サラダが塩分過多の原因に?手作りドレッシングで始める「無理のない減塩」
公開日:2025/12/01

サラダに欠かせないドレッシングですが、選び方次第で塩分や油分を過剰に摂取してしまうことがあります。健康的に楽しむためには、成分表示を確認し、塩分の少ないものを選ぶことが大切です。ここでは、市販ドレッシングの塩分量と、自家製で塩分を調整する工夫について詳しく解説します。

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。
ドレッシングの選び方と塩分摂取量の管理
サラダを食べる際に使用するドレッシングは、味を豊かにする一方で、塩分や油分の過剰摂取につながることがあります。健康的にサラダを楽しむためには、ドレッシングの選び方に注意が必要です。市販ドレッシングの塩分含有量
市販のドレッシングには、想像以上に多くの塩分が含まれていることがあります。一般的なフレンチドレッシングやシーザードレッシングは、大さじ1杯あたり約0.5〜1.0gの食塩相当量を含んでいます。サラダにたっぷりとドレッシングをかけると、それだけで1日の塩分摂取目標量のかなりの部分を占めてしまう可能性があります。 厚生労働省が推奨する成人の1日の食塩摂取目標量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満です。高血圧や腎疾患のある方では、さらに厳格な制限が必要となります。ドレッシングを選ぶ際には、栄養成分表示を確認し、塩分含有量が少ないものを選ぶことが重要です。また、使用量をコントロールし、かけすぎないように注意することも減塩につながります。ドレッシングは全体にかけるのではなく、小皿に入れて少量ずつつけながら食べる方法も効果的です。塩分制限が必要な方は、医師や管理栄養士から具体的な摂取量の指導を受け、それに従うことが大切です。自家製ドレッシングによる塩分調整
塩分摂取を抑えるためには、自家製のドレッシングを作ることが効果的です。オリーブオイルやレモン汁、酢をベースに、少量の塩とハーブ、スパイスを加えることで、風味豊かで塩分控えめなドレッシングが完成します。酸味や香りを活用することで、塩分を減らしても物足りなさを感じにくくなります。 例えば、レモン汁大さじ1、オリーブオイル大さじ2、塩ひとつまみ(約0.5g)、黒こしょう少々を混ぜ合わせるだけで、シンプルで健康的なドレッシングができます。このレシピでは、塩分量を自分で調整できるため、減塩が必要な方にも適しています。また、ヨーグルトやみそを少量加えることで、コクと風味が増し、塩分を控えても満足感のある味わいになります。自家製ドレッシングは、添加物を避けられる点でも健康的な選択です。ただし、みそなどの発酵調味料にも塩分が含まれているため、使用量には注意が必要です。自分の健康状態に合わせて、適切な塩分量を調整することが重要です。まとめ
サラダは、ビタミンや食物繊維を豊富に含み、血糖値のコントロールや減塩生活の実践に役立つ重要な食事です。多様な野菜を組み合わせることで、バランスよく栄養素を摂取でき、免疫機能の向上や腸内環境の改善、生活習慣病の予防につながります。食前にサラダを摂取する習慣や、ドレッシングの選び方を工夫することで、その効果をさらに高めることができます。 ただし、サラダの効果には個人差があり、年齢や基礎疾患の有無、生活環境によっても異なります。食物繊維の摂取量は徐々に増やし、水分も十分に摂ることが大切です。また、サラダだけで健康が維持できるわけではなく、適度な運動や十分な睡眠、ストレス管理などの総合的な生活習慣の改善が必要です。 日常的にサラダを取り入れ、健康的な食生活を実践しましょう。気になる症状や健康管理については、医療機関や管理栄養士に相談することをおすすめします。個々の健康状態に合わせた適切な食事療法を受けることで、より効果的な健康管理が可能になります。参考文献