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激しい運動が逆効果に? 「尿酸値」を下げる無理のない運動習慣のコツ

 公開日:2025/11/12
食事以外で尿酸値をコントロールする方法

尿酸値の管理は食事だけでは十分ではありません。適度な運動、質の良い睡眠、適正体重の維持など、生活全般を見直すことが効果的なコントロールにつながります。特に肥満やストレスは尿酸の排出を妨げる要因となるため、総合的なアプローチが求められます。本章では、食事以外の視点から尿酸値を改善するための生活習慣について、無理なく続けられる方法をご紹介します。

浅川 貴介

監修医師
浅川 貴介(医師)

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【経歴】
2004年 私立海城高等学校卒業
2010年 私立東邦大学医学部卒業 医師免許取得
2012年 公益財団法人日産厚生会玉川病院
2016年 東邦大学医療センター大橋病院 腎臓内科
2018年 医療社団法人七福会ホリィマームクリニック
2022年 浅川クリニック
【免許・資格】
・医学博士
・日本内科学会総合内科専門医
・日本腎臓学会腎臓専門医
・日本透析医学会透析専門医
・労働衛生コンサルタント(保健衛生)
・東京都福祉局認定難病指定医

食事以外で尿酸値をコントロールする方法

食事管理に加えて、生活習慣全般を見直すことで、尿酸値をより効果的にコントロールできます。体重管理や運動習慣、ストレス対策など、多角的なアプローチが重要です。

肥満と尿酸値の関係

肥満は尿酸値の上昇と密接に関連しています。体重が増えると、体内での尿酸の生成が増加し、同時に腎臓からの排出が低下する傾向があります。内臓脂肪が蓄積すると、インスリン抵抗性が高まり、これが尿酸の排出を妨げる要因となります。そのため、適正体重を維持することは、尿酸値管理において非常に重要です。ただし、急激な減量は筋肉の分解を促し、かえって尿酸値を上昇させることがあるため、無理のないペースで体重を減らすことが推奨されます。月に1kgから2kg程度の減量を目標に、バランスの取れた食事と適度な運動を組み合わせることが理想的です。食事制限だけでなく、運動によってエネルギーを消費することで、筋肉量を維持しながら健康的に体重を減らすことができます。

ストレスと睡眠が尿酸値に与える影響

ストレスや睡眠不足も、尿酸値に影響を与える要因の一つです。ストレスが続くと、体内でのホルモンバランスが乱れ、代謝に悪影響を及ぼします。また、ストレスによって過食や飲酒が増えることもあり、これが尿酸値の上昇につながります。十分な睡眠を取ることで、体の代謝機能が正常に保たれ、尿酸の排出もスムーズになります。睡眠時間は一日に7時間から8時間を目安にし、規則正しい生活リズムを心がけることが大切です。リラックスできる時間を持つことや、趣味に取り組むこと、適度な運動を取り入れることで、ストレスを軽減することができます。こうした生活習慣の改善が、尿酸値の安定にも寄与します。

まとめ

尿酸値の管理は、食事の見直しと生活習慣の改善を基本とし、必要に応じて医療機関のサポートを受けることで、効果的に行うことができます。プリン体の多い食品を控え、水分を十分に摂取し、適正体重を維持することが重要です。痛風や合併症のリスクを減らすためには、定期的な検査で尿酸値をチェックし、早期に対処することが大切です。自分の健康状態を把握し、専門家と相談しながら、長期的に取り組んでいきましょう。

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