「糖尿病を予防」するために食事でどんなことに気を付けたらいいの?【医師監修】
公開日:2025/12/11

糖尿病は食生活や運動習慣と深く関わる病気です。なかでも毎日の食べ方や、選ぶ食べ物は、2型糖尿病の発症を防ぐうえで大切なポイントであり、適切な食習慣を身につけることは、糖尿病の予防につながります。
この記事では、糖尿病と食事に関係性ついて、わかりやすく解説します。
※この記事はMedical DOCにて『「糖尿病を予防」する可能性の高い「食べ物」はご存知ですか?【医師監修】』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
上田 莉子(医師)
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関西医科大学卒業。滋賀医科大学医学部付属病院研修医修了。滋賀医科大学医学部付属病院糖尿病内分泌内科専修医、 京都岡本記念病院糖尿病内分泌内科医員、関西医科大学付属病院糖尿病科病院助教などを経て現職。日本糖尿病学会専門医、 日本内分泌学会内分泌代謝科専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本医師会認定産業医、日本専門医機構認定内分泌代謝・糖尿病内科領域 専門研修指導医、内科臨床研修指導医
糖尿病と食べ物、食事の関係

なぜ糖尿病になるのですか?
2型糖尿病は、膵臓から分泌されるホルモンであるインスリンの作用が不足するために、血液中のブドウ糖(血糖)濃度が通常よりも高くなる病気です。 インスリンはブドウ糖を筋肉や脂肪に取り込ませ、血糖値を適切な範囲に保ちます。インスリンの作用が不足する原因は、膵臓の機能低下によるインスリン分泌低下と、インスリンの効果が低下するインスリン抵抗性の2つに分けられますが、多くの糖尿病の方では程度に差はあれど、その両方の異常が認められます。
糖尿病になりやすい人の特徴を教えてください
糖尿病には、1型と2型の2つのタイプがあります。1型糖尿病の発症原因はまだはっきりとわかってはいませんが、2型糖尿病の発症は、遺伝要因と、食生活や運動習慣などの環境要因が、どちらも関わっているといわれています。
血のつながった家族に2型糖尿病の方がいる方や、内臓脂肪の多い肥満、運動不足、過食、早食い、夜遅い食事、不規則で栄養の偏った食生活をしている方は、糖尿病を発症するリスクが高まります。また、喫煙や飲酒も糖尿病リスクを高めます。
血のつながった家族に2型糖尿病の方がいる方や、内臓脂肪の多い肥満、運動不足、過食、早食い、夜遅い食事、不規則で栄養の偏った食生活をしている方は、糖尿病を発症するリスクが高まります。また、喫煙や飲酒も糖尿病リスクを高めます。
糖尿病は食べ物や食事方法に気を付けることで予防できますか?
はい。特に2型糖尿病は、食べ物の選び方や食事のとり方に注意することで、発症リスクを下げることが可能です。2型糖尿病は、インスリンの効きが悪くなるインスリン抵抗性を中心に、インスリンの分泌低下が徐々に進行することによって血糖値が高くなる病気で、遺伝的な要因に加え、過食や運動不足、肥満といった生活習慣が大きく関わっています。そのため、食事や運動を見直し、肥満の方は原料を行うことで、予防につながります。
一方、 1型糖尿病は、膵臓のβ細胞が自己免疫によって破壊され、インスリンを自分で作ることができなくなる病気であり、食生活を含む生活習慣とは直接関係なく発症するとされています。
編集部まとめ

糖尿病の予防と管理には、食事以外の習慣も大切です。バランスのよい食事や適度な運動、体重の維持に加えて、喫煙や過度な飲酒を控えることが健康につながります。加えて、十分な睡眠やストレス管理、定期的な健康診断も欠かせません。食べ物の選び方や食べ方を見直し、日々の小さな習慣を積み重ねて、糖尿病を予防しましょう。