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薬を服用して何時間は「カテキン摂取を避けた」方が良い?管理栄養士が解説!

 公開日:2025/11/22
薬を服用して何時間は「カテキン摂取を避けた」方が良い?管理栄養士が解説!

カテキンと薬や特定の栄養素との相互作用を避けるためには、摂取するタイミングを工夫することが有効です。薬の服用と緑茶を飲む時間に適切な間隔を設けることで、直接的な相互作用のリスクを低減できます。また、食事の内容に応じて緑茶を飲むタイミングを調整することで、栄養素の吸収を妨げることなくカテキンの恩恵を受けられます。ここでは具体的な調整方法を紹介します。

武井 香七

監修管理栄養士
武井 香七(管理栄養士)

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帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科卒業 横浜未来ヘルスケアシステム、戸塚共立第一病院3年7ヶ月勤務 株式会社コノヒカラ、障がい者グループホーム半年勤務 その後フリーランスを経て株式会社Wellness leadを設立。栄養士事業と健康事業を行なっている。

保有免許・資格
管理栄養士資格

相互作用を避けるための摂取タイミングの調整

カテキンの相互作用を避けるためには、摂取タイミングを工夫することが有効であり、適切な間隔を確保することでリスクを減らせます。

薬との時間的間隔の確保

薬を服用している方がカテキンを含む緑茶を飲む場合、薬の服用時間とずらすことで相互作用のリスクを低減できます。一般的には、薬を服用してから2時間程度空けて緑茶を飲むか、逆に緑茶を飲んでから2時間後に薬を服用することが推奨されます。 この時間的間隔により、薬の吸収が完了した後にカテキンが体内に入るため、直接的な相互作用を避けられます。ただし、薬の種類や個人の代謝速度により適切な間隔は異なるため、詳細は医師や薬剤師に確認することが重要です。 特に血糖降下薬や血圧降下薬など、効果が鋭敏に変動する薬を服用している方は、緑茶やカテキンサプリメントの摂取について事前に相談してください。

食事内容に応じた調整

鉄を豊富に含む食事を摂る際には、緑茶の摂取タイミングを調整することで、鉄の吸収を妨げにくくなります。例えば、赤身の肉やほうれん草など鉄を多く含む食品を食べる際は、食事中の緑茶は控えめにし、食後しばらくしてから楽しむとよいでしょう。 一方、脂質や糖質が多い食事では、食事中に緑茶を飲むことで血糖値や脂質の上昇を穏やかにする効果が期待できます。このように、食事の内容に応じて緑茶を飲むタイミングを変えることで、カテキンの恩恵を受けつつ、マイナスの影響を抑えられます。 ご自身の健康状態や食事内容を考慮して、最適な飲み方を見つけることが大切です。一律の決まりではなく、個々の状況に合わせた柔軟な対応が望ましいでしょう。

まとめ

カテキンは私たちの健康をさまざまな側面からサポートする有用な成分です。抗酸化作用や脂質代謝の改善、血糖値や血圧の調節など、多様な効果が研究で示されています。日常的に緑茶を飲む習慣は、これらの恩恵を受ける手軽な方法といえるでしょう。 ただし、過剰摂取による肝機能障害や鉄吸収阻害といったリスクもあるため、適量を守ることが大切です。1日に緑茶を3から5杯程度飲む分には問題ありませんが、サプリメントを利用する場合は特に注意が必要です。 他の栄養素や薬との相互作用にも注意し、必要に応じて医療機関に相談しながら取り入れてください。鉄剤を服用している方や抗凝固薬を使用している方は、摂取タイミングを調整することで相互作用のリスクを減らせます。 カテキンはビタミンCや食物繊維と組み合わせることで、相乗効果が期待できます。緑茶と果物や野菜を一緒に摂取する習慣は、栄養面でも理にかなった方法といえます。 緑茶を中心としたカテキンの摂取を日常の習慣とし、バランスの取れた食事や適度な運動と組み合わせることで、健康的な生活の一助としていただければ幸いです。特定の成分に過度に依存するのではなく、総合的な生活習慣の改善を心がけることが、長期的な健康維持には最も重要です。

この記事の監修管理栄養士

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