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「赤ちゃんのむし歯予防」に食後何をすると良い?日常生活でできる予防法を解説!

 公開日:2025/11/18
「赤ちゃんのむし歯予防」に食後何をすると良い?日常生活でできる予防法を解説!

むし歯予防は特別なことではなく、日常生活の中で実践できる習慣の積み重ねです。食事の工夫や口腔ケアの方法を見直すことで、赤ちゃんの口腔環境を守ることができます。このセクションでは食事と間食の適切な管理方法、正しい口腔ケアの手順と頻度について具体的に説明します。毎日の生活の中で無理なく続けられる予防習慣を取り入れ、効果的なむし歯予防を実現しましょう。

柴原 孝彦

監修歯科医師
柴原 孝彦(東京歯科大学名誉教授)

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1979年東京歯科大学卒業、2004年東京歯科大学主任教授、2012年東京歯科大学市川総合病院口腔がんセンター長、2020年東京歯科大学名誉教授。
著書は「口腔顎顔面外科学(医歯薬出版)」「標準口腔外科学(医学書院)」「カラーアトラス コンサイス口腔外科学(学建書院)」「口腔がん検診 どうするの、どう診るの(クインテッセンス出版)」「衛生士のための看護学大意(医歯薬出版)」「かかりつけ歯科医からはじめる口腔がん検診step1/2/3(医歯薬出版)」「エナメル上皮腫の診療ガイドライン(学術社)」「薬剤・ビスフォスフォネート関連顎骨壊死MRONJ・BRONJ(クインテッセンス出版)」「知っておきたい舌がん(扶桑社)」「口腔がんについて患者さんに説明するときに使える本(医歯薬出版)」など。

日常生活で実践できる予防習慣

むし歯予防は特別なことではなく、日常生活の中で実践できる習慣の積み重ねです。食事の工夫や口腔ケアの方法を見直すことで、赤ちゃんの口腔環境を守ることができます。

食事と間食の適切な管理方法

むし歯予防において食生活の管理は重要な要素です。糖分を含む食品は口腔内を酸性にし、エナメル質の脱灰を促進します。しかし糖分を完全に避けることは現実的ではありません。重要なのは摂取の頻度と時間帯を管理することです。 食事は規則正しい時間に摂り、間食の回数を1日2回程度に制限することが推奨されます。間食の時間を決めることで、口腔内が中性に戻る時間を確保できます。おやつには糖分の少ない果物や野菜、チーズなどを選ぶことが望ましいでしょう。ただし栄養バランスや子どもの好みも考慮する必要があります。 食後には水やお茶を飲ませて口腔内を洗い流す習慣をつけましょう。特に就寝前の授乳や哺乳瓶での飲み物の与え方には注意が必要です。糖分を含むミルクやジュースを飲んだまま寝ると、睡眠中に唾液の分泌が減少するため、むし歯のリスクが高まる可能性があります。就寝前の授乳後は、水で口をすすぐか、ガーゼで歯を拭いてから寝かせることが理想的です。

正しい口腔ケアの手順と頻度

乳歯が生えたら、1日2回以上の歯磨き方法を習慣づけます。特に就寝前の歯磨き方法は重要です。睡眠中は唾液の分泌が減るため、細菌が増殖しやすい環境になります。寝る前に必ず歯を磨くことで、夜間のむし歯リスクを減らすことができます。 歯ブラシは月齢に応じた大きさと硬さのものを選びましょう。毛先が開いたら交換のサインです。歯磨き剤は1歳までは必須ではありませんが、1歳を過ぎたらフッ素入りのものを使用することが推奨されます。使用量は年齢に応じて調整し、1~2歳では米粒程度、3~5歳ではグリーンピース程度が目安です。 仕上げ磨きは保護者が必ず行います。お子さんを仰向けに寝かせ、保護者の膝の上に頭を乗せる姿勢が磨きやすいでしょう。歯と歯茎の境目や歯と歯の間、奥歯の噛む面を重点的に磨きます。力を入れすぎず、優しく細かく動かすことがコツです。嫌がる場合は短時間でも継続することが大切で、徐々に慣れていくことを目指しましょう。

まとめ

赤ちゃんのむし歯予防は、感染経路の理解と日常的な対策の積み重ねによって実践できます。特に1歳半から3歳までの感染の窓と呼ばれる時期に配慮し、食器の共有を避ける、保護者自身の口腔ケアを徹底するなどの対策を講じることが大切です。乳歯の健康は永久歯や全身の発達にも影響する可能性があるため、軽視せず適切なケアを継続しましょう。ただし完璧を目指す必要はなく、できる範囲で無理なく続けることが重要です。不安な点がある場合は、早めに歯科医院を受診し、専門家の指導を受けることをおすすめします。

この記事の監修歯科医師

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