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老眼対策はコンタクトで!ソフトとハードの違いやライフスタイルに合わせた矯正方法の選択

 公開日:2025/12/06
老眼とコンタクトレンズの選び方

老眼を矯正する手段としてコンタクトレンズを選択する方が増えています。遠近両用タイプやモノビジョン方式など、レンズの種類によって特徴が異なり、日常生活のシーンに応じた使い分けが可能です。ソフトとハードの違いや装用時の注意点を理解することで、自分に適した矯正方法を見つけることができます。眼科の専門の医師と相談しながら、ライフスタイルに合わせた選択をすることが大切です。

柿崎 寛子

監修医師
柿崎 寛子(医師)

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三重大学医学部卒業 / 現在はVISTA medical center shenzhen 勤務 / 専門は眼科

老眼とコンタクトレンズの選び方

老眼は加齢に伴う目の調節機能の低下によって生じます。コンタクトレンズを使った矯正は、眼鏡をかけたくない方や、生活シーンに応じて使い分けたい方に適した選択肢の一つです。

老眼用コンタクトレンズの種類と特徴

老眼を矯正するコンタクトレンズには、大きく分けて遠近両用タイプと、単焦点の老眼鏡用度数を組み合わせたモノビジョン方式があります。
遠近両用コンタクトレンズは、一枚のレンズの中に遠方用と近方用の度数が組み込まれた設計です。同心円状に度数を配置したマルチフォーカルタイプと、レンズの上下で度数が異なるバイフォーカルタイプに分かれます。遠くを見るときも手元を見るときも、同じレンズで自然に対応できるため、日常生活で視線を頻繁に移動させる方に適しています。
一方、モノビジョン方式は、片方の目で遠方を、もう片方の目で近方を見るように度数を調整する方法です。脳が両目の情報を統合することで、遠近のどちらも比較的鮮明に認識できます。ただし、慣れるまでに時間を要する場合があり、立体感や距離感が掴みにくく感じる方もいらっしゃいます。
ソフトコンタクトレンズとハードコンタクトレンズのどちらでも遠近両用タイプは存在しますが、ハードレンズのほうが光学性能に優れ、視力の質が高い傾向にあります。一方で装用感はソフトレンズのほうが良好と感じる方が多く、ライフスタイルや目の状態に応じて選択することが重要です。

コンタクトレンズ装用時の注意点と適応条件

老眼用コンタクトレンズを使用する際には、いくつかの注意点があります。まず、遠近両用レンズは構造上、単焦点レンズに比べて若干見え方の質が落ちる場合があります。特に夜間の運転や細かい作業では、コントラストの低下や光のにじみを感じることがあるため、状況に応じて眼鏡と併用する方も少なくありません。
装用時間や管理方法も重要です。長時間の装用は目の乾燥を招きやすく、特に加齢により涙液の分泌量が減少している場合は、ドライアイの症状が悪化する可能性があります。定期的な休憩や点眼薬の使用、装用時間の調整が必要です。
また、コンタクトレンズによる矯正が適さない方もいらっしゃいます。角膜の形状に異常がある方、重度のドライアイの方、感染症を繰り返す方などは、眼科の専門の医師の診察を受けたうえで、使用の可否を慎重に判断する必要があります。
老眼用コンタクトレンズを初めて使用する場合は、必ず眼科を受診し、適切なレンズの種類や度数、装用方法について指導を受けてください。処方後も定期的な検診を受けることで、目の健康を守りながら快適な視生活を維持できます。

まとめ

老眼は加齢に伴う自然な変化ですが、適切な対処によって生活の質を大きく改善できます。コンタクトレンズや眼鏡による矯正、レーシックなどの外科的治療、目薬の使用など、選択肢は多様です。近視や遠視などの屈折異常がある場合は、その影響も考慮した矯正が必要になります。定期的な検診によって、ほかの眼疾患の早期発見にもつながります。
老眼は誰にでも訪れる変化ですが、適切な知識と対処によって、その影響を抑えることができます。目の健康は生活の質に直結するため、日頃から意識的にケアすることが大切です。

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