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お酒を止められないのは意志の弱さ? 「アルコール使用障害」を克服する2つのステップ【医師監修】

 公開日:2026/02/09
アルコール使用障害の診断と治療アプローチ

アルコール依存症は医学的に「アルコール使用障害」として診断される疾患であり、適切な治療により回復が可能です。診断には国際的な基準が用いられ、過去12ヶ月の飲酒パターンや生活への影響が評価されます。治療の基本は断酒であり、身体依存がある場合は入院治療が必要となることもあります。認知行動療法や自助グループへの参加など、心理社会的な支援も回復には欠かせません。家族の理解と協力も重要な要素です。

小坂 真琴

監修医師
小坂 真琴(医師)

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2022年、東京大学医学部卒業
2022年4月~2024年3月、今村総合病院(鹿児島県鹿児島市)で初期研修を修了
2024年4月よりオレンジホームケアクリニック(福井県福井市) 非常勤医師として在宅診療を行いながら、福島県立医科大学放射線健康管理学講座大学院生として研究に従事
2025年10月よりナビタスクリニックに勤務
週1度、相馬中央病院 (福島県相馬市) 非常勤医師として内科外来を担当

アルコール使用障害の診断と治療アプローチ

アルコール依存症は医学的に「アルコール使用障害」として診断される疾患です。適切な診断と治療により、回復が可能です。

診断基準と重症度の評価

アルコール使用障害の診断には、国際的な診断基準が用いられます。過去12ヶ月の間に、渇望や制御困難、使用量の増加、離脱症状、社会的問題の継続といった項目のうち、いくつ該当するかで評価されます。該当項目が2つから3つで軽度、4つから5つで中等度、6つ以上で重度と分類されます。
医療機関では、問診に加えて血液検査や画像検査などが行われることがあります。肝機能検査では、γ-GTPやALT、ASTといった数値を確認します。これらの数値が高い場合、肝臓への負担が大きいことを示しています。また、飲酒量や飲酒パターンを正確に把握するために、飲酒日記をつけることも勧められます。

治療方法と回復へのプロセス

治療の基本は断酒です。身体依存が形成されている場合、離脱症状を安全に管理するために入院治療が必要となることがあります。医療機関では、離脱症状を軽減する薬物療法や、栄養状態の改善が行われます。
断酒を継続するためには、心理社会的な支援が重要です。認知行動療法では、飲酒のきっかけとなる思考や行動パターンを見直し、対処方法を学びます。また、自助グループへの参加も効果的とされています。同じ経験を持つ仲間との交流は、孤立感を和らげ、断酒の継続を支える力となります。家族の理解と協力も回復には欠かせません。家族向けのプログラムを利用することで、適切な関わり方を学ぶことができます。

まとめ

アルコール飲料は適切に利用すれば、生活に彩りを添える嗜好品となりますが、その作用や影響を正しく理解していないと、健康を損なうリスクがあります。本記事で解説したように、アルコールは中枢神経系に作用し、身体的・精神的にさまざまな影響を及ぼします。依存症は誰にでも起こり得る疾患であり、早期発見と適切な対処が重要です。自分の飲酒習慣を定期的に見直し、気になる点があれば早めに医療機関や専門機関に相談することをおすすめします。

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