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「緑内障の目薬」にはどのような「副作用」があるかご存知ですか?【医師監修】

 公開日:2026/01/18

緑内障の目薬による副作用と対処法について解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「緑内障の目薬」にはどのような「副作用」があるかご存知ですか?【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

栗原 大智

監修医師
栗原 大智(医師)

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2017年、横浜市立大学医学部卒業。済生会横浜市南部病院にて初期研修修了。2019年、横浜市立大学眼科学教室に入局。日々の診察の傍らライターとしても活動しており、m3や日経メディカルなどでも連載中。「視界の質=Quality of vision(QOV)」を下げないため、診察はもちろん、SNSなどを通じて眼科関連の情報発信の重要性を感じ、日々情報発信にも努めている。日本眼科学会専門医。

緑内障の目薬による副作用と対処法

緑内障の目薬による副作用と対処法

緑内障の目薬にはどのような副作用がありますか?

よくみられる副作用は点眼直後の充血や刺激感です。長期的にみられる主な副作用は下記のとおりです。

  • アレルギー性結膜炎
  • まつ毛の変化
  • まぶたの黒ずみ
  • 眼瞼下垂
  • 目の周囲のくぼみ

また、β遮断薬では喘息や徐脈など全身性副作用のおそれがあります。このような副作用があれば、目薬の変更を検討します。

目薬によって黒ずんだ目の周りの肌をもとに戻すことはできますか?

点眼を続けているうちにまぶたや目の周りの皮膚が黒ずんできたと感じたら、まずは担当医に相談しましょう。

特にプロスタグランジン系の点眼で生じやすい皮膚の色素沈着は、点眼を中止したり、ほかの薬に変更したりすることで、部分的ないし完全にもとに戻る可能性があります。医師の判断で別のタイプの点眼薬に切り替えることも選択肢です。

また、予防策として、点眼の際に薬液がまぶたや皮膚に付いたらすぐ拭き取ります。しかし、それでも微量の液体が残っていれば、副作用の原因になりえます。そのため、点眼後に洗顔あるいはシャワーを浴びることで、残った目薬の成分を洗い流すことをおすすめしています。

副作用によって眼瞼下垂や窪みなどが生じた場合の対処法を教えてください

長期のプロスタグランジン点眼によって、まぶたを開ける筋肉に影響が及び上まぶたが下がってしまうことがあります。瞼の脂肪組織が萎縮して目が落ちくぼんだ状態になることも含め、これもPAPの一症状です。見た目の変化だけでなく、瞼が下がることで視界が遮られてしまうこともあります。

このような副作用が出た場合、まずは点眼薬の変更を検討します。原因となっている薬を中止すれば、これらの変化は徐々に改善する可能性があります。それでも症状が改善しない場合や、瞼のたるみが強く美容面あるいは機能面で支障が大きい場合には、眼瞼下垂の手術で対処することも可能です。手術は負担もありますので、まずは主治医と相談しながら経過をみつつ対応策を検討しましょう。

副作用が少ない緑内障の目薬はありますか?

点眼の回数薬の選択によっても副作用の出方は異なります。一般に、1日の点眼回数が少ない薬は継続しやすさが良好で、点眼時の不快感や全身への移行も少なく抑えられる傾向があります。

例えば、プロスタグランジン関連薬は1日1回で強い効果が得られるため第一選択となっていますが、全身への影響は少ない一方で前述のような局所の副作用(まつ毛や皮膚への影響)が出ることがあります。

一方、炭酸脱水酵素阻害薬やα2作動薬は副作用が少ないことが知られており、全身状態によってはこれらが選択肢になります。また、新しいEP2作動薬は眼周囲の色素沈着などの副作用が起こらない点がメリットです。このように、それぞれの点眼薬に長所と短所があります。眼科医は効果と副作用のバランスをみながら、患者さんの生活スタイルや持病に合わせて適切な目薬を選びます。

編集部まとめ

編集部まとめ
緑内障の治療では眼圧を下げるための点眼の継続が何より重要です。一方で、点眼薬にもさまざまな副作用があるため、その内容を理解し正しく付き合っていくことが大切です。

違和感や副作用症状があれば、我慢せずに主治医に相談しましょう。自己判断で治療を中断すると緑内障が進行するおそれがあります。医師と相談しながら副作用を和らげる方法や代替薬を検討できます。点眼治療を続けるには、正しい知識を持って臨むことが大事です。緑内障と副作用についてよく理解し、納得しながら治療を続けることが、生涯にわたり視力を守ることにつながります。

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