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だるさが取れない…「自律神経失調症」かも?”疑った方が良い症状”とセルフチェック法を解説!

 公開日:2026/01/19
”だるさ”が取れない…「自律神経失調症」かも?疑った方が良い症状とセルフチェック法を解説!

身体に明らかな原因が見つからないにもかかわらず、めまいや動悸、頭痛といった不調が続く場合、「自律神経失調症」の可能性があります。「自律神経失調症」という名称は、医学的に明確な診断基準が確立した疾患名ではなく、自律神経の働きの乱れが関連すると考えられる不調の総称です。自律神経は呼吸や血圧、消化など生命維持に必要な機能を無意識に調整しており、そのバランスが崩れるとさまざまな症状が現れます。適切な診療科を選び、早期に対処することで症状の改善が期待できます。本記事では、受診先の選び方から具体的な症状、治療に用いられる薬、日常生活での対処法、診断のためのチェックポイントまで、専門的な視点から詳しく解説します。

伊藤 有毅

監修医師
伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)

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専門領域分類
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医

自律神経失調症の診断方法

自律神経失調症の診断は、他の疾患を除外したうえで総合的に判断されます。特定の検査で確定診断できるわけではないため、症状の経過や生活背景を含めた詳細な評価が必要です。

診断に必要な検査

診断の第一歩は詳しい問診です。いつから症状が始まったか、どのような状況で悪化するか、生活習慣やストレスの有無などが尋ねられます。症状の種類や程度、経過を正確に伝えることが診断の精度を高めます。
身体検査では血圧や脈拍、体温などのバイタルサインが測定され、全身状態が評価されます。血液検査では貧血や甲状腺機能、肝機能、腎機能、血糖値などが調べられ、器質的疾患がないか確認されます。心電図や胸部X線、腹部超音波検査などの画像検査も必要に応じて行われます。
自律神経機能検査としては、心拍変動解析や起立試験、発汗試験などがあります。心拍変動解析は心電図を用いて心拍のゆらぎを測定し、自律神経の働きを評価します。起立試験では臥位から立位に移行したときの血圧や脈拍の変化を調べ、自律神経の反応を確認します。
これらの検査で器質的な異常が見つからず、自律神経の乱れが症状の原因と考えられる場合に、自律神経失調症の診断が下されます。診断は除外診断の性格が強く、他の疾患の可能性を慎重に検討することが重要です。

鑑別すべき疾患

自律神経失調症と似た症状を呈する疾患は多岐にわたります。甲状腺機能亢進症や甲状腺機能低下症では、動悸や発汗、体重変化、倦怠感などが現れ、血液検査で甲状腺ホルモンの異常が確認されます。貧血では疲労感や動悸、めまいが生じ、血液検査でヘモグロビン値の低下が認められます。
心疾患では動悸や胸痛、息切れが主症状となり、心電図や心臓超音波検査で異常が検出されます。消化器疾患では胃潰瘍や逆流性食道炎、過敏性腸症候群などが鑑別対象となり、内視鏡検査や腹部画像検査が行われます。
更年期障害では女性ホルモンの変動に伴い、ほてりや発汗、動悸、気分の落ち込みが現れます。血液検査でホルモン値を測定し、更年期障害の診断が確定します。うつ病や不安障害では気分の落ち込みや不安感、意欲低下が強く、精神科での評価が必要です。
これらの疾患を除外するための検査を行い、診断を確定することが治療の第一歩となります。症状が続く場合や悪化する場合には、繰り返し検査を行うことも重要です。

自宅でできるセルフチェックポイント

自律神経失調症が疑われる場合、自宅で簡単にチェックできる項目があります。これらのチェックは医療機関での診断を補完するものであり、受診の必要性を判断する目安となります。

身体症状のチェックリスト

以下の症状に当てはまる項目が複数ある場合、自律神経失調症の可能性があります。動悸や息切れが安静時にも起こる、めまいやふらつきが頻繁にある、頭痛や肩こりが続いている、胃腸の調子が悪く下痢や便秘を繰り返す、微熱が続いている、手足が冷えたりほてったりする、発汗が異常に多いまたは少ない、疲れやすく休んでも回復しない、といった症状が挙げられます。
これらの症状が複数同時に現れ、数週間以上続く場合には医療機関の受診が推奨されます。症状の程度や頻度、日常生活への影響を記録しておくと、診察時に役立ちます。

生活習慣とストレスのチェック

自律神経失調症の背景には生活習慣の乱れやストレスが関与していることが多いため、以下の項目をチェックします。睡眠時間が不規則である、夜更かしや寝不足が続いている、食事の時間が不規則である、朝食を抜くことが多い、運動不足である、仕事や人間関係でストレスが大きい、休息やリラックスの時間が取れていない、趣味や楽しみがない、といった点が該当する場合には注意が必要です。
これらの項目に多く当てはまる場合、生活習慣の改善が症状の軽減につながる可能性があります。まずは睡眠や食事、運動習慣を見直し、ストレスを軽減する工夫を取り入れることが推奨されます。
自己チェックはあくまで目安であり、確定診断には医療機関での詳しい検査が必要です。症状が続く場合や悪化する場合には、早めに内科や心療内科を受診してください。

まとめ

自律神経失調症は適切な診断と治療により改善が期待できる疾患です。症状に悩んでいる方は、一人で抱え込まず専門医に相談し、薬物療法や生活習慣の改善、心理療法を組み合わせた包括的な治療を受けることが大切です。症状が軽いうちに対処することで、日常生活の質を保ちながら回復を目指すことができます。早期の受診と継続的な治療が、症状の改善につながります。

この記事の監修医師

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