「がん予防」は毎日の食事から!がんのリスクを下げる食生活のポイント【医師解説】

がん予防には、単一の食品や栄養素に頼るのではなく、多様な食材を組み合わせた食事が基本です。野菜や果物の摂取量を増やし、加工肉や赤肉を控え、塩分やアルコールを適量に抑えることが推奨されています。日々の食事内容を記録し、偏りがないか確認することから始め、少しずつ改善を積み重ねる姿勢が継続の鍵です。完璧を目指すよりも、無理なく続けられる範囲で調整していくことで、総合的なリスク低減が期待できます。

監修医師:
小坂 真琴(医師)
2022年4月~2024年3月、今村総合病院(鹿児島県鹿児島市)で初期研修を修了
2024年4月よりオレンジホームケアクリニック(福井県福井市) 非常勤医師として在宅診療を行いながら、福島県立医科大学放射線健康管理学講座大学院生として研究に従事
2025年10月よりナビタスクリニックに勤務
週1度、相馬中央病院 (福島県相馬市) 非常勤医師として内科外来を担当
バランスの取れた食生活を実践する
単一の食品や栄養素に頼るのではなく、多様な食材を組み合わせた食事が、がん予防の基本です。食習慣全体を見直すことで、リスクを総合的に下げられる可能性があります。
日々の食事で意識すべきポイント
野菜や果物は1日400g以上の摂取が推奨されています。色の濃い野菜や柑橘類、ベリー類を組み合わせると、抗酸化物質やビタミン、ミネラルをバランスよく補えます。サラダだけでなく、煮物や炒め物、スープに取り入れることで無理なく摂取量を増やせるでしょう。
加工肉や赤肉は摂取量を控え、魚や鶏肉、豆類などのタンパク源を増やすことが望ましいとされています。調理の際は焦げがつかないよう低温調理や蒸す、煮る方法を選ぶことで、発がん物質の生成を抑えられます。完全に避ける必要はなく、適量を楽しむことは可能です。
塩分は男性7.5g未満、女性6.5g未満を目標にし、減塩調味料の使用や出汁の活用、漬物・加工食品の頻度を減らすといいでしょう。これらは一般的な指標であり、年齢や基礎疾患によって適切量は変わる場合があります。アルコールは控えめにし、飲む場合も節度ある量を守ることが重要です。男性は1日純アルコール換算で20g程度、女性はその半量が目安です。休肝日を設けることで負担軽減につながりますが、体質によって適切な量は異なるため、自分に合った飲み方を考えることが大切です。
食習慣を見直すための具体的なステップ
まずは現在の食事内容を記録し、偏りがないか確認することから始めましょう。食事日記をつけることで、自分がどの食品群を過剰に摂取し、何が不足しているかが見えてきます。次に、少しずつ改善点を実践し、無理なく続けられる範囲で調整していくことが大切です。買い物の際は、加工度の低い食材を選び、野菜や魚、豆類を意識的にカゴに入れる習慣をつけましょう。外食やコンビニ食が多い方は、野菜がたっぷり入ったメニューを選ぶ、サイドメニューにサラダを追加するといった工夫が役立ちます。完璧を目指すよりも、少しずつ改善を積み重ねる姿勢が継続の鍵です。
料理の際は油や塩分を控えめにし、素材の味を活かす調理法を心がけましょう。ハーブやスパイス、酢、レモン汁などを使うことで、薄味でも満足感のある食事に仕上がります。家族や同居者がいる場合は、一緒に取り組むことで継続しやすくなるでしょう。
まとめ
がんは誰にでも起こり得る病気ですが、正しい知識を持ち、日々の生活習慣を整え、定期的な検診を受けることで、リスクを下げ、早期発見につなげられる可能性があります。食べ物や運動、遺伝、症状について理解を深めることは、自分自身と大切な方の健康を守る第一歩です。少しでも気になる症状があれば、躊躇せず医療機関に相談し、専門医の診察を受けましょう。早期発見と適切な治療により、多くのがんは克服できる時代です。今日から実践できることを一つずつ始め、健やかな毎日を築いていきましょう。


