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ビールより清涼飲料水が怖い? 「尿酸値」を上げる見落とされがちなメカニズム

 公開日:2025/11/10
水分摂取と生活習慣による尿酸値への影響

尿酸値の管理には、食事内容だけでなく日常の水分補給や生活リズムの見直しが欠かせません。十分な水分摂取は尿酸の体外排出を助け、適度な運動やアルコールの制限も尿酸値を安定させる大切な要素です。毎日の小さな習慣の積み重ねが、長期的な健康維持につながります。本章では、水分補給の方法や生活習慣改善のポイントを具体的にご紹介します。

浅川 貴介

監修医師
浅川 貴介(医師)

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【経歴】
2004年 私立海城高等学校卒業
2010年 私立東邦大学医学部卒業 医師免許取得
2012年 公益財団法人日産厚生会玉川病院
2016年 東邦大学医療センター大橋病院 腎臓内科
2018年 医療社団法人七福会ホリィマームクリニック
2022年 浅川クリニック
【免許・資格】
・医学博士
・日本内科学会総合内科専門医
・日本腎臓学会腎臓専門医
・日本透析医学会透析専門医
・労働衛生コンサルタント(保健衛生)
・東京都福祉局認定難病指定医

水分摂取と生活習慣による尿酸値への影響

食べ物だけでなく、水分摂取量や日常の生活習慣も尿酸値に大きく関わっています。十分な水分を摂取することで尿量が増え、尿酸の排出が促進されます。また、適度な運動やアルコールの管理も重要な要素です。

十分な水分補給で尿酸の排出を助ける

水分を十分に摂取することは、尿酸値管理において非常に重要です。尿量が増えることで、体内に蓄積した尿酸を効率よく体外へ排出できます。一日に2リットル程度の水分を目安に摂取することが推奨されます。ただし、一度に大量の水を飲むのではなく、こまめに分けて飲むことが大切です。朝起きたとき、食事の前後、運動後など、生活のリズムに合わせて意識的に水分を補給しましょう。飲み物の種類については、水や麦茶、ほうじ茶など、カフェインや糖分の少ないものが適しています。清涼飲料水やジュースは糖分が多く、かえって尿酸値を上昇させる原因となることがあるため注意が必要です。アルコール飲料についても、特にビールはプリン体が多く含まれているため、控えめにすることが望ましいです。

適度な運動とアルコール管理の重要性

適度な運動は体重管理や代謝の改善に役立ち、尿酸値の安定にも寄与します。ウォーキングや軽いジョギング、水泳など、負荷が強すぎない有酸素運動が適しています。激しい運動は筋肉の分解を促し、かえって尿酸値を一時的に上昇させることがあるため、無理のない範囲で続けることが大切です。また、肥満は尿酸値の上昇と関連があるため、適正体重を維持することも重要です。アルコールについては、種類や量に注意が必要です。ビールや紹興酒はプリン体が多く含まれているため、摂取量を控えることが推奨されます。蒸留酒であるウイスキーや焼酎はプリン体が少ないものの、アルコール自体が尿酸の生成を促進し、排出を妨げる作用があります。そのため、アルコールを飲む際には量を控えめにし、休肝日を設けることが望ましいです。

まとめ

尿酸値の管理は、食事の見直しと生活習慣の改善を基本とし、必要に応じて医療機関のサポートを受けることで、効果的に行うことができます。プリン体の多い食品を控え、水分を十分に摂取し、適正体重を維持することが重要です。痛風や合併症のリスクを減らすためには、定期的な検査で尿酸値をチェックし、早期に対処することが大切です。自分の健康状態を把握し、専門家と相談しながら、長期的に取り組んでいきましょう。

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