「糖尿病による足切断」を防ぐ方法はご存知ですか?【医師監修】

糖尿病は血糖値のコントロールが難しく、進行すると足の血管や神経に障害を起こすことがあります。これにより足の感覚が鈍くなったり、傷が治りにくくなったりして、感染や壊疽(えそ)を起こすと切断が必要です。実際、糖尿病による足の切断は重い合併症のひとつです。本記事は、糖尿病による足切断を防ぐ方法を詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「糖尿病で足を切断」する判断基準とは?足を切断するまでの症状の進み方も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
伊藤 規絵(医師)
目次 -INDEX-
糖尿病による足切断を防ぐ方法

糖尿病による足の変化に気付くためにやるべきことを教えてください
- 赤み
- 水ぶくれ
- ひび割れ
- 色の変化
- 腫れ
- 傷
- 血豆
足裏は見えにくいので、鏡を使ったり家族に見てもらったりするとよいでしょう。
あわせて、しびれ・冷え・ジンジンする痛み、靴ずれの有無なども意識し、いつもと違うと感じたら早めに主治医やフットケア外来に相談します。
参照:『フットケア|糖尿病情報センター』(国立健康危機管理研究機構)
足の切断を防ぐためにどのようなことに気を付けるとよいですか?
まず、食事・運動・薬物療法で血糖値を安定させ、高血糖が続かないことがとても大切です。日常生活では、サイズが合う靴と厚手で締め付けない靴下を選び、素足やサンダルで歩かないようにして、靴ずれやケガを防ぎます。
入浴や就寝前に毎日足を観察し、以下のような変化があれば早めに受診しましょう。
- 赤み
- 腫れ
- ひび割れ
- 水ぶくれ
- 爪の変形
- 色の変化
さらに、喫煙は血流を悪くするため禁煙し、定期的に主治医やフットケア外来で足のチェックを受けることも重要です。
参照:『糖尿病性足病変【症状と診断、フットケア】』(日本医科大学武蔵小杉病院)
すでに足に異常がみられているときはどうすればよいですか?
特に、以下のような症状がある場合は、早急に糖尿病を診ている医師やフットケア外来、血管外科などに相談します。
- 傷が治らない
- じくじくする
- 熱をもつ
- 痛みが強い
- 足が紫〜黒っぽい
- 足全体が腫れている
受診までの間は、傷口をこすらず清潔に保ち、市販の湿布や外用薬をむやみに使わず、きつい靴や靴下を避けて患部への体重をできるだけ減らします。また、血糖値が高い状態では傷が治りにくいため、主治医の指示どおり薬をしっかり内服・自己注射し、受診時に足の状態を常に見せるようにします。
編集部まとめ

糖尿病は、高血糖が続くことで足の神経障害と血流障害が進み、小さな傷や靴ずれから潰瘍・感染・壊疽へ進行し、命を守るために足の切断が必要になることがあります。
糖尿病患者さんの下肢切断リスクは、糖尿病のない方より大幅に高いことが報告されており、早期発見と予防がとても重要です。多くは、しびれや冷え、タコやひび割れ、治りにくい傷などのサインを経て重症化します。毎日の足の観察とフットケア、血糖・血圧・脂質管理、禁煙、合わない靴を避けること、異常を見つけたときの早期受診により、多くの足切断は防げる可能性があります。
参考文献