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「インスタントラーメンで塩分と脂質を抑える工夫」とは?【管理栄養士監修】

 公開日:2025/11/24
「インスタントラーメンで塩分と脂質を抑える工夫」とは?【管理栄養士監修】

インスタントラーメンを完全に避けることが難しい場合でも、調理法や食べ方を工夫することで、健康への悪影響を軽減することができます。スープの飲み方や製品の選び方を見直すだけでも、塩分とカロリーを大幅に削減できる場合があります。ここでは、スープを残して塩分とカロリーを削減する方法や、ノンフライ麺や低塩タイプの選択について紹介します。実践的な方法を知って、健康的に楽しみましょう。

武井 香七

監修管理栄養士
武井 香七(管理栄養士)

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帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科卒業 横浜未来ヘルスケアシステム、戸塚共立第一病院3年7ヶ月勤務 株式会社コノヒカラ、障がい者グループホーム半年勤務 その後フリーランスを経て株式会社Wellness leadを設立。栄養士事業と健康事業を行なっている。

保有免許・資格
管理栄養士資格

インスタントラーメンを食べるときの健康的な工夫

インスタントラーメンを完全に避けることが難しい場合でも、調理法や食べ方を工夫することで、健康への悪影響を軽減することができます。実践的な方法を知っておきましょう。

スープを残して塩分とカロリーを削減

インスタントラーメンの塩分とカロリーを大幅に減らす効果的な方法は、スープを飲み干さないことです。スープには、脂質と塩分が高濃度で含まれており、麺を食べ終えた後にスープを全て飲むと、塩分摂取量は5から6g、追加カロリーは100から150kcalに達します。

スープを半分残すだけで、塩分を2.5から3g、カロリーを50から75kcal削減できます。スープを完全に残せば、塩分とカロリーの削減効果はさらに大きくなります。スープの味を楽しみたい場合は、麺を食べる途中で少量ずつ飲む程度に留め、食べ終わった後は残すという習慣をつけると良いでしょう。

また、スープを作る際に、添付の粉末スープやタレを全量使わず、3分の2程度に減らすという方法もあります。味が物足りないと感じる場合は、こしょうや七味唐辛子、にんにくなどの香辛料で風味を補うことができます。これらの香辛料は塩分やカロリーをほとんど含まないため、安心して使用できます。

ノンフライ麺や低塩タイプの選択

近年では、健康志向の高まりを受けて、ノンフライ麺や低塩タイプのインスタントラーメンが増えています。これらの製品を選ぶことで、通常のインスタントラーメンよりも健康的に楽しむことができます。

ノンフライ麺は、油で揚げずに熱風で乾燥させた麺で、脂質含有量が通常の麺の半分以下に抑えられています。1食あたりのカロリーも300から350kcal程度と、揚げ麺タイプよりも100から150kcal低くなっています。脂質の摂取を減らすことで、体重管理や脂質異常症の予防に役立ちます。

低塩タイプのインスタントラーメンは、塩分含有量が通常の製品よりも20から30%程度少なく設計されています。1食あたり3から4g程度の塩分量に抑えられているため、高血圧が気になる方や減塩を心がけている方に適しています。ただし、低塩タイプでも依然として塩分は多めですので、スープを残すなどの工夫は引き続き必要です。

商品を選ぶ際には、パッケージの栄養成分表示を確認する習慣をつけましょう。エネルギー、脂質、塩分相当量を比較して、より健康的な選択肢を選ぶことが大切です。

まとめ

インスタントラーメンは手軽で美味しい食品ですが、高カロリー、高脂質、高塩分という特性から、頻繁な摂取は体重増加や生活習慣病のリスクを高める可能性があります。栄養バランスの偏りも大きく、ビタミン、ミネラル、食物繊維、タンパク質が不足しがちです。

適切な知識を持ち、野菜やタンパク質を追加する、スープを残す、ノンフライ麺を選ぶなどの工夫を行うことで、健康への悪影響を抑えることができます。食べる頻度を週に1から2回程度に抑え、必ず副菜や追加の食材で栄養バランスを整えることが大切です。

体重管理や健康状態が気になる方は、食生活全体を見直し、必要に応じて医療機関や栄養士への相談をご検討ください。インスタントラーメンを完全に避ける必要はありませんが、食事全体のバランスを意識することで、健康的な食生活を維持することが可能です。

この記事の監修管理栄養士

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