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「糖尿病網膜症」の早期発見方法はご存知ですか?【医師監修】

 公開日:2026/04/20
糖尿病網膜症の早期発見方法

糖尿病網膜症は、一般的に糖尿病に罹患してから約5~10年ほどで発症しやすいとされています。
しかし、血糖値の高い状態が続くと、もっと早い段階で発症することや、安定していた糖尿病網膜症が急に増悪してくることも珍しくありません。
また、初期にはほとんど自覚症状がないため、適切なタイミングで眼科を受診できるかどうかが、視力を守れるかどうかの分かれ道です。

この記事では、糖尿病網膜症の早期発見方法を解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「糖尿病網膜症」を発症するとどんな見え方になるかご存知ですか?【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

栗原 大智

監修医師
栗原 大智(医師)

プロフィールをもっと見る
2017年、横浜市立大学医学部卒業。済生会横浜市南部病院にて初期研修修了。2019年、横浜市立大学眼科学教室に入局。日々の診察の傍らライターとしても活動しており、m3や日経メディカルなどでも連載中。「視界の質=Quality of vision(QOV)」を下げないため、診察はもちろん、SNSなどを通じて眼科関連の情報発信の重要性を感じ、日々情報発信にも努めている。日本眼科学会専門医。

糖尿病網膜症を早期発見するためのチェックポイント

糖尿病網膜症を早期発見するためのチェックポイント

糖尿病網膜症は初期に発見すれば進行を食い止めることができますか?

最初の段階である単純糖尿病網膜症のうちに発見し、内科的治療を継続すれば、進行を遅らせたり、食い止めたりできる可能性があります。
特に進行予防には次の4つが大切です。

  • 糖尿病の治療(血糖値を適正に保つ)
  • 高血圧の治療
  • 脂質異常症の治療
  • 禁煙

単純糖尿病網膜症では、自覚症状は乏しいながら、網膜に下記の症状がみられます。

  • 毛細血管瘤
  • 小さな出血(点状・斑状出血)
  • 硬性白斑

初期の単純性糖尿病網膜症の段階であれば、血糖コントロール改善により、これらの症状が軽快することもあります。

どのような見え方になったら糖尿病網膜症が疑われますか?

糖尿病網膜症は、かなり進行するまで自覚症状がほとんどないといわれています。理由として、目が二つあって視力や視野の障害に気が付きにくいことや、眼球を動かすことで見えない部位を気付かぬうちにカバーしてしまうことが挙げられます。
視力異常が出た時点では、すでに失明リスクの高い段階(増殖糖尿病網膜症)になっていることもあります。そのため、見え方に変わりがなくても、内科受診に加えて定期的な眼科受診を継続することが重要です。

糖尿病と診断されている場合に推奨される眼科の受診頻度を教えてください

まずは一度眼科を受診し、現在の網膜の状態を確認してもらいましょう。そのうえで、医師から適切な受診頻度が指示されます。一般的には、糖尿病のある方は年1回の眼底検査が推奨されています。異常がみられる場合は、より短い間隔での受診が必要です。

糖尿病網膜症はどのように治療しますか?

糖尿病網膜症の治療法は、進行段階によって組み合わせが変わります。

  • 血糖・血圧・脂質の管理
  • 禁煙
  • 抗VEGF薬治療(硝子体内内注射)
  • レーザー光凝固(網膜光凝固術)
  • 硝子体手術

治療を行っても、血糖コントロールが不良だと再出血や新生血管の増殖を繰り返すため、
どの段階でも血糖・血圧・脂質の管理、そして禁煙が必須です。
残念ながら、一度進行した糖尿病網膜症を完全にもとの状態に戻すことは難しいのが現状です。糖尿病網膜症は、完全に治癒することはありません。眼科での治療は、これ以上悪化させないため、また、視力低下をできるだけ抑えるために行われます。

編集部まとめ

編集部まとめ
糖尿病網膜症は、重症になるまで見え方の変化がほとんど現れないことが多い病気です。
進行するまで自覚症状に欠けるため、「見えているから大丈夫」と自己判断することは大変危険です。

糖尿病と診断されたら、内科での治療と並行して、必ず定期的に眼科を受診してください。
早期発見・早期治療が、視力を守るための方法です。目の健康を守るためにも、ぜひ継続した受診を心がけましょう。

この記事の監修医師

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