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粉瘤はなぜ男性に多い?20代〜40代に多く見られる発症傾向を医師が解説

 公開日:2025/12/15
粉瘤はなぜ男性に多い?20代〜40代に多く見られる発症傾向を医師が解説

粉瘤は誰にでも起こり得る皮膚疾患ですが、発症の傾向には年齢や性別による特徴が見られます。これらの特徴を知っておくと、自分自身のリスクを理解し、早めに医療機関を受診するかどうかの判断に役立てることができます。ホルモンバランスの影響や社会生活におけるストレス、身体的な負担などが関係しているため、年代ごとの注意点を把握しておくことが大切です。

本木 智輝

監修医師
本木 智輝(医師)

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神奈川県川崎市 ナビタスクリニック川崎(皮膚科)勤務

新潟大学卒業
日本医科大学皮膚科 助教

年齢や性別による粉瘤の発生傾向

粉瘤は誰にでも起こりうる皮膚疾患ですが、発症の傾向には年齢や性別による特徴が見られます。これらの特徴を知っておくと、自分自身のリスクを理解し、早めに医療機関を受診するかどうかの判断に役立てることができます。

20代から40代に多く見られる傾向

粉瘤は幅広い年齢層に見られますが、特に20代から40代の働き盛りの年齢層に多く発症することが知られています。この年代は皮脂分泌が比較的活発であり、また社会活動や職業生活における身体的なストレスや摩擦刺激を受けやすい時期でもあるのです。
若年層では、思春期以降のホルモンバランスの変化が皮脂分泌を促進し、粉瘤の発生リスクを高める可能性があります。一方、中年期にさしかかると、加齢による皮膚の変化や長年の生活習慣の蓄積が影響することも考えられます。
小児期に粉瘤が生じることは比較的まれですが、先天性の場合や家族性の傾向がある場合には、若年期から発症することもあります。高齢になると新たな粉瘤の発生頻度は低下する傾向にありますが、既存の粉瘤が長期間放置されているケースも見られます。

男性にやや多い発症傾向

統計的には、粉瘤は男性にやや多く見られる傾向があるとされています。これは男性ホルモンが皮脂分泌を促進する作用を持つことや、男性の方が皮脂腺が発達している傾向にあることが関係していると考えられています。
ただし、女性にも粉瘤は十分に発生する可能性があり、特にホルモンバランスが変化する時期には注意が必要です。月経周期や妊娠、出産、更年期などのライフステージにおいて、皮膚の状態が変化することがあります。
性別による発症頻度の差は大きなものではなく、男女を問わず誰にでも生じる可能性がある疾患であることを理解しておくことが重要でしょう。皮膚に異常を感じた際には、性別に関わらず適切な診察を受けることが推奨されます。

まとめ

粉瘤は誰にでも生じる可能性がある良性の皮膚腫瘍ですが、放置すると徐々に大きくなり、炎症やにおいなどの問題を引き起こすことがあります。できやすい人の特徴を理解し、早期に発見することで、小さいうちに治療を受けることが可能となります。手術費用は保険適用で数千円〜1万円台が一般的であり、治療方法も複数の選択肢があります。においや美容面での悩みも含め、気になる症状があれば皮膚科や形成外科を受診し、専門医と相談しながら適切な治療を受けることをおすすめします。

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