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「原因不明」の発熱を詳しく調べるには『何科』へ行けばいいかご存じですか?【医師解説】

 公開日:2025/11/28
発熱への対応と注意点

原因不明の発熱が続く場合、自己判断での解熱剤の長期使用は避けるべきです。発熱時は体力を消耗するため、適切な対応により症状の悪化を防ぐことが重要です。本章では日常生活での注意事項と、専門医療機関への受診が必要となるタイミングについて説明します。体温や症状の記録は診断に大変有用であり、医師への説明をスムーズにします。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

発熱への対応と注意点

原因不明の発熱が続く場合、自己判断での解熱剤の長期使用は避けるべきです。解熱剤は一時的に症状を和らげますが、根本的な原因の治療にはならず、診断を遅らせる可能性もあります。

日常生活での注意事項

発熱時は体力を消耗するため、十分な休息と栄養補給が必要です。脱水を防ぐために、水分を小まめに摂取しましょう。経口補水液やスポーツドリンクなどで、失われた水分と電解質を補給することが推奨されます。食欲がない場合でも、消化の良い食事を少量ずつ摂るよう心がけてください。

室温や衣服の調整も重要です。寒気がする時期は身体を温め、熱が上がりきって汗をかき始めたら衣服を調整し、汗をこまめに拭き取ります。部屋の換気を適度に行い、湿度を保つことも快適さの維持に役立ちます。環境の調整は、症状の緩和に寄与することがあります。

体温の記録は診断に大変有用です。朝、昼、夕、就寝前の1日4回程度、体温を測定し記録しましょう。併せて、その時の症状や活動内容もメモしておくと、医師への説明がスムーズになります。

専門医療機関への受診

発熱が1週間以上続く場合、または高熱が3日以上続く場合は、医療機関を受診する必要があります。特に、意識がもうろうとする、呼吸が苦しい、胸痛がある、激しい頭痛がある、けいれんを起こすといった症状を伴う場合は、緊急性が高いため速やかに受診してください。

かかりつけ医がいる場合は、まずそこで相談することをおすすめします。必要に応じて専門医療機関への紹介が行われます。不明熱の精査には、総合内科や感染症内科、リウマチ・膠原病内科などの専門の医師が関わることがあります。複数の診療科が連携することで、より正確な診断につながる可能性があります。

診断が確定するまで時間がかかることもありますが、焦らずに医師の指示に従って検査を進めていくことが大切です。場合によっては入院での精査が必要になることもあります。診断プロセスには段階的なアプローチが必要とされ、一度の受診ですべてが明らかになるとは限りません。

まとめ

原因不明の足の痛み、発熱、腹痛、青あざ、体調不良など、身体が発するさまざまなサインには、それぞれに多様な原因が潜んでいる可能性があります。これらの症状は日常的によく経験するものですが、長期間続く場合や生活に支障をきたす場合は、専門的な評価が必要です。自己判断で対処するのではなく、適切なタイミングで医療機関を受診し、詳しい検査と診断を受けることが、根本的な解決への第一歩です。
原因不明の症状に対しては焦らず段階的に対応していくことが重要で、医療機関での適切な評価と治療、そして自身でのセルフケアを組み合わせることで、症状の改善と生活の質の向上を目指しましょう。

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