「うつ病」でずっと寝てる状態が続く際の対処法はご存知ですか?【医師監修】
公開日:2026/04/16

うつ病では不眠だけでなく、過眠といって過度に長く眠ったり日中も強い眠気に襲われたりすることがあります。周囲からは怠けていると誤解されがちですが、本人の意思で起きられないこともあります。本記事では、うつ病で「ずっと寝ている」状態の対処法や周囲のサポート方法について解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「うつ病になるとずっと寝てしまう」のはどうして?対処法も解説!【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
前田 佳宏(医師)
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・和クリニック 院長
・精神科/心療内科医
・精神保健指定医
「泣きたくなったら壁を押せ」著者
大人と子どもの双方で、トラウマや愛着障害に心理療法的アプローチを用いる医師。これまでのべ3,000人以上の臨床に携わる。
島根大学医学部卒業。その後、東京大学医学部附属病院精神神経科に入局、東京警察病院や国立精神神経医療研究センター等を経て、児童精神科外来を3年間、トラウマ専門外来を2年間担当。著書『泣きたくなったら壁を押せ』(サンマーク出版、2026年)では、心理療法のプロセスを物語として描き、私たちの感情の奥にある“適応の物語”をたどった。その視点をともに探る場として、オンラインコミュニティ「しなここメイト」を主宰。cotree顧問医。産業医。日本小児精神神経学会所属。
・精神科/心療内科医
・精神保健指定医
「泣きたくなったら壁を押せ」著者
大人と子どもの双方で、トラウマや愛着障害に心理療法的アプローチを用いる医師。これまでのべ3,000人以上の臨床に携わる。
島根大学医学部卒業。その後、東京大学医学部附属病院精神神経科に入局、東京警察病院や国立精神神経医療研究センター等を経て、児童精神科外来を3年間、トラウマ専門外来を2年間担当。著書『泣きたくなったら壁を押せ』(サンマーク出版、2026年)では、心理療法のプロセスを物語として描き、私たちの感情の奥にある“適応の物語”をたどった。その視点をともに探る場として、オンラインコミュニティ「しなここメイト」を主宰。cotree顧問医。産業医。日本小児精神神経学会所属。
目次 -INDEX-
うつ病で“ずっと寝てる”状態への対処法

生活リズムを整えるためにできる工夫はありますか?
はい、無理のない範囲で生活リズムを立て直す工夫を少しずつ取り入れてみましょう。 規則正しいリズムを取り戻すことはうつ病からの回復に役立ちます。例えば次のような方法があります。
- 朝起きたら数分でも朝日を浴びる
- 日中に軽い運動や外出をしてみる
- 昼間の仮眠は20~30分以内に留める
- 家族と一緒に規則的な行動をする
- 就寝前はスマートフォンやテレビの強い光を避ける
以上のような工夫を少しずつ試し、できた日は自分を褒めてあげてください。焦ってすべてを取り入れると続けることが難しいこともありますので、まずは1つずつ取り入れてみましょう。
眠気が強いときでも受診したほうがよいでしょうか?
日中の強い眠気や過眠傾向が続くようなら、我慢せずに受診することをおすすめします。 「眠いだけで病院に行くのは大げさでは」と思うかもしれません。しかし、前述のように、過度の眠気はうつ病を含むさまざまな原因で起こりえて、放置すると生活に大きな支障をきたす重要な症状です。特に、睡眠時無呼吸症候群など睡眠障害が隠れている場合や、うつ病が原因で過眠になっている場合、それぞれ適切な治療法が異なります。自己判断で様子をみていると、症状が悪化したり治るものも治らなくなったりするリスクがあります。受診することで原因が明確になり、適切な治療によって日中の眠気が改善する可能性があります。つらい眠気に悩んでいる方は、遠慮せず医師に相談してください。
家族がずっと寝てる状態の場合、どのようにサポートすればよいですか?
まずは本人のペースを尊重し、責めずに寄り添うことが大切です。ご家族としては心配で「起こした方がいいのでは?」と思うかもしれません。しかし、無理な対応は逆効果になることがあります。以下のような点に気を付けてサポートしてみてください。
- 決して責めたり無理に起こしたりしない
- 生活リズム作りをそばで支える
- 医師やサポートグループなど支援機関につなげる
家族にとっても心配で負担の大きい状況ですが、決して本人を否定しないでください。暖かく寄り添う姿勢が、本人の安心感につながります。
編集部まとめ

うつ病で一日中寝てしまう状態は、決して本人の甘えや怠惰ではありません。不眠と同様に過眠も見逃せない重要な症状であり、放置すれば生活リズムの乱れや自己嫌悪から症状の悪化を招く可能性があります。しかし適切な対処を行えば、少しずつこの状態から抜け出すことは可能です。家族は焦らず寄り添いながら、必要に応じて医療機関などにつなげましょう。困ったときは一人で抱え込まず、医師らの力を借りながら、自分のペースで心と身体の回復に向き合っていきましょう。
参考文献