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「糖尿病」の受診の目安となる「尿」の特徴はご存知ですか?【医師監修】

 公開日:2025/11/22

糖尿病という名前には、尿という言葉が含まれています。これは、昔、尿をなめたり乾燥させたりして、糖が含まれているかどうかを調べていた時代の名残です。実際に、尿が甘いことが診断の重要な手がかりとされていました。 では、糖尿病かどうかは、尿の色やにおいをチェックするだけでわかるのでしょうか? 本記事では、尿に変化を感じたときの受診の目安と病院での検査を、わかりやすく解説します。

※この記事はMedical DOCにて『「糖尿病」を発症すると「尿の色」はどのように変化する?匂いの特徴も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

上田 莉子

監修医師
上田 莉子(医師)

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関西医科大学卒業。滋賀医科大学医学部付属病院研修医修了。滋賀医科大学医学部付属病院糖尿病内分泌内科専修医、 京都岡本記念病院糖尿病内分泌内科医員、関西医科大学付属病院糖尿病科病院助教などを経て現職。日本糖尿病学会専門医、 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本医師会認定産業医、日本専門医機構認定内分泌代謝・糖尿病内科領域 専門研修指導医、内科臨床研修指導医

尿に変化を感じたときの受診の目安と病院での検査

尿に変化を感じたときの受診の目安と病院での検査

すぐに病院を受診した方がよい尿の変化を教えてください

尿量が増えたり尿回数が増えたり、特に夜間に何度もトイレに起きるようになったり、極端に喉が渇いたり、1日に何リットルも水分を摂っていることに気付いたりした場合は、糖尿病を発症している可能性があります。 このような症状があるときは、早めにお近くの糖尿病内科の受診が推奨されます。

尿に異変を感じたときは何科を受診すればよいですか?

尿の異常によって受診すべき診療科は異なります。

尿量が増えた場合は、糖尿病の可能性があるため、糖尿病内科の受診がおすすめです。 尿に血が混ざっている場合(血尿)一般内科または腎臓内科を受診してください。

病院ではどのような検査を行いますか?

病院では、まず血液検査で以下を調べます。

  • HbA1c(ヘモグロビンA1c):過去1〜2ヶ月の平均血糖を反映します
  • 血糖値:現在の血糖の状態を把握します

また、糖尿病の合併症の有無や進行状況も評価されます。 さらに、血糖値が高めでも糖尿病と断定できない境界型糖尿病が疑われた場合には、75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)を行うことがあります。この検査では、炭酸入りの糖分を含む飲料(甘いサイダーのようなもの)を飲む前と後に、複数回の採血を行い、血糖やインスリンの変化を詳しく調べます。

編集部まとめ

編集部まとめ

糖尿病は、一度発症すると完全に治ることは難しい病気です。 しかし、早期発見と早期治療によって、血糖値を良好に維持し続けることは可能です。 残念ながら、尿の色や匂いなど五感の変化だけで糖尿病に気付くのは難しいのが現実です。だからこそ、日頃から自分の体調の変化に注意を払い、異変を感じたら早めの医療機関への受診が大切です。 糖尿病を早期に発見し、すみやかに治療へとつなげることで、合併症の予防にもつながります。

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