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「レビー小体型認知症」のサインに気が付いたら? 早期に対処する方法を医師が解説!

 公開日:2026/02/05
「レビー小体型認知症」のサインに気が付いたら? 早期に対処する方法を医師が解説!

家族や本人が初期症状に気づいた場合、できるだけ早く専門の医療機関を受診することが推奨されます。早期診断により、適切な治療やケアを開始でき、症状の進行を緩やかにする可能性が高まります。どこに相談すればよいのか、どのような準備が必要なのかを知っておくことで、スムーズな受診につながります。

鮫島 哲朗

監修医師
鮫島 哲朗(医師)

プロフィールをもっと見る
脳神経外科
東京逓信病院脳神経外科部長
脳腫瘍 頭蓋底外科センター長

【経歴】
平成2年3月 宮崎医科大学(現宮崎大学)卒業
平成2年6月 宮崎医科大学(現宮崎大学)脳神経外科入局
平成3年4月 九州大学救急部研修(厚生省研修プログラム)
平成14年4月 Duke University Medical Center, USA
University of Torino , Italy
平成22年2月 NTT東日本関東病院脳神経外科主任医長
平成25年4月 浜松医科大学脳神経外科准教授
令和6年10月 東京逓信病院脳神経外科部長 脳腫瘍頭蓋底外科センター長

【専門・資格】
脳腫瘍 頭蓋底腫瘍 困難な脳外科手術等
医学博士
日本脳神経外科学会 専門医・指導医
日本脳卒中学会 専門医

レビー小体型認知症の初期症状に気づいたときの対応

家族や本人が初期症状に気づいた場合、できるだけ早く専門の医療機関を受診することが推奨されます。早期診断により、適切な治療やケアを開始でき、症状の進行を緩やかにする可能性が高まります。

受診のタイミングと相談先

受診の際には、いつから、どのような症状が、どのくらいの頻度で現れているのかをメモしておくと、診察がスムーズに進みます。家族が同行して症状の詳細を伝えることで、医師が病状を正確に把握しやすくなります。特に、患者さん本人が症状を正確に説明できない場合や、認知機能の変動により診察時には症状が目立たない場合もあるため、家族による情報提供は診断において重要な役割を果たします。

診断が確定した場合、治療方針の説明を受けるとともに、今後の生活やケアについての相談も行います。地域包括支援センターや介護サービス事業所とも連携し、必要な支援を受けられる体制を整えることが大切です。介護保険サービスの利用や、経済的支援制度の活用についても、早めに情報を集めておくことで、将来的な負担を軽減できる可能性があります。

初期段階での生活上の工夫

初期段階では、まだ多くの日常生活動作を自分で行えることが多いため、できることは本人に任せ、自尊心を保つことが重要です。一方で、危険を伴う行動には注意が必要です。たとえば、転倒しやすい場合は手すりの設置や床の段差解消、滑り止めマットの使用などを検討します。自宅環境を整えることで、患者さんが安全に生活できる範囲を広げることができます。

幻視が現れた際には、否定せずに優しく対応し、不安を和らげるよう心がけましょう。「そんなものはいない」と強く否定すると、本人が混乱したり不信感を抱いたりすることがあります。「私には見えないけれど、怖いですよね」といった共感的な言葉かけが有効です。幻視の内容を無理に修正しようとするのではなく、患者さんの感じている不安や恐怖に寄り添う姿勢が大切です。

また、規則正しい生活リズムを保つことで、認知機能の変動を少しでも緩和できる可能性があります。十分な睡眠、バランスのとれた食事、適度な運動、日中の活動を心がけることが望まれます。昼夜逆転を防ぐために、日中は明るい環境で過ごし、夜間は静かで暗い環境を整えることも効果的です。生活リズムの安定は、症状の管理だけでなく、患者さんの全般的な健康状態の維持にもつながります。

まとめ

レビー小体型認知症は、幻視やパーキンソン症状、認知機能の変動といった特徴的な症状を持つ認知症です。初期段階での気づきが遅れやすいものの、早期に診断し適切な治療を開始することで、症状の進行を緩やかにし、生活の質(QOL)を保つことが期待できます。原因や余命についてはまだ解明されていない部分も多いですが、現在も研究が進んでおり、将来的にはより効果的な治療法が開発される可能性があります。症状に気づいたら早めに専門の医療機関を受診し、医師や多職種の専門家と連携しながら、患者さんとご家族が前向きに過ごせる環境を整えていきましょう。

この記事の監修医師

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