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「胃がん検診」はどんなことに注意して選択したらいいの?【医師監修】

 公開日:2026/01/16
胃がん検診の方法と選択のポイント

胃がん検診には内視鏡検査とバリウム検査という2つの主要な方法があり、それぞれに特徴と利点があります。自分に適した検査方法を選ぶためには、各検査の精度や特性を理解しておくことが大切です。ここでは、検診方法の比較と、効果的な受診のタイミングについてご説明します。

水野 靖大

監修医師
水野 靖大(マールクリニック横須賀)

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【経歴】
京都大学医学部卒業。京都大学医学部附属病院、北野病院、日赤和歌山医療センター、東京大学医科学研究所附属病院などで腹部外科医として患者の全身管理や救急の現場に従事。
2012年にマールクリニック横須賀(神奈川県横須賀市)を開院し、院長を務める。

【専門・資格・所属】
日本外科学会 外科専門医
日本ヘリコバクター学会 ピロリ菌感染症認定医
日本旅行医学会 旅行医学認定医

胃がん検診の方法と選択のポイント

胃がん検診には複数の方法があり、それぞれに特徴があります。自分に適した検査方法を選択するためには、各検査の利点と限界を理解しておくことが重要です。

検診方法の種類と特性の比較

胃がん検診の主な方法は、胃内視鏡検査とバリウム検査の2つです。胃内視鏡検査は感度が高く、早期胃がんの検出に優れていますが、検査時の苦痛が欠点ですが、これは眠り薬などで軽減することが可能です。ただし、眠り薬を使用した場合は検査後の制約があります。一方、バリウム検査は検査は、より多くの検査を行うことができるためにマンパワーの少ない地域では有用ですが、早期病変の検出感度は内視鏡検査に劣ります。

近年では、血液検査で胃がんのリスクを評価する方法も普及しています。胃粘膜の萎縮度を反映するペプシノゲン検査と、ピロリ菌感染の有無を調べる抗体検査を組み合わせた「ABC検診(胃がんリスク層別化検査)」がその代表です。これは胃がんそのものを見つける検査ではありませんが、内視鏡検査を受けるべきかどうかの判断材料になります。また、若年(主に中学生)でピロリ菌感染の有無を調べ、感染している場合は除菌を行うことで胃がん発症を抑える試みがいくつかの自治体では行われています。

検査方法の選択にあたっては、年齢、リスク因子、過去の検査歴、検査に対する不安の程度などを総合的に考慮することが大切です。不明な点があれば、医師や検診担当者に相談しましょう。

検査の精度と受診のタイミング

検査の精度を高めるためには、適切な準備が必要です。内視鏡検査の前日は、消化の良い食事を心がけ、夜9時以降は食事を控えます。当日は朝食を摂らずに来院し、水分も検査の2時間前から控えることが一般的です。

また、検査のタイミングも重要です。胃の症状がある場合は、検診を待たずに医療機関を受診することが大切です。検診は症状のない方を対象としたスクリーニングであり、症状がある場合は診療として扱われます。

定期的な検診を継続することで、経時的な変化を追跡できるという利点もあります。毎回同じ医療機関で検査を受けることで、過去の画像と比較しながら微細な変化を捉えることができます。検査結果は必ず保管し、次回の検査時に持参しましょう。

まとめ

胃がんの主な原因はピロリ菌感染であり、早期発見・早期治療によって完治が期待できるがんです。まずはご自身のピロリ菌感染の有無を知り、感染している場合は除菌治療を受けることが効果的な予防策です。そのうえで、年齢やリスク因子(ピロリ菌感染歴、萎縮性胃炎、家族歴など)に応じて定期的な内視鏡検査を受けることで、胃がんの早期発見につながるでしょう。気になる症状がある場合や、ご自身の胃がんリスクについて不安がある場合は、消化器内科の医療機関に相談することをおすすめします。

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