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「中性脂肪」を下げる「飲み物」はご存知ですか?【医師監修】

 公開日:2025/12/22
中性脂肪を下げるおすすめの飲み物

食事内容と同じくらい、毎日の飲み物の選び方も中性脂肪管理には大切な要素です。何気なく口にしているドリンクが、実は数値改善の強い味方になることもあれば、逆に悪化させる原因にもなり得ます。ここでは、中性脂肪対策に役立つ飲み物と、その効果について解説します。

濱木 珠恵

監修医師
濱木 珠恵(ナビタスクリニック新宿)

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【経歴】
北海道大学医学部を卒業後、国立国際医療センターにて研修。
虎の門病院、国立がんセンター中央病院で造血幹細胞移植の臨床研究に従事。都立府中病院、都立墨東病院での血液疾患診療を経て、2012年にナビタスクリニック東中野院長、2016年よりナビタスクリニック新宿院長に就任。
貧血外来や女性内科などで女性の健康をサポート。

【専門・資格・所属】
血液内科、貧血、女性内科、内科一般

日本血液学会 専門医
日本内科学会 認定医

中性脂肪を下げるおすすめの飲み物

中性脂肪対策というと食事や運動が注目されがちですが、飲み物の選び方も、中性脂肪の管理において重要な要素です。飲み物は1日に何度も口にするもの。適切な飲み物を選ぶことで、日常的に数値改善をサポートできます。

緑茶とカテキンの効果

日本人になじみの深い緑茶は、中性脂肪対策にも心強い味方です。緑茶に含まれるカテキンはポリフェノールの一種で、脂肪の分解を助けたり、脂質の吸収を抑える働きがあるとされています。特に高濃度茶カテキンを含む**特定保健用食品(トクホ)**の緑茶は、日々の食生活改善を補助するものとして、体脂肪の減少や中性脂肪値の改善が期待できるという研究報告があります。
緑茶は食事と一緒に飲むことで、脂質の吸収を抑える効果も見込めます。食後の血中中性脂肪の上昇を穏やかにしてくれるほか、脂っこい食事をさっぱり流してくれるため、口当たりもよく続けやすいでしょう。ただし、カフェインを含むため、就寝前の摂取は睡眠の質に影響する可能性があります。また、空腹時に濃い緑茶を大量に飲むと胃に負担をかけることがあるため、適量を心がけることが大切です。

ウーロン茶とポリフェノールの働き

もうひとつ注目したいのがウーロン茶です。ウーロン茶に含まれるウーロン茶ポリフェノールは、脂質の吸収を抑制し、体外へ排出しやすくする働きがあります。食事と一緒に飲むことで、食後の中性脂肪の上昇をゆるやかにし、脂っこい料理を食べたあとでも後味を軽くしてくれます。ウーロン茶も特定保健用食品として認可された製品があり、継続的な飲用により脂質代謝の改善が報告されています。緑茶と同様にカフェインを含むため、一日の摂取量には注意が必要です。また温かくして飲むことで身体を冷やさず、胃腸への負担も軽減できます。冷たいものより常温またはホットで飲むのがおすすめです。
緑茶やウーロン茶のように、日常的に取り入れられるお茶は“無理なく続けられる中性脂肪対策”です。食事+お茶で習慣を整えることが、長い目で見た健康維持につながるでしょう。

まとめ

中性脂肪の改善は、短期間では実現しません。しかし、日々の食生活や飲み物の選択、適度な運動習慣を積み重ねることで、徐々に数値の変化を感じられる方もいらっしゃいます。健康診断で異常を指摘された場合は、放置せず早めに対処することが重要です。再検査や精密検査が必要な場合は、医療機関の指示に従い、必要に応じて専門の医師の診察を受けてください。中性脂肪は生活習慣の鏡ともいえる指標です。今日からできる小さな改善を始めることで、将来の健康リスクを減らせる可能性があります。

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