目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 配信コンテンツ
  3. 「へそのごま」が溜まりやすいのはなぜ? 体質・生活習慣に潜む3つの原因

「へそのごま」が溜まりやすいのはなぜ? 体質・生活習慣に潜む3つの原因

 公開日:2025/11/15
へそのごまがたまりやすい方の特徴

へそのごまの蓄積しやすさは、すべての方で同じではありません。へその形状や皮脂の分泌量といった身体的な要因に加えて、入浴習慣や衣類の選択などの生活要因が複雑に絡み合っています。自分がどのようなタイプに当てはまるかを知ることで、より効果的な予防策を立てることができます。ここでは、へそのごまがたまりやすい方の体質的特徴と、生活習慣による影響について詳しく解説します。

松澤 宗範

監修医師
松澤 宗範(青山メディカルクリニック)

プロフィールをもっと見る
2014年3月 近畿大学医学部医学科卒業
2014年4月 慶應義塾大学病院初期臨床研修医
2016年4月 慶應義塾大学病院形成外科入局
2016年10月 佐野厚生総合病院形成外科
2017年4月 横浜市立市民病院形成外科
2018年4月 埼玉医科総合医療センター形成外科・美容外科
2018年10月 慶應義塾大学病院形成外科助教休職
2019年2月 銀座美容外科クリニック 分院長
2020年5月 青山メディカルクリニック 開業
所属学会:日本形成外科学会・日本抗加齢医学会・日本アンチエイジング外科学会・日本医学脱毛学会

へそのごまがたまりやすい方の特徴

へそのごまの蓄積しやすさには個人差があり、体質や生活習慣が大きく影響します。へその形状、皮脂分泌量、発汗量などの身体的要因と、入浴習慣や衣類選択などの環境的要因が複合的に関与しています。

へその形状と体質的要因

へその形状は、臍帯の脱落後の瘢痕形成によって決まり、遺伝的要素と出生時の処置の影響を受けます。深く窪んだへそを持つ方は、空気の流通が悪く、汚れが奥に滞留しやすいため、へそのごまが形成されやすくなります。 また、へその周囲の皮膚にひだやしわが多い方も、汚れが溜まりやすい傾向にあります。肥満体型の方は、腹部の脂肪によってへその窪みが深くなり、さらに皮膚が重なり合うことで、湿潤環境が持続しやすくなります。 皮脂分泌が盛んな方も、へそのごまが蓄積しやすいです。皮脂の分泌量は遺伝的要因やホルモンバランスに左右され、思春期や成人男性、多毛の方などは皮脂量が多い傾向にあります。 さらに、発汗量が多い方も注意が必要です。汗に含まれる塩分やタンパク質が皮脂と混ざり合い、へそのごまの形成を促進します。特に夏季や運動後など、発汗が増える状況では、へその清潔保持がより重要になります。

生活習慣と衛生管理の影響

入浴やシャワーの頻度が低い方、またはへそを意識的に洗わない方は、当然ながらへそのごまが蓄積しやすくなります。忙しさやライフスタイルの変化により、入浴習慣が不規則になると、へその清潔が疎かになりがちです。 衣類の選択も影響します。通気性の悪い化学繊維の衣類や、身体にぴったりとフィットした服を長時間着用すると、へその周囲が蒸れやすくなり、皮脂や汗の分解が促進されます。 また、仕事や趣味で屋外活動が多く、埃や土にさらされる機会が多い方は、へその窪みに外部からの汚れが入り込みやすくなります。 糖尿病や免疫不全などの基礎疾患を持つ方は、皮膚のバリア機能が低下し、細菌や真菌が繁殖しやすい状態にあります。これらの方は、へそのごまが蓄積しやすいだけでなく、感染症のリスクも高まるため、より丁寧なケアが求められます。 妊娠中の女性は、腹部の膨張によりへその形状が変化し、一時的にへそのごまが蓄積しやすくなることがあります。産後も、育児の忙しさから自身のケアが後回しになりがちなため、意識的なへそのケアが重要です。

まとめ

へそのごまは、皮脂、汗、角質などが蓄積した汚れの塊であり、放置すると臭いや炎症の原因となります。安全な除去には、オイルでふやかしてから優しく取り除く方法が推奨されます。無理に引き剥がすと皮膚を傷つけ、痛みや感染を招くため注意が必要です。 へその形状や皮脂分泌量、生活習慣により蓄積しやすさには個人差があります。日常的な入浴時の丁寧な洗浄と乾燥、通気性の良い衣類の選択が予防に有効です。 強い臭いや炎症、除去後の持続する痛みがある場合は、速やかに皮膚科を受診し、適切な治療を受けることをおすすめします。定期的なケアを習慣化することで、へそのごまによるトラブルを未然に防ぎ、清潔で健康的な状態を保つことができます。

この記事の監修医師

注目記事