体型認知症」の発症メカニズムを解説!【医師監修】

レビー小体型認知症の原因や発症メカニズムについては、現在も世界中で研究が進められています。新しい発見により、将来的な治療法の開発につながることが期待されています。特に異常なタンパク質の蓄積過程や伝播メカニズムの解明は、病気の進行を抑える新たなアプローチの可能性を示しています。

鮫島 哲朗

監修医師
鮫島 哲朗(医師)

プロフィールをもっと見る
脳神経外科
東京逓信病院脳神経外科部長
脳腫瘍 頭蓋底外科センター長

【経歴】
平成2年3月 宮崎医科大学(現宮崎大学)卒業
平成2年6月 宮崎医科大学(現宮崎大学)脳神経外科入局
平成3年4月 九州大学救急部研修(厚生省研修プログラム)
平成14年4月 Duke University Medical Center, USA
University of Torino , Italy
平成22年2月 NTT東日本関東病院脳神経外科主任医長
平成25年4月 浜松医科大学脳神経外科准教授
令和6年10月 東京逓信病院脳神経外科部長 脳腫瘍頭蓋底外科センター長

【専門・資格】
脳腫瘍 頭蓋底腫瘍 困難な脳外科手術等
医学博士
日本脳神経外科学会 専門医・指導医
日本脳卒中学会 専門医

レビー小体型認知症の原因に関する研究の進展

レビー小体型認知症の原因や発症メカニズムについては、現在も世界中で研究が進められています。新しい発見により、将来的な治療法の開発につながることが期待されています。

αシヌクレインの役割と異常

近年の研究では、αシヌクレインが正常な状態から異常な状態へと変化する過程が詳しく調べられています。αシヌクレインは本来、神経細胞の膜やシナプスで働き、神経伝達を助ける役割を持っています。しかし、何らかのきっかけで構造が変わり、凝集しやすくなると、レビー小体を形成します。αシヌクレインの構造変化には、酸化ストレスや炎症、遺伝的変異などが関与している可能性が指摘されています。

この異常なαシヌクレインは、プリオン病のように細胞間で伝播する性質があることが動物実験で示されています。つまり、一度異常なαシヌクレインが形成されると、隣接する神経細胞にも影響を及ぼし、病変が広がっていく可能性があるのです。この発見は、病気の進行メカニズムを理解するうえで重要な手がかりとなっています。異常なタンパク質の伝播を抑制する治療法の開発が、将来的な治療戦略のひとつとして研究されています。

また、αシヌクレインの異常は、レビー小体型認知症だけでなくパーキンソン病でも見られるため、両者は関連した病態と考えられています。実際、レビー小体型認知症の方にパーキンソン症状が現れる理由も、このαシヌクレインの蓄積によって説明できます。両疾患の共通点と相違点を明らかにすることで、より効果的な治療法の開発につながる可能性があります。

まとめ

レビー小体型認知症は、幻視やパーキンソン症状、認知機能の変動といった特徴的な症状を持つ認知症です。初期段階での気づきが遅れやすいものの、早期に診断し適切な治療を開始することで、症状の進行を緩やかにし、生活の質(QOL)を保つことが期待できます。原因や余命についてはまだ解明されていない部分も多いですが、現在も研究が進んでおり、将来的にはより効果的な治療法が開発される可能性があります。症状に気づいたら早めに専門の医療機関を受診し、医師や多職種の専門家と連携しながら、患者さんとご家族が前向きに過ごせる環境を整えていきましょう。

この記事の監修医師

注目記事