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どんな運動が「中性脂肪の管理」に効果的かご存知ですか?【医師監修】

 公開日:2025/12/28
中性脂肪管理における運動の重要性

食事の改善だけでなく、身体を動かすことも中性脂肪対策には欠かせない要素です。運動によってエネルギーが消費され、代謝が活発になることで、脂質のバランスが整いやすくなります。無理なく継続できる運動方法について、具体的に見ていきましょう。

濱木 珠恵

監修医師
濱木 珠恵(ナビタスクリニック新宿)

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【経歴】
北海道大学医学部を卒業後、国立国際医療センターにて研修。
虎の門病院、国立がんセンター中央病院で造血幹細胞移植の臨床研究に従事。都立府中病院、都立墨東病院での血液疾患診療を経て、2012年にナビタスクリニック東中野院長、2016年よりナビタスクリニック新宿院長に就任。
貧血外来や女性内科などで女性の健康をサポート。

【専門・資格・所属】
血液内科、貧血、女性内科、内科一般

日本血液学会 専門医
日本内科学会 認定医

中性脂肪管理における運動の重要性

食事改善と並んで、運動習慣の確立は中性脂肪対策の柱となります。生活の中で無理なく続けられる運動を取り入れることが、数値の改善だけでなく、体の軽さやメンタル面の安定にもつながります。ここでは効果的な運動方法について解説します。

有酸素運動の効果と実践方法

ウォーキングやジョギング、水泳、サイクリングなどの有酸素運動は、中性脂肪を直接エネルギーとして消費するため、数値改善に効果が期待できます。週に150分以上、できれば毎日30分程度の有酸素運動を行うことが推奨されています。
運動強度は、会話ができる程度のややきつめの強度が理想的です。心拍数では、最大心拍数(220-年齢)の50〜70%程度を目安にすると良いでしょう。運動を始める際は、まずは10分程度から始め、徐々に時間を延ばしていくことで、無理なく習慣化できます。持病のある方や運動習慣のない方は、始める前に医師に相談されることをおすすめします。

筋力トレーニングと基礎代謝の向上

筋力トレーニングは、筋肉量を増やすことで基礎代謝を高め、安静時のエネルギー消費量を増加させます。有酸素運動と組み合わせることで、より効果的な中性脂肪管理が可能になります。週に2〜3回、大きな筋肉群(太もも、背中、胸など)を中心に鍛えると効率的です。
自宅でできる簡単な運動としては、スクワットや腕立て伏せ、腹筋運動などがあります。器具を使わなくても、自分の体重を負荷として利用することで十分な効果が得られます。継続することが何より大切なので、無理のない範囲で生活に取り入れましょう。年齢や体力に応じて適切な負荷を設定することが重要です。

まとめ

中性脂肪の改善は、短期間では実現しません。しかし、日々の食生活や飲み物の選択、適度な運動習慣を積み重ねることで、徐々に数値の変化を感じられる方もいらっしゃいます。健康診断で異常を指摘された場合は、放置せず早めに対処することが重要です。再検査や精密検査が必要な場合は、医療機関の指示に従い、必要に応じて専門の医師の診察を受けてください。中性脂肪は生活習慣の鏡ともいえる指標です。今日からできる小さな改善を始めることで、将来の健康リスクを減らせる可能性があります。

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