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「インスタントラーメンをダイエット食」に?調理法を解説!【管理栄養士監修】

 公開日:2025/11/25
「インスタントラーメンをダイエット食」に?調理法を解説!【管理栄養士監修】

体重を減らしたいと考えている方にとって、インスタントラーメンは避けるべき食品と思われがちですが、適切な方法で取り入れれば必ずしも禁止する必要はありません。カロリー収支を意識し、栄養バランスを整えるアレンジを加えることで、ダイエット中でも楽しむことが可能です。ここでは、カロリー収支とダイエットの原則や、インスタントラーメンをダイエット食に近づけるアレンジ方法について解説します。

武井 香七

監修管理栄養士
武井 香七(管理栄養士)

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帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科卒業 横浜未来ヘルスケアシステム、戸塚共立第一病院3年7ヶ月勤務 株式会社コノヒカラ、障がい者グループホーム半年勤務 その後フリーランスを経て株式会社Wellness leadを設立。栄養士事業と健康事業を行なっている。

保有免許・資格
管理栄養士資格

ダイエット中にインスタントラーメンを食べても良いのか

体重を減らしたいと考えている方にとって、インスタントラーメンは避けるべき食品と思われがちですが、適切な方法で取り入れれば、必ずしも禁止する必要はありません。

カロリー収支とダイエットの原則

ダイエットの基本は、摂取カロリーを消費カロリーよりも少なくすることです。体重1kgを減らすには、約7,200kcalのエネルギー不足を作る必要があります。1ヶ月で2kgの減量を目指す場合、1日あたり約480kcalの不足を作ることが目標となります。

インスタントラーメン1食が400から500kcalであることを考えると、1日の総摂取カロリーをコントロールできれば、時々食べることは可能です。例えば、昼食にインスタントラーメンを食べた場合、朝食と夕食で低カロリーの食事を選び、間食を控えることで、1日の総カロリーを目標範囲内に収めることができます。

ただし、前述のように、インスタントラーメンは血糖値の乱高下を招き、空腹感を早期に感じやすいという問題があります。このため、ダイエット中は週に1回程度に留め、ほかの日はタンパク質と食物繊維が豊富な食事を心がけることが推奨されます。持続可能なダイエットのためには、極端な制限よりも、バランスの取れた食事と適度な運動の組み合わせが重要です。

インスタントラーメンをダイエット食に近づけるアレンジ

ダイエット中にインスタントラーメンを食べる場合、アレンジ次第で栄養バランスを改善し、満腹感を高めることができます。効果的な方法は、野菜とタンパク質を大量に追加することです。

野菜は、キャベツ、白菜、もやし、ブロッコリー、にんじんなど、低カロリーで食物繊維が豊富なものを選びます。200から300g程度の野菜を加えることで、かさが増し、満腹感が得られやすくなります。野菜の食物繊維は、麺の糖質の吸収を緩やかにし、血糖値の急上昇を抑える効果もあります。

タンパク質源としては、鶏むね肉、豆腐、卵、納豆などが適しています。特に鶏むね肉は、高タンパク・低脂質の優れた食材で、100gあたり約100kcal、タンパク質約20gを摂取できます。タンパク質は筋肉の維持に必要であり、ダイエット中の筋肉量減少を防ぐためにも積極的に摂りたい栄養素です。

麺の量を減らし(通常の半分から3分の2程度)、その分を野菜とタンパク質で補うことで、総カロリーを抑えながら栄養バランスを整えることができます。このアレンジにより、インスタントラーメンを食べながらも、ダイエットの目標に近づくことが可能になります。

まとめ

インスタントラーメンは手軽で美味しい食品ですが、高カロリー、高脂質、高塩分という特性から、頻繁な摂取は体重増加や生活習慣病のリスクを高める可能性があります。栄養バランスの偏りも大きく、ビタミン、ミネラル、食物繊維、タンパク質が不足しがちです。

適切な知識を持ち、野菜やタンパク質を追加する、スープを残す、ノンフライ麺を選ぶなどの工夫を行うことで、健康への悪影響を抑えることができます。食べる頻度を週に1から2回程度に抑え、必ず副菜や追加の食材で栄養バランスを整えることが大切です。

体重管理や健康状態が気になる方は、食生活全体を見直し、必要に応じて医療機関や栄養士への相談をご検討ください。インスタントラーメンを完全に避ける必要はありませんが、食事全体のバランスを意識することで、健康的な食生活を維持することが可能です。

この記事の監修管理栄養士

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