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「胃がんの検査」はどのような流れで行われる?【医師監修】

 公開日:2026/02/03
胃がん診断に必要な検査の流れ

胃がんが疑われる場合、確定診断のためにさまざまな検査が段階的に実施されます。病変の深さや広がり、転移の有無などを総合的に評価し、適切な治療方針を決定します。ここでは、診断から病期決定までの一連の検査プロセスについて詳しく解説します。

水野 靖大

監修医師
水野 靖大(マールクリニック横須賀)

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【経歴】
京都大学医学部卒業。京都大学医学部附属病院、北野病院、日赤和歌山医療センター、東京大学医科学研究所附属病院などで腹部外科医として患者の全身管理や救急の現場に従事。
2012年にマールクリニック横須賀(神奈川県横須賀市)を開院し、院長を務める。

【専門・資格・所属】
日本外科学会 外科専門医
日本ヘリコバクター学会 ピロリ菌感染症認定医
日本旅行医学会 旅行医学認定医

胃がん診断に必要な検査の流れ

胃がんが疑われる場合、確定診断のためにさまざまな検査が行われます。病変の深達度、リンパ節転移の有無、遠隔転移の有無などを評価し、治療方針を決定します。

組織診断と病理検査の重要性

内視鏡検査で採取した組織は、病理検査によって詳しく調べられます。病理検査では、がん細胞の有無、がんの組織型(分化型・未分化型など)、細胞の悪性度などが判定されます。これらの情報は治療方針の決定に不可欠です。

胃がんの組織型には大きく分けて分化型と未分化型があり、それぞれ特徴が異なります。分化型は正常な胃粘膜に似た構造を持ち、進行が遅い傾向があります。一方、未分化型は構造が乱れており、進行が速く転移しやすい特徴があります。

病理診断により胃がんと確定された場合、次に病変の広がりを評価するための画像検査が行われます。CT検査、MRI検査、PET-CT検査などが用いられ、リンパ節転移や肝転移、がんが腹膜に広がる腹膜播種などの有無を調べます。

病期診断と治療計画の立案

各種検査の結果を総合して、胃がんの進行度を示す病期(ステージ)が決定されます。病期はステージ1からステージ4まであり、数字が大きいほど進行していることを示します。病期の判定には、腫瘍の深達度(T因子)、リンパ節転移の程度(N因子)、遠隔転移の有無(M因子)が用いられます。

ステージ1の早期胃がんでは、内視鏡的切除や腹腔鏡手術といった身体への負担が少ない治療が選択できる可能性が高くなります。ステージ2や3では手術と化学療法の組み合わせ、ステージ4では化学療法を中心とした治療が検討されます。

治療方針は、病期だけでなく患者さんの年齢、全身状態、合併症の有無、本人や家族の希望なども考慮して決定されます。複数の診療科の医師が参加するカンファレンス(症例検討会)で議論されることもあります。患者さん自身が納得できる治療を選択するために、医師との十分な話し合いが重要です。

まとめ

胃がんの主な原因はピロリ菌感染であり、早期発見・早期治療によって完治が期待できるがんです。まずはご自身のピロリ菌感染の有無を知り、感染している場合は除菌治療を受けることが効果的な予防策です。そのうえで、年齢やリスク因子(ピロリ菌感染歴、萎縮性胃炎、家族歴など)に応じて定期的な内視鏡検査を受けることで、胃がんの早期発見につながるでしょう。気になる症状がある場合や、ご自身の胃がんリスクについて不安がある場合は、消化器内科の医療機関に相談することをおすすめします。

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